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3-15 自分との対話
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死後の世界がどのようなものであるかを僕らは知ることができない。
向こう側から帰ってきた人はいないから。死んで蘇ったらそれはもう「死んだ」ことにはならないから。
だけど、臨死体験。死に触れた人たちが口を揃えて告げ、そして世界中の書物に記されている共通点が一つだけある。
ーー死は川の向こう側にある。
「……?」
対岸に渡る船に乗せられた死者は現世とあの世との間を分かつ「川」を渡るのだという。
どうして川なのか、どうして皆口を揃えてそれを連想するのかは分からない。
ただ、死んでみなければ……。
「海……?」
気がついたとき、波の音が聞こえた。
いや、水の流れる音なのだろうか。それをどちらかだと判別するにはあまりにも曖昧で、見渡してもそんなものはありはしなかった。
「……なんだここ……」
僕は暗闇の中に立っていた。
いや、真っ暗な世界の中に立っていた。
明かりなどないはずなのに辺り一面「黒で塗り潰されていて」、僕の姿は見えるのに他のものは何も見えない。
そんな「何もない暗闇の中に」僕は立っていた。
「……死んだのかな……」
溜め息を付く、あきらめが滲んでいく。
ぐったりと腰を下ろし、首(こうべ)を垂れる。
“僕は、暗闇の中にへたり込んでいた”。
「……あれ」
あまりにもそれが自然すぎて気がつかなかった。
あまりにもそれがそうであることが当然で、いや、久しぶりで? 鏡など目の前に置かれていなかったのだからそのまま気が付かなかった場合もあったのかもしれない。
兎にも角にも、自分の膝を見て、胸を見て、股の間にある感触を太ももを擦り合せることで感じてーー、気がついた。
ーー戻ってる。元の体に。
ペタペタとあちこち触ると「僕の体」だった。
むにむにしてないし出るところも出ていなければ無くなっていたものもある!
魂が現実世界の体ではなく意識に依存するのだとすれば心までは毒されていなかったんだとちょっと誇らしくなった。
「よかった……僕はやっぱ男だよ……」
黒の魔導士として、女として生きるのは色々不都合が多すぎた。妹の面倒を見てたから「そういうこと」には慣れてるつもりだったけど、やっぱ気恥ずかしいしめんどくさい。男は男として生まれた以上、男な方がいい。変な奴に抱きしめられることもないし。
「……はぁ……」
とりあえず一安心、死後の世界でも女の子なのはごめんだ。
「…………」
結梨は……いないようだった。
見当たらない。
そのことにホッとすべきなのかあの世では幼馴染の縁も流石に切れるのかはわからないけど、とりあえず僕は一人らしい。
海か川か。ここが一体何で、何処かもわからないけどとりあえず危険はない。……なら、ゆっくり考えればいい。
どーせ、死んじゃったんだから。
「……死んじゃったん……だよな……?」
死をキッカケに異世界転移なんて話は王道中の王道なんだけど、異世界に転移した後死んで転移するとかあり得るのかな。それとも向こうもこっちも同じような仕組みで、死んだ魂は同じ場所へと導かれていくーーとか。……どうだろう……、わかんないな。
無論、元いた世界でも死後の世界は解明されてない。魔法があるからと言って、死後の世界があるのも変な話だし、いまこうして「死んだ僕が自分を認識している」ってことは……あるのか、死後の世界って。あるってことだよな、これは。大発見じゃん!
……死んじゃったら今更発見も何もないんだけどさ。
「はーっ……でもよくもまぁ頑張ったよ……うん……?」
真っ暗な世界を仰ぎ見ると何処までも「真っ暗な空が広がっていた」。
目を閉じても真っ暗、耳を澄ましても真っ暗。僕の未来も真っ暗くら……。
「ハァ……」
このままこの場所に放っておかれたらおかしくなりそうだ。
でも、もうどーしようもないし。どーすることもできないし……。
実際、仮にここからあの世界に戻れたとしてもあのドラゴンに敵うとは思えない。
最後の瞬間、僕があのドラゴンに向かって思い浮かぶ限りの魔法を撃ち放ったのを覚えてる。手にその感触が残ってる。
ジンジンと染み渡るような痛み、反動で、自分まで吹き飛ばされた程の大魔法ーー。
それでも、あのドラゴンは口の端で笑って「笑止(しょうし)」と翼(はね)を羽撃(はばた)かせるだけでそれら全てを打ち破った。
黒の魔導士、渾身の攻撃をーーだ。
……敵うわけない。
人とドラゴン、魔法があるからどうにかなるというアドバンテージは種族のポテンシャルを覆すことはできなかった。
当然だ、規格外の人間がいるのなら規格外のドラゴンがいたっておかしくない。同じ分だけ「規格外」なら元々の性能の高い方が勝るに決まってるーー。
勝てない……どうしようもないーー。
「…………」
後悔と呼ぶには味気なかった。
悔しいと思うには実感が足りなかった。
あくまでも今まで見ていたいのはすべて夢で、幻で。なんならあの魔道書が不思議な力を秘めたゲームブックで、その世界に閉じ込められているとか……ただの「ゲームオーバー」で、いまは他のプレーヤーを待機中で……そんな感じがする。
テーブルトークRPG。
僕は友達がいなかったからできなかったけど、多分こんな感じだ。うん……?
一人納得して、浮かんだ顔に気分が沈む。
……結梨はどうなったんだろう。
もし、仮にーー、僕と結梨の間に「契約」というものが本当にあるのだとしたら僕が死んだ時点で結梨も命を落とすことになる。
だったら、同じ時に死んだんなら……ここにいてもいいはずなのに……。
「……おーい……」
呼びかけても返事はない。
何もないのに声はちゃんと響くのに、ぼんやりした空間に、それ以上の悪あがきはしなかった。……したくなかった。……自分が一人だということを突きつけられるから。
ーー結梨がいないことを、実感してしまうから……。
「くそ……」
わかっていても居ても立っても居られない。巻き込んでおいて、はいさようならーって流石にひどすぎる。
立ち上がると当てもなく歩き始め、進んでいるのか同じところをぐるぐる待っているのか、全くわからないなりに歩いて歩いて、
「そこから先はやめときな」
ボチャンッ、と足が水の中に浸かった。
「……川……?」
「いや、海だね」
振り返ると僕がいた。
……いや、僕が成っていた女の子ーー、
……黒の魔導士が、そこにいたーー。
「……あの……」
「私の身体はさぞ魅力的であったろうっ? どうだ? あーんなことやこんなことッ……女の子の秘密を探究心でくすぐったりしたか!?」
「……」
呆然と、……いや、呆れて言葉の先を見失った。
なんとなく嫌な予感はしていたし、「変な人だ」ってのは彼女を知っているだろう赤い主様(ドラゴン)から聞いていたから驚きはしないんだけど……、
「んぅう? んふふ~っ、どうだ? どうだどうだ? 欲情したか!?」
ーーあの魔道書を書き上げたのが、こんな人だったなんて……。
アレだ、憧れの芸能人を街中で見かけて話しかけたらテレビと全然違ったとか、そういう感じだ。
僕にとっての魔道書は夢が詰まった救いみたいなもんで、キリスト教徒にとっての聖書ーー、東大生にとっての赤本……! 兎にも角にも、起きてる時は肌身離さず、寝る時は一緒に布団に入るぐらいには大切に思ってた。そしてその内容にも……!!
永遠と綴られていた不思議な言葉、解読が進むごとに新しい世界が霧の向こう側から姿を表すような爽快感ーー!
さぞ、これを書いた人は素晴らしい人物で、人格者だと思ってたのに……!!
「んぅー……? どしたー黙り込んで。……なっ、まさか私を濡れ濡れのびしょびしょにして18禁なお話にしてしまおうと考えているのではあるまいな!?」
……先輩みたいだ……。
由緒ある古典部の……、僕を無理やり引き込んで釘付けにさせたあの「はた迷惑な先輩」みたいだ……。
「……あの……」
「なにかな!?」
「期待に頬を赤くしないでください。いろいろ複雑ですから、それ……」
主に、さっきまで僕がその姿だったわけで、元は魔導士さんの身体だったのかもしれないけど僕が僕に欲情してるみたいになるし……。
「んぅ……? 年頃の男(お)の子(こ)の割にがっつかんのぅ?」
「そういう状況じゃないでしょ……」
バシャバシャと水の中から出ると近くに行く。
……ていうか、本当に海があるのか?
少し離れるとそこにはやはり何もない。暗闇が広がっているだけだ。
「あの世ではないよ、心象世界だ」
「え?」
「ここは誰しも心の中に持っているパーソナルワールド。自分のことは自分にもよくわからんというだろう? そういうことだ」
「はぁ……?」
ドヤ顔で説明されてもピンとこない。
魔導士はパシャパシャと(おそらく)水を指先で跳ねさせては遊んでいた。
「君がこの世界に来るのを待っていた。……というと大袈裟かもしれないが、君の方から来てくれないと私は君に逢えないからね。いやはや、出会えてよかったよ。黒の魔導士さまだ、こんにちは?」
濡れた手で握手を求められ、若干引きながらもそれに応える。
「陽陰燈です……」
魔導士さんの手は冷たかった。
……濡れてるから当たり前なのかもしれないけど。
「どうしたね?」
「いえ……なんでも」
なんだかそれが、ーーその体温を感じない手が、……彼女がこの世の人ではないことを指している気がして気持ちをザラつかされた。
「……で、どうして僕の心象世界とやらにあなたが?」
「魔導書を君がインストールしたからっ」
「ンなことだと思いましたよ……」
「なるほど、理解も早い」
元来、魔道書とは「魔の理(ことわり)を綴った物」だ。
そしてその「現実ではありえない理(ことわり)」を理解するということは「脳を汚染される」という事に繋がる。
新たな常識に触れるということは認識を改めさせられ、思考回路を変化させられる事に相違(そうい)ない。
だから、魔道書を読み解く以上、「脳汚染の危険性」は考えていた。
「オカルト的なものだと思ってたけどね」
「そうだろうの?」
地縛霊とか、良くないモノが憑いているーーとか、本気で信じてたわけじゃない。
……無論、魔法も。
常識的に考えて手から炎が出せるようになるわけがない。
夢物語でしかそんなことはありえない。
科学がそれを証明しているから、わかっていた。わかっているから憧れた、魔法に。
だけど、この世界にきてそれが変わった。いや、変えられた。
「魔法があるならなんでもアリだ」
「ふむ。そして私は君のここに住み着いた」
トントン、と胸元を指先で突かれ、間近に迫った顔が楽しそうに笑った。
「君は私の宿主だな」
となると、臨死体験しているわけじゃなくて、ただ単純に脳内で会話してるって事か。
……考え読まれてるとかないよな。
「大丈夫、君の知識を覗き見ることはできても思考を読み取ることは出来んよ。あくまでも君は君で私は私だ。思考はパターンでしかないのだがね」
「……はぁ?」
なんだろう、見た目によらず小難しいこと並べる子だな……。
「で、どうして黒の魔導士様が今更僕に……? ていうか、話があるならもっと早く出てきてくれたも良かったじゃないですか。どれだけ苦労したことか……」
「苦労したのか?」
「いきなり女の子にされて苦労しない人がいるなら教えて下さい」
「ふーむ……、大抵は悦(よろこ)んでおったがな?」
ーー待て、なんか今の字は違った気がする。
「なにはともあれ、会おうとしても会えぬ事情があるということだよ。こうして主と話せてよかった。でなければ手遅れになってしまっていたからな」
「……手遅れ?」
ひょい、と指先が舞い、空に(と言ってもただの黒い空間に)映し出されたのは外の映像だ。
崩壊した街並み、愕然と崩れ落ちているエシリヤさんの前で「黒の魔導士」が黒い、巨大なドラゴンに大剣を突き立てていた。
「これは……」
「いま、外で君が行っている事……だね」
黒の魔導士は剣を踏みつけて振り下ろし、翼で薙ぎ払われると崩れかけの城壁に突っ込んでいった。
舞う粉塵、悲痛なエシリヤさんの声が聞こえるようだ。
それに応えるかのように魔法陣は展開され、粉塵をかき消して幾つもの水流が飛び出し、一直線にドラゴンを飲み込まんとする。そして、その中を駆け、一気に距離を詰めると「素手で」そのドラゴンの首元を殴りあげる魔導士ーー。
「……凶暴化呪文唱えたんでしたっけ?」
「バカを言え、私のせいにするな」
魔導書の中にはそんな感じのものもあったはずだけど、どうやら違ったらしい。
「君がブチ切れて、ヤケになってるだけじゃないか」
「……ぁー」
映像で見る僕は、……ていうか姿は黒の魔導士さんなんだけど。
とにかく僕は、実に楽しそうだった。自分の手がどれだけ傷つこうが、どれだけ反撃されようが気にもとめず……ただ、相手を撃ち抜くことしか頭にないようだ。
太い尻尾で思いっきり顔をぶん殴られても「むしろ上等ッ」とかヤンキー漫画みたいに笑って足を踏ん張ってる。
「結梨は無事ですか」
「……ほう? 自分の心配は必要ないと来たか」
「僕が弱いのは知ってますから」
キレやすい、……その性質に気がついたのは遥か昔の事だ。
幼稚園の頃に結梨が小学生にイジメられているのを見て記憶が飛んだ。
気がついたら結梨ン家(ち)の道場で爺さんに背負い投げされてた。
……意味がわからない。その間何がどうなってそうなったのか一切分からないまま、受身も取れずに板の上に投げ捨てられ「男子たるもの、強くなくてはならん!」と一喝された。勿論大泣きだ。怪我がなかったのは爺さんが手加減したのか、運が良かったのか……。すりむいた膝や頬の傷は小学生たちと喧嘩した時についたものだと結梨が言っていたけど……やはり記憶がない。
僕はキレると僕じゃなくなる。
二重人格とかそういうんじゃなくて、多分お酒に酔った人の「気持ちが大きくなる」とかに似てるんだろう。
ハイテンションになった挙げ句、全部忘れる。我ながらなんとハタ迷惑な……。
「だから僕はいつもあんな感じだし、いまもこうして時間が流れてるとするなら心配するのは結梨の方」
残念ながら映像の中に黒猫の姿は見当たらなかった。
「その割には落ち着いているようだが?」
「……焦ったって仕方ないですし……」
目をそらす。なんとなく、心を読まれそうな気がしたから。
「で、どうなんですか」
「無事だよ。君が無事であるなら彼女も無事だ。ーーもっとも、キミの核心はそういう理屈めいた部分ではなさそうだけど」
「…………」
言葉では言わない。
ただ「結梨が無事じゃなかったら」僕はアレ程度では済んでいないと思うから。
まだ「戦ってる」ということはきっとまだ「守ろうとしている」んだろう、結梨を、あの国を。
「おっと、いまのは良いのをもらったな」
楽しげに語る魔導士は「自分の体」が吹き飛ばされていく光景をなんとも思っていないようだ。
仮にも「自分と同じ姿をしているのに」。
「戻ります」
「どうやって」
「分かりませんけど頭が冷えれば戻れるんじゃ……?」
「だったらもう少し話し私と愉しもうぞ」
ぐいっと実年齢がいくつなのかわからないけど、まだ発達途中といった体が寄った。
さっきまで自分の身体だったわけだけど、客観的に見ると何だかドキドキする。胸元なんかはすごく際どかった。
視線を逸らすけど吐息が首筋にかかってゾワッと体が緊張する。
「お主のまだ知らぬ世界を教えてやろう」
囁きかけられる言葉に思わず頭の芯が痺れたーー。
向こう側から帰ってきた人はいないから。死んで蘇ったらそれはもう「死んだ」ことにはならないから。
だけど、臨死体験。死に触れた人たちが口を揃えて告げ、そして世界中の書物に記されている共通点が一つだけある。
ーー死は川の向こう側にある。
「……?」
対岸に渡る船に乗せられた死者は現世とあの世との間を分かつ「川」を渡るのだという。
どうして川なのか、どうして皆口を揃えてそれを連想するのかは分からない。
ただ、死んでみなければ……。
「海……?」
気がついたとき、波の音が聞こえた。
いや、水の流れる音なのだろうか。それをどちらかだと判別するにはあまりにも曖昧で、見渡してもそんなものはありはしなかった。
「……なんだここ……」
僕は暗闇の中に立っていた。
いや、真っ暗な世界の中に立っていた。
明かりなどないはずなのに辺り一面「黒で塗り潰されていて」、僕の姿は見えるのに他のものは何も見えない。
そんな「何もない暗闇の中に」僕は立っていた。
「……死んだのかな……」
溜め息を付く、あきらめが滲んでいく。
ぐったりと腰を下ろし、首(こうべ)を垂れる。
“僕は、暗闇の中にへたり込んでいた”。
「……あれ」
あまりにもそれが自然すぎて気がつかなかった。
あまりにもそれがそうであることが当然で、いや、久しぶりで? 鏡など目の前に置かれていなかったのだからそのまま気が付かなかった場合もあったのかもしれない。
兎にも角にも、自分の膝を見て、胸を見て、股の間にある感触を太ももを擦り合せることで感じてーー、気がついた。
ーー戻ってる。元の体に。
ペタペタとあちこち触ると「僕の体」だった。
むにむにしてないし出るところも出ていなければ無くなっていたものもある!
魂が現実世界の体ではなく意識に依存するのだとすれば心までは毒されていなかったんだとちょっと誇らしくなった。
「よかった……僕はやっぱ男だよ……」
黒の魔導士として、女として生きるのは色々不都合が多すぎた。妹の面倒を見てたから「そういうこと」には慣れてるつもりだったけど、やっぱ気恥ずかしいしめんどくさい。男は男として生まれた以上、男な方がいい。変な奴に抱きしめられることもないし。
「……はぁ……」
とりあえず一安心、死後の世界でも女の子なのはごめんだ。
「…………」
結梨は……いないようだった。
見当たらない。
そのことにホッとすべきなのかあの世では幼馴染の縁も流石に切れるのかはわからないけど、とりあえず僕は一人らしい。
海か川か。ここが一体何で、何処かもわからないけどとりあえず危険はない。……なら、ゆっくり考えればいい。
どーせ、死んじゃったんだから。
「……死んじゃったん……だよな……?」
死をキッカケに異世界転移なんて話は王道中の王道なんだけど、異世界に転移した後死んで転移するとかあり得るのかな。それとも向こうもこっちも同じような仕組みで、死んだ魂は同じ場所へと導かれていくーーとか。……どうだろう……、わかんないな。
無論、元いた世界でも死後の世界は解明されてない。魔法があるからと言って、死後の世界があるのも変な話だし、いまこうして「死んだ僕が自分を認識している」ってことは……あるのか、死後の世界って。あるってことだよな、これは。大発見じゃん!
……死んじゃったら今更発見も何もないんだけどさ。
「はーっ……でもよくもまぁ頑張ったよ……うん……?」
真っ暗な世界を仰ぎ見ると何処までも「真っ暗な空が広がっていた」。
目を閉じても真っ暗、耳を澄ましても真っ暗。僕の未来も真っ暗くら……。
「ハァ……」
このままこの場所に放っておかれたらおかしくなりそうだ。
でも、もうどーしようもないし。どーすることもできないし……。
実際、仮にここからあの世界に戻れたとしてもあのドラゴンに敵うとは思えない。
最後の瞬間、僕があのドラゴンに向かって思い浮かぶ限りの魔法を撃ち放ったのを覚えてる。手にその感触が残ってる。
ジンジンと染み渡るような痛み、反動で、自分まで吹き飛ばされた程の大魔法ーー。
それでも、あのドラゴンは口の端で笑って「笑止(しょうし)」と翼(はね)を羽撃(はばた)かせるだけでそれら全てを打ち破った。
黒の魔導士、渾身の攻撃をーーだ。
……敵うわけない。
人とドラゴン、魔法があるからどうにかなるというアドバンテージは種族のポテンシャルを覆すことはできなかった。
当然だ、規格外の人間がいるのなら規格外のドラゴンがいたっておかしくない。同じ分だけ「規格外」なら元々の性能の高い方が勝るに決まってるーー。
勝てない……どうしようもないーー。
「…………」
後悔と呼ぶには味気なかった。
悔しいと思うには実感が足りなかった。
あくまでも今まで見ていたいのはすべて夢で、幻で。なんならあの魔道書が不思議な力を秘めたゲームブックで、その世界に閉じ込められているとか……ただの「ゲームオーバー」で、いまは他のプレーヤーを待機中で……そんな感じがする。
テーブルトークRPG。
僕は友達がいなかったからできなかったけど、多分こんな感じだ。うん……?
一人納得して、浮かんだ顔に気分が沈む。
……結梨はどうなったんだろう。
もし、仮にーー、僕と結梨の間に「契約」というものが本当にあるのだとしたら僕が死んだ時点で結梨も命を落とすことになる。
だったら、同じ時に死んだんなら……ここにいてもいいはずなのに……。
「……おーい……」
呼びかけても返事はない。
何もないのに声はちゃんと響くのに、ぼんやりした空間に、それ以上の悪あがきはしなかった。……したくなかった。……自分が一人だということを突きつけられるから。
ーー結梨がいないことを、実感してしまうから……。
「くそ……」
わかっていても居ても立っても居られない。巻き込んでおいて、はいさようならーって流石にひどすぎる。
立ち上がると当てもなく歩き始め、進んでいるのか同じところをぐるぐる待っているのか、全くわからないなりに歩いて歩いて、
「そこから先はやめときな」
ボチャンッ、と足が水の中に浸かった。
「……川……?」
「いや、海だね」
振り返ると僕がいた。
……いや、僕が成っていた女の子ーー、
……黒の魔導士が、そこにいたーー。
「……あの……」
「私の身体はさぞ魅力的であったろうっ? どうだ? あーんなことやこんなことッ……女の子の秘密を探究心でくすぐったりしたか!?」
「……」
呆然と、……いや、呆れて言葉の先を見失った。
なんとなく嫌な予感はしていたし、「変な人だ」ってのは彼女を知っているだろう赤い主様(ドラゴン)から聞いていたから驚きはしないんだけど……、
「んぅう? んふふ~っ、どうだ? どうだどうだ? 欲情したか!?」
ーーあの魔道書を書き上げたのが、こんな人だったなんて……。
アレだ、憧れの芸能人を街中で見かけて話しかけたらテレビと全然違ったとか、そういう感じだ。
僕にとっての魔道書は夢が詰まった救いみたいなもんで、キリスト教徒にとっての聖書ーー、東大生にとっての赤本……! 兎にも角にも、起きてる時は肌身離さず、寝る時は一緒に布団に入るぐらいには大切に思ってた。そしてその内容にも……!!
永遠と綴られていた不思議な言葉、解読が進むごとに新しい世界が霧の向こう側から姿を表すような爽快感ーー!
さぞ、これを書いた人は素晴らしい人物で、人格者だと思ってたのに……!!
「んぅー……? どしたー黙り込んで。……なっ、まさか私を濡れ濡れのびしょびしょにして18禁なお話にしてしまおうと考えているのではあるまいな!?」
……先輩みたいだ……。
由緒ある古典部の……、僕を無理やり引き込んで釘付けにさせたあの「はた迷惑な先輩」みたいだ……。
「……あの……」
「なにかな!?」
「期待に頬を赤くしないでください。いろいろ複雑ですから、それ……」
主に、さっきまで僕がその姿だったわけで、元は魔導士さんの身体だったのかもしれないけど僕が僕に欲情してるみたいになるし……。
「んぅ……? 年頃の男(お)の子(こ)の割にがっつかんのぅ?」
「そういう状況じゃないでしょ……」
バシャバシャと水の中から出ると近くに行く。
……ていうか、本当に海があるのか?
少し離れるとそこにはやはり何もない。暗闇が広がっているだけだ。
「あの世ではないよ、心象世界だ」
「え?」
「ここは誰しも心の中に持っているパーソナルワールド。自分のことは自分にもよくわからんというだろう? そういうことだ」
「はぁ……?」
ドヤ顔で説明されてもピンとこない。
魔導士はパシャパシャと(おそらく)水を指先で跳ねさせては遊んでいた。
「君がこの世界に来るのを待っていた。……というと大袈裟かもしれないが、君の方から来てくれないと私は君に逢えないからね。いやはや、出会えてよかったよ。黒の魔導士さまだ、こんにちは?」
濡れた手で握手を求められ、若干引きながらもそれに応える。
「陽陰燈です……」
魔導士さんの手は冷たかった。
……濡れてるから当たり前なのかもしれないけど。
「どうしたね?」
「いえ……なんでも」
なんだかそれが、ーーその体温を感じない手が、……彼女がこの世の人ではないことを指している気がして気持ちをザラつかされた。
「……で、どうして僕の心象世界とやらにあなたが?」
「魔導書を君がインストールしたからっ」
「ンなことだと思いましたよ……」
「なるほど、理解も早い」
元来、魔道書とは「魔の理(ことわり)を綴った物」だ。
そしてその「現実ではありえない理(ことわり)」を理解するということは「脳を汚染される」という事に繋がる。
新たな常識に触れるということは認識を改めさせられ、思考回路を変化させられる事に相違(そうい)ない。
だから、魔道書を読み解く以上、「脳汚染の危険性」は考えていた。
「オカルト的なものだと思ってたけどね」
「そうだろうの?」
地縛霊とか、良くないモノが憑いているーーとか、本気で信じてたわけじゃない。
……無論、魔法も。
常識的に考えて手から炎が出せるようになるわけがない。
夢物語でしかそんなことはありえない。
科学がそれを証明しているから、わかっていた。わかっているから憧れた、魔法に。
だけど、この世界にきてそれが変わった。いや、変えられた。
「魔法があるならなんでもアリだ」
「ふむ。そして私は君のここに住み着いた」
トントン、と胸元を指先で突かれ、間近に迫った顔が楽しそうに笑った。
「君は私の宿主だな」
となると、臨死体験しているわけじゃなくて、ただ単純に脳内で会話してるって事か。
……考え読まれてるとかないよな。
「大丈夫、君の知識を覗き見ることはできても思考を読み取ることは出来んよ。あくまでも君は君で私は私だ。思考はパターンでしかないのだがね」
「……はぁ?」
なんだろう、見た目によらず小難しいこと並べる子だな……。
「で、どうして黒の魔導士様が今更僕に……? ていうか、話があるならもっと早く出てきてくれたも良かったじゃないですか。どれだけ苦労したことか……」
「苦労したのか?」
「いきなり女の子にされて苦労しない人がいるなら教えて下さい」
「ふーむ……、大抵は悦(よろこ)んでおったがな?」
ーー待て、なんか今の字は違った気がする。
「なにはともあれ、会おうとしても会えぬ事情があるということだよ。こうして主と話せてよかった。でなければ手遅れになってしまっていたからな」
「……手遅れ?」
ひょい、と指先が舞い、空に(と言ってもただの黒い空間に)映し出されたのは外の映像だ。
崩壊した街並み、愕然と崩れ落ちているエシリヤさんの前で「黒の魔導士」が黒い、巨大なドラゴンに大剣を突き立てていた。
「これは……」
「いま、外で君が行っている事……だね」
黒の魔導士は剣を踏みつけて振り下ろし、翼で薙ぎ払われると崩れかけの城壁に突っ込んでいった。
舞う粉塵、悲痛なエシリヤさんの声が聞こえるようだ。
それに応えるかのように魔法陣は展開され、粉塵をかき消して幾つもの水流が飛び出し、一直線にドラゴンを飲み込まんとする。そして、その中を駆け、一気に距離を詰めると「素手で」そのドラゴンの首元を殴りあげる魔導士ーー。
「……凶暴化呪文唱えたんでしたっけ?」
「バカを言え、私のせいにするな」
魔導書の中にはそんな感じのものもあったはずだけど、どうやら違ったらしい。
「君がブチ切れて、ヤケになってるだけじゃないか」
「……ぁー」
映像で見る僕は、……ていうか姿は黒の魔導士さんなんだけど。
とにかく僕は、実に楽しそうだった。自分の手がどれだけ傷つこうが、どれだけ反撃されようが気にもとめず……ただ、相手を撃ち抜くことしか頭にないようだ。
太い尻尾で思いっきり顔をぶん殴られても「むしろ上等ッ」とかヤンキー漫画みたいに笑って足を踏ん張ってる。
「結梨は無事ですか」
「……ほう? 自分の心配は必要ないと来たか」
「僕が弱いのは知ってますから」
キレやすい、……その性質に気がついたのは遥か昔の事だ。
幼稚園の頃に結梨が小学生にイジメられているのを見て記憶が飛んだ。
気がついたら結梨ン家(ち)の道場で爺さんに背負い投げされてた。
……意味がわからない。その間何がどうなってそうなったのか一切分からないまま、受身も取れずに板の上に投げ捨てられ「男子たるもの、強くなくてはならん!」と一喝された。勿論大泣きだ。怪我がなかったのは爺さんが手加減したのか、運が良かったのか……。すりむいた膝や頬の傷は小学生たちと喧嘩した時についたものだと結梨が言っていたけど……やはり記憶がない。
僕はキレると僕じゃなくなる。
二重人格とかそういうんじゃなくて、多分お酒に酔った人の「気持ちが大きくなる」とかに似てるんだろう。
ハイテンションになった挙げ句、全部忘れる。我ながらなんとハタ迷惑な……。
「だから僕はいつもあんな感じだし、いまもこうして時間が流れてるとするなら心配するのは結梨の方」
残念ながら映像の中に黒猫の姿は見当たらなかった。
「その割には落ち着いているようだが?」
「……焦ったって仕方ないですし……」
目をそらす。なんとなく、心を読まれそうな気がしたから。
「で、どうなんですか」
「無事だよ。君が無事であるなら彼女も無事だ。ーーもっとも、キミの核心はそういう理屈めいた部分ではなさそうだけど」
「…………」
言葉では言わない。
ただ「結梨が無事じゃなかったら」僕はアレ程度では済んでいないと思うから。
まだ「戦ってる」ということはきっとまだ「守ろうとしている」んだろう、結梨を、あの国を。
「おっと、いまのは良いのをもらったな」
楽しげに語る魔導士は「自分の体」が吹き飛ばされていく光景をなんとも思っていないようだ。
仮にも「自分と同じ姿をしているのに」。
「戻ります」
「どうやって」
「分かりませんけど頭が冷えれば戻れるんじゃ……?」
「だったらもう少し話し私と愉しもうぞ」
ぐいっと実年齢がいくつなのかわからないけど、まだ発達途中といった体が寄った。
さっきまで自分の身体だったわけだけど、客観的に見ると何だかドキドキする。胸元なんかはすごく際どかった。
視線を逸らすけど吐息が首筋にかかってゾワッと体が緊張する。
「お主のまだ知らぬ世界を教えてやろう」
囁きかけられる言葉に思わず頭の芯が痺れたーー。
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その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
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プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
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それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
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これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー
白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。
その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。
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異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ
主人公はあまり戦ったりはしません。
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
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父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
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幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
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ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
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