好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜

ぐう

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ミラ編 IF

エミールとの別離 IF

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 それから毎日マリアンヌに振り回された。絵姿の王太子殿下を見せたのが悪かったらしく、エミールにエミリアを見せたい。エミリアは本当は貴族のお嬢様なのよ。エミールは私を捨ててアンジェラと結婚しちゃったけど、私のこと忘れてないはず。逢いに行ってエミリアのお父さんなんだよと言わなきゃと言いエミリアの手を引き外に出ていこうとする。一番悪いことはエミリアを混乱させることだった。お父さんはエミールという名前なの?この絵の人がお父さんなの?プラチナブロンドてどんな色なの?エミリアになんと答えていいのか分からず困り果てた。
 



 医師に往診を度々してもらい、医師の処方した精神を安定させるという薬とハーブを飲ませているが、何かのスイッチが入ると、エミリアのプラチナブロンドはエミールに似て!と騒ぎ始める。そんな時は睡眠薬を飲ませるしか無くて気持ちが暗くなった。
 エミリアの世話はエレナに頼み、私はマリアンヌに付ききりだ。
 医師のアドバイスでエミール様はマリアンヌに接触しない方がいいと言われたので、医師の往診を受けながら看病しているが私も疲れて来た。


 疲れて来た時に脳裏に浮かぶのはエミール様だ。もう何ヶ月も会っていない。マリアンヌのことが無くても、商会を始めたばかりのエミール様に無理は言えない。そんなある日兄か手紙が来た。わたしに渡すものがあるからと


 馬車の音でエミールが来たとマリアンヌが騒ぐので遠くに止めて歩いて来て貰った。十年ぶりの兄はすっかり落ち着いた伯爵になっていた。


「ミラ いつ帰ってくるのかと待っていたのに全く音沙汰が無いので、押しかけて来たぞ」

「申し訳ありません。お兄さまお久しぶりです」

「亡くなった父の事なんだが、ミラは恨んでるだろう?」

 困ったことを聞く兄だ。

「子どもの頃は可愛がってもらいましたが、婚約の頃からあんな相手となぜと恨む気持ちはあります」

「あの婚約は酷かったが、あの時うちはドルン侯爵家に嵌められて危なかったのだよ。お前の持参金になるはずだった亡き母の別邸を渡しても二進も三進も行かなかった。ディビスは悪評高かったから、まともな家では相手にしなくて、家の窮状につけ込んで来たんだ」

 金で売り払われるところだったのか。

「あの家の罪が暴かれて、食い物になっていた家に財産が戻された事で、我が家にも別邸と金銭が戻って来た。父は犠牲にしたお前に別邸と死ぬまでの委託金から支払われる年金を付けた。これを渡したいのに戻って来ないから」

 兄は呆れたように言った。

「これでお前は住むところも、金にも困らない。戻って来い。マリアンヌ嬢の状態はかなり悪いと医師から手紙を貰った。素人のお前では手に負えないし、お前が彼女の犠牲になるのはおかしい。ヘルマン氏に任せてお前はお前の幸せを求めろ」

「犠牲なんて思ってないけど……」

「それでも肉親でもないお前が面倒見る義理はない。医師とヘルマン氏とも話した。今度国王陛下が譲位される。その時新国王陛下のお姿は王都中に見られる事になる。その時にマリアンヌ嬢から目を離して何かあったら取り返しが付かない。錯乱状態のマリアンヌ嬢は旧ヘルマン侯爵家領にある救護院に入れて、エミリアは養子に出す事にした」

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