『少女、始めました。』

葵依幸

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【1】少女、初めまして。

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【1】少女、初めまして。

「なぁっ、見てみろよこの絶景……!」

 先に一人走って行った背中に「やれやれ」と溜め息が溢れる。散々長い山道を歩かされて足はくたくただった。

「ふぅ……」

 坂を上りきり、肩に下げていたカバンを足下に置く。ズシリと音を立てるそれを見てもう一度溜め息が溢れた。――なんつーものを運ばせるんだ、全く……。

「おーぅ、お疲れー」

 労いもクソもない言葉とともに先輩が後ろから追いついて来て肩を叩いて行く。微かに香るタバコの匂いは今吸っている物か、それともしみ込んだ物か。ぐっとタバコを咥えながら歩いていたからもうどっちでも良い。
 そんな様子に呆れ、流石に悪態をつこうとして――止めた。どうせ軽くあしらわれるだけだ。

「はいはい、どーもです」
「まぁ、佐々木にしては頑張った方じゃん?」
「そーっすね」

 ホントに労いもクソもねぇなぁ……。言う事を言って先輩はさっさと先に行ってしまう。


「ふぅー、気持ちいい~」
 束ねた髪も解いて、吹き抜ける風にそれらが踊った。まぁ、悪く無い光景だ。

「――よくもまぁ、毎度毎度こんな場所を見つけてくるもんだなー……?」

 そうして俺もその背中を追って先に立つ。眼下に広がるは大海原。打ち寄せる波は白く、潮風は汗ばんだ体には心地良い。遠くを飛んで行くカモメの姿がなんともまぁ、風情が有って尚宜しい。
 広がる景色に満足したのか荒太が目を輝かせて言った。

「地図を見た時から大体想像はつくんだ。”ここはぜってーすげぇもんがある”って。でもこうやって実際に観に来ると想像なんかよりもすげぇ光景が広がってる! 地球ってやっぱすげぇよなぁっ?」

 と。俺にはそんな姿の方が眩しく思えて「まるで子供みてぇだな」って茶化すしか出来無かった。
 二十歳も過ぎてるってのに、よくもまぁここまではしゃげるもんだ。
 少しだけ、そんな姿を羨ましく思う時もある。真似してみたいとは思わないが、ここまで自由気ままに生きられるのなら世界はきっと変わって見えるんだろう。
 日は傾き、夕日の色へと変わりつつあった。
 散々重い荷物を運ばされてここまで来た訳だけど、広がる大パノラマって奴を眺めてると都会の喧騒も忘れ、少しだけ気持ちが解放されたようにも感じる。

 ――息を吸い、吐く。

 たったそれだけの動作で身体の隅々まで生気が行き渡るような感覚だ。

「悪く無い、そう思ってんでしょ?」

 煙草をくわえ、意地悪く笑う顔が横から覗いた。

「へいへい、そーですね」

 心を見透かされるような態度につっけんどんになって返す。先輩に揶揄われるのはどうにも落ち着かない。笑いの種にされるのはもっとだ。だから、

「さてと……」

 言ってカバンの元へ行き、中身を取り出した。

「さっさと撮っちまおーぜ、日が暮れる」

 俺の掲げたビデオカメラに荒太は実に嬉しそうに笑う。それこそ、まるで悪戯を考えついた子供の様に。これまでに何度も、何度も何度も見て来た顔だ。何かをする時。こいつが何かとんでもない事をしでかすときに見せ悪ガキの表情だった。――そうして、俺はそんな風に笑うこいつが嫌いじゃない。

「――よし撮影、開始だ」

 夕日の赤が崖を染める中、もう既に気怠そうにしている先輩と、子供の様にはしゃぐ荒太、そして俺。
 あの頃俺達は、何かに突き動かされる様にして一本の映画を撮っていた。

 ただ、無我夢中に。


「んぅ……、……あさ……か……」

 カーテンの隙間から差し込んで来た朝日にまだ寝たり無い体を起こす。朝日というか多分もう昼だ。もうすぐ秋だって言うのにどうにもこうにもなかなか暑さは引いてくれない。

「んー……」

 手探りでエアコンのスイッチを入れ、冷房が効くのを待つ――、寝ぼけた頭はどうも暑さに弱い。寝汗を気持ち悪いと思いながらも伸びきった髪を鬱陶しく感じ、体を起こした。――そろそろ髪、切りに行くか……。
 半年以上伸ばしっ放しになっている髪は視界を覆い、ぼさぼさだ。気にも止めてなかったけど暑さの原因はこれかも知れない……。シャワーでも浴びれば少しはさっぱりするかと思いベットから降り――、その物体に気付いた。

「……なんだ、これ」

 部屋の真ん中に大きな段ボールが置かれていた。

「昨日なんか買ったっけな……?」

 やはり寝起きは頭の巡りも遅く、どうにもこうにも思い出せない。とはいえ、何かを買った記憶も受け取った記憶も無かった。昨日は一日ゲームして過ごしていたはずだ。外に出た覚えも、ましてや人と話した覚えすら無い――、

「……ていうか、え……?」

 そうしてようやく気付く。

 ――いったい誰がこんな物部屋に運んだんだ……?

 生憎俺は一人暮らしだ。両親は遠く離れた田舎で暮らしてるし、誰かが合鍵を持ってる訳じゃない。なのにこれは部屋の中にある。……確か昨日の夜は無かったハズだ。少なくとも俺が寝る直前までは何も置かれていなかった。っていうか、机の上に置いてた物は――全部潰されてる……!?

「な、なんだよこれッ……!?」

 俺が受け取ったので無ければ突然部屋の真ん中に現れたことになる。文字通り、突然、ぽーんっと。

「いやいや、ないない。んなの無い」

 誰かが部屋に運んだのか……? だとすれば誰が……、ていうかどうやって。いや、もしかしたら寝ぼけて受け取ったのかも知れない
 考えれば考える程謎は深まるばかりで、目の前の段ボールが段々不気味に思えてくる。

「……送り主とか、書いてあるかな」

 あまり期待していなかったけど蓋の部分を覗き込んでみるとちゃんと伝票が貼ってあった。郵送会社の名前は聞いた事も無い所がだが、送り主の名前は綺麗な字でしっかりと明記されている。「未来創造館」、……なんか嘘くせぇ……。宗教絡みな感じもするし……。

 ますます開封するのが面倒になって来た。何が入ってるのか分からないというのもあるが、宗教団体からの贈り物なんてロクな物である訳が無い。

「どうすっかなぁ……」

 ボリボリ、と寝癖の付いた頭を掻きむしりながら段ボールを見つめていると――。

「アダッ……」

 音を立てて段ボールが動いた。しかも何やら聞こえた気がする。

「…………」

 今ので大体見当はついた。
 無言でそのまま貼付けてあるガムテープを引きちぎり、蓋を開けると――、

「おはようございますですッ!」

 そのまま蓋を閉めた。
 手で押さえつけながらも改めて段ボールを前に考えを巡らせる。

 朝起きるとコレがここにあった。

 昨日コレを買って来たり、受け取った記憶は無い。

 不法侵入した何者かが置いて行った、もしくは親切な誰かがコレを受け取った。もしくは段ボールが一人で入って来た。足でも生えて。だからコレがここにある。

 しかし俺はコレはいらない。

「……なるほど」

 だんだん寝ぼけていた頭も動き出して来たようだ。溜め息まじりに段ボールを見つめ呟く。

「捨てるか」
「ってちょっとまてーいっ!」

 と同時に段ボールから何かが飛び出した。
 何かと言うか女の子が飛び出して来た。

「……おはようさん」
「おはようございます!」

 律儀に腰を45度折ってのご挨拶。教育はしっかりされているらしい。

「よし、出てけ」
「ほいさー、ってだからまてーいっ!」
「あーーー」

 あさからうるさいなーもー。

「いや、待って下さい! まってくださいなぁだんなぁっー!」

 ヤケにハイテンションな態度は低血圧な俺には辛い。もうなんでも良いから早く出て行ってくれないかなこいつ……。

「……とりあえず、悪戯するにゃ相手が悪かったな。ほれ、さっさと帰れ」
「わわわっ……!」

 背を押して玄関へと押しやる、背丈からすると中学生位だろうか。小さな体は力づくで押せば簡単に――「じゃあな」扉の向こう側だ。バタン、と扉を閉め、ついでにちゃんと鍵も閉める。っていうか鍵閉め忘れてたのか。だから勝手に入って来たんだな、なるほど。なんて簡単なミステリーなんだ。

「用心しねーとなぁー……」

 オートロックがあるとはいえ泥棒でも入られたら大変だ。
 そのまま部屋に戻ろうとするとチャイムがけたたましく音を上げた。

「あのっあのぉっ! もしもーしっ!?」
「ぁー……」

 少し悩んで扉を開けてやる。玄関のチェーンは外してないので隙間からこんにちは。

「なに」
「あの! く、くつ! 靴!」

 足下を見ると確かに裸足だった。

「あー、なるほど」

 ぽりぽりとケツをかきながら部屋に戻ると段ボールの中にそれはあった。可愛らしい白とピンクのスニーカー。

「ほらよ」

 また隙間から顔を覗かせ、渡してやる。

「ありがとうございます!」

 満面の笑みを浮かべそれを受け取ると嬉しそうに靴を履き――俺は扉を閉めた。

 ……朝っぱらから何なんだろーな、全く。ドッと疲れを感じつつも部屋に戻る。さっさと着替えてちょっくら出かけるかぁ……、暑いのはごめんだけどー……。と日本の四季について頭を悩ましつつ着替えを求めて部屋の扉を潜ると、


 “ドンドンドンッ”


「…………」

 扉を叩く音が廊下に響き渡った。

「だんなぁっ! ちょっとだんなーっ!?」
「…………」
「――おくさーんっ、耳寄りな話があるんだけどどうかねぇ!?」
「…………」
「えーぁー……ぴんぽーん。宅配便でーす」
「…………」
「――おいっ! いるのは分かってるんだ! 出てこんかーいっ!」
「…………」

 なんなんだ、アイツは。

 ご近所付き合いなんて気にする達ではないけれど、流石に耳障りに感じて玄関を開けてやる。実力行使も視野に入れて今回はチェーンは外した。しかし扉を開けるとそこにその姿は無く。少し離れた所で小さな背中が踞っていた。

「……なにやってんだ、おまえ」
「……なにって……お、おでこ、ぶつけました……」
「ああ、なるほど」

 確かに扉開ける瞬間なんかゴンッてしたな。

「で、なんのようなんだ」
「謝罪は無しですか……」
「すまん」
「許します……」

 ――うわぁ、すげぇ涙目。

 若干ドン引きしつつ待ってると何処に隠し持っていたのか何やらA4サイズの封筒を差し出される。

「どうかご確認下さいッ」

 渋っていても話が進まないので仕方なく中身を取り出すと「契約書」の文字が踊った。

「……新手の押し売りか?」
「違います!」

 文面を流し読みして行くと何だか嘘くさそうな言葉が並んでる。「心のケア」「貴方の生活に潤いを」「2週間のお試しキャンペーン!」、極めつけは「少女、飼ってみませんか?」だ。

「一番下の所にサインをお願いします!」

 目の前に差し出されたのはクマのマスコット付きボールペンだった。

「……あのなぁ、俺は別に忙しい訳じゃないけどお前に構ってる時間は無いんだ。遊んで欲しいならお隣さんにでもいけ」

 確か定年退職したおじいさんとおばあさんが素敵な老後送ってるハズだから。きっと良くしてもらえるはずだ。封筒ごと押し返して部屋に戻ろうとすると、「待って!」と腕を掴まれた。騒がれるのも面倒なので渋々振り返り、「なんだよ」話を聞いてやる。

「け、契約してもらえないんですか!?」
「する必要ないだろ」
「それは困りますよ!」
「あ?」
「だって……契約して頂けないと、わたし、わたしっ……!」
「んぁ……?」

 罰ゲームか何かか……? にしてはやり過ぎだろ、人ん家に勝手に段ボール持ち込むなんて。最近の餓鬼は色々となってないぞ。もっと教育頑張れ、お父さんお母さん。

「あのなぁ……俺は忙しいんだよ」
「さっきは忙しい訳じゃないって言いました!」
「時間はねぇの」
「じゃあサインを!」
「せん」
「むぅう……!」

 頬を膨らませ顔を真っ赤にして拗ねてる。
 見る見るうちに柔らかそうなほっぺたは膨らみ――おうおう、もしかしてこれ――ゆっくりと手を伸ばして、「ぷぅっ……!」頬を押し潰したら案の定勢い良く吹き出しやがった。

「……よし」
「よしじゃないです! 扉を閉めようとしないで下さい!」

 なんなんだこいつは……。

「第一、契約のボタンを押したのは貴方ですよ!」
「……は?」
「昨晩、当社のサイトをクリックしたじゃないですか! ちゃんとアクセスログ残ってますからね!」

 思い返して一つのサイトが浮かんだ。「少女を、かってみませんか?」ってそう言う事か。

「なら益々興味は無い。援助交際ってなら他を当ってくれ。なんなら金やるから帰れ」
「そんな卑猥な物じゃないです! あと金やるから帰れとか成金ですか! 諭吉さんを燃やしますか!?」
「はぁ……?」

 割と真剣に怒られて一瞬怯んでしまった。しかし少女は必死に続ける。

「私どもの理念は“貴方に寄り添うパートナー”! 失ってしまったあの想いを、傷ついてしまった心を、私どもが手助けし取り戻し、乗り越えて行こうと言う物です! それをあんな卑猥な物と一緒にしないで下さい!」
 小さな体に叱られ、何だかバツが悪い。というか、涙目だし。なんかこれ、俺が虐めてるみたいじゃね……? っていうか、丁度お出かけだったみたいでお隣さんが訝し気にこっち見ながらエレベータに向かってる……。うわぁ……、なんだこれ、世間体って意外と気になるかも……。

「それに……!」
「それに……?」

 もう諦めてとりあえず話を聞いてやる。

「契約して貰えないと私は廃棄処分されちゃうんですっ……!」
「……? 廃棄処分?」

 聞き間違えかと思ったが少女の目は真剣そのものだった。

「私は貴方からのご注文によって作られました……! もしここで“必要ない”と言われてしまえばクラッシュあんどスクラップ! お払い箱です!」
「あのなぁ……そんな事言われたって……」
「お願いですっ……! 冗談でも悪戯でもないんです、どうか美少女一人の命救うと思って……!」

 頭を下げ、もう一度上げたときその瞳は涙で濡れていた。そりゃもう盛大に。涙どころか鼻水まで出てやがる。つか自分で美少女っていうか? 普通……。

「……はぁ。……ああ、へいへい、分かったよ。サインすりゃ良いんだな?」
「はいっ!」

 流石にもう根負けした。契約書には”2週間のお試しキャンペーン”とあるし料金は発生しないらしい。ただの子供の悪戯だろうがうさんくさい宗教法人の可能性は否めないけど何かあれば警察なり、消費者センターになり駆け込めば良い。どちらにせよ生憎金は腐る程余ってるんだし。

「ほらよ」

 契約書を押し返すとと満面の笑みでそれを受け取り、「ありがとうございます!」とても嬉しそうに頭を下げた。

「……あー、分かったから、ほら、その涙やらなんやらを早く吹け」
「はいっ……!」

 そう言ってそいつは「ぶーっ……!」契約書で鼻をかんだ――。
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