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第一章 巨大ロボ

機体コード:マキシム

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「こ…………これが…………!!!」


 ナオミに連れられ、七番格納庫へ到着するや否やわたくしの目の前に全長四十メートル以上はあろう巨大な巨体が、周囲を囲む壁から幾重にも生えたアームに固定されていた。


「はい。こちらが先日、マスターの考案したシステムを組み込んだ最新飛行可変型の巨大ロボット。通称《マキシム》です」


 続けて、ナオミが-------------装備されている武装や前回のテストでの問題点の改善部分やら、色々と説明してくれるが…………。

 わたくしの耳には、そんな説明は右から左へと抜けて行ってしまう。

 というか、早く乗りたい!!!

 早く乗らせて!!!!!!


「相変わらずマスターはせっかちですね」


 わたくしの異様な様子に気が付いたのか、ナオミが困り顔で優しく微笑むと、これまた、わたくしの考案した《パイロットスーツ》なるものがある更衣室のある箇所を指差した。

 無論、わたくしは走った。

 走って、即座に着替えた。

 着替えて、マキシムのコックピットのある腹部に乗り込む為、リフトやら、色々な機器をパパッと操作しまくった。

 乗り込んだ最初の感想は-------------ドキドキしっぱなしで、心臓が飛び出しそうな程だ。

 まずは起動。

 各種システムと駆動・動力系統の確認。

 武器やセンサーの調整。

 通信機器の確認も忘れずに-------------

 兎にも角にも、片っ端からやれる事はやりまくる!!!!

 うん。

 特に問題はなし。

 これなら、問題なく動かせるわね。


「ナオミ。発進ゲートを開いて。今回は二十四番でお願い」

『かしこまりました』


 コックピット内に取り付けられた通信機からナオミの声が聞こえる。

 感動は良好ね。


『発進ゲートを解放。マキシムを発進位置まで移動させます』


 おっ!?

 動いた動いた!!!

 マキシムが格納ハンガーごと格納庫内を順調に移動していく。


『マキシムの起動を確認。システムオールクリア。ゲートは第二十四を使用。魔導リニア起動。ハンガー固定』


 数分もしないで、マキシムの格納されたハンガーが目的の場所まで辿り着いた。

 そして、足元にある射出装置にマキシムの脚が固定され、両サイドの壁から幾つかの武装がマキシムに装備されていく。


『推力正常。進路問題なし。マキシム発進どうぞ』

「了解」


 そして、全ての作業を終え、念願の発進へと移り、わたくしは頷くように答えて-------------


「こちらマキシム。発進致します」


 -------------わたくしはマキシムと共に外の世界へと飛び出した。
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