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「さあ、ユリア帰るぞ。歩けるか」
その人は立ち上がり、私の腕を引こうとする
「待て!待ってくれ!クラウス、私はユリアの夫だ。妻を連れて帰ることは許さない」
「なにが夫だ。笑わすな。あの女はレオンハルトの愛人だったんだろう?ユリアの持参金全て使わせて公爵家立て直させて、自分はあの女と暮らしていたくせに」
「違う!あれはあの女が言いふらしていただけだ。あの女とは学園の卒業パーティー前に別れた。ユリアと婚姻後あの女とは一度も会ってない」
レオンハルトが私の前にひざまずいて、私の手を握った。
「誓って言う。婚姻後一度たりとも不義を働いた事はない」
「記憶のない私にはわかりません。お二人の言うあの女とは、私が夢で見たレオンハルトと手を握り合ってた人のことですか?私のことも酷いこと言ってましたね。お二人は相思相愛だったのに、なぜ私と婚姻を結んだのですか?」
「そんなのはお前の持参金目当てだろうよ。馬鹿な約束に縛られた父が莫大な金額持たせたからな。その金がないと公爵家は立ち行かない。しかもレオンハルトが卒業してすぐ公爵は亡くなった。貧乏男爵家の娘を愛していても結婚などできなかったんだろうよ」
クラウスと呼ばれたエーレンフェスト家の人はレオンハルトをせせら笑った。
レオンハルトは蒼白の顔を私に向けた。
「あの女マリアと学園で付き合っていたのは本当だ。婚約者のあなたを蔑ろにしていた。認める。だがマリアが爵位と財産目当てだとわかって、卒業パーティー前にはっきり別れを告げた」
「よく言うよ。お前ユリアの卒業パーティーにエスコートに来なかったじゃないか。あの女と別れたのならエスコートできるだろうよ。ドレスも贈ってこなかったし。ユリアがどれだけ恥をかいたかわかってるのか」
「父の具合が悪くて薬代に母が惜しまずに使ってしまい、ユリアに贈るドレスとアクセサリーの費用がなかったんだ。贈ってないから情けなくてエスコートできなかったんだ。ユリアには申し訳わけなくて言えなかったんだ」
私は思わず椅子からずり落ちた。頭が痛かった。割れそうだった。レオンハルトの情けないこと。なんで私はこんな人と結婚したのだろう。お金がなくても言葉でいいのに。この人はなぜわからない。
それにしても頭が痛い。両手で頭を抱えてうずくまったら、レオンハルトが抱きしめて来た。今更?遅いわ。もう別れは決めたの。もうあなたはいらない。誰かが泣いてる。あれはきっと私。さよならレオンハルト。
その人は立ち上がり、私の腕を引こうとする
「待て!待ってくれ!クラウス、私はユリアの夫だ。妻を連れて帰ることは許さない」
「なにが夫だ。笑わすな。あの女はレオンハルトの愛人だったんだろう?ユリアの持参金全て使わせて公爵家立て直させて、自分はあの女と暮らしていたくせに」
「違う!あれはあの女が言いふらしていただけだ。あの女とは学園の卒業パーティー前に別れた。ユリアと婚姻後あの女とは一度も会ってない」
レオンハルトが私の前にひざまずいて、私の手を握った。
「誓って言う。婚姻後一度たりとも不義を働いた事はない」
「記憶のない私にはわかりません。お二人の言うあの女とは、私が夢で見たレオンハルトと手を握り合ってた人のことですか?私のことも酷いこと言ってましたね。お二人は相思相愛だったのに、なぜ私と婚姻を結んだのですか?」
「そんなのはお前の持参金目当てだろうよ。馬鹿な約束に縛られた父が莫大な金額持たせたからな。その金がないと公爵家は立ち行かない。しかもレオンハルトが卒業してすぐ公爵は亡くなった。貧乏男爵家の娘を愛していても結婚などできなかったんだろうよ」
クラウスと呼ばれたエーレンフェスト家の人はレオンハルトをせせら笑った。
レオンハルトは蒼白の顔を私に向けた。
「あの女マリアと学園で付き合っていたのは本当だ。婚約者のあなたを蔑ろにしていた。認める。だがマリアが爵位と財産目当てだとわかって、卒業パーティー前にはっきり別れを告げた」
「よく言うよ。お前ユリアの卒業パーティーにエスコートに来なかったじゃないか。あの女と別れたのならエスコートできるだろうよ。ドレスも贈ってこなかったし。ユリアがどれだけ恥をかいたかわかってるのか」
「父の具合が悪くて薬代に母が惜しまずに使ってしまい、ユリアに贈るドレスとアクセサリーの費用がなかったんだ。贈ってないから情けなくてエスコートできなかったんだ。ユリアには申し訳わけなくて言えなかったんだ」
私は思わず椅子からずり落ちた。頭が痛かった。割れそうだった。レオンハルトの情けないこと。なんで私はこんな人と結婚したのだろう。お金がなくても言葉でいいのに。この人はなぜわからない。
それにしても頭が痛い。両手で頭を抱えてうずくまったら、レオンハルトが抱きしめて来た。今更?遅いわ。もう別れは決めたの。もうあなたはいらない。誰かが泣いてる。あれはきっと私。さよならレオンハルト。
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