NEXT LIFE ONLINE

髙﨑 レイ

文字の大きさ
26 / 61
壱章 クマさん道場

戦い方と魔法融合

しおりを挟む
 不味い後ろに抜かれた。
「カバー」
 ただその頼もしい声が轟きもの凄い音が響く。勢いよすぎだろ。
「弱点は?」
「土もしくは火」
 僕の声にミュウが即座に応対する。なら
瞬間付呪インスタンス土・火」
 タクに土属性を自分に火属性を付呪する。それにより茶色と赤色の光がそれぞれの装備品を包む。
「ヘヴィアロー」
「アクアジャベリン」
 ミュウの重い矢とメイの水槍が突き刺さりそれは消える。そして振り返ると全員が戦闘体勢になる。マジかよ。
付加エンチャントSTR VIT AGI」
 全員に物理攻撃と防御と敏捷を上げて一段踏み込む。カチリとナニカが嵌り身体の動きが手に取るように把握できる。そして先ほどと同じソレが迫ってくるのは見えた。ソレは額に大きな角もしくは鋭い牙を生やした狼だ。角は槍みたいで牙は剣みたいだ。名前はジャベリンウルフとサーベルウルフだ。ジャベリンとは投槍のはずだが角はランスのようになっている。ただ見えている以上さっきのようには簡単にはならない。辰之剣ドラゴスレイブ辰之銃ファブニルスを構えジャベリンには銃で撃ち抜きサーベルは額を切り叩く。その上で顎を蹴り上げて腹に銃を浴びせる。

 タクは突撃を先ほどのように盾で受け止め何匹も纏めて貫く。時折シールドバッシュと呼ばれる盾での攻撃や土属性の魔法も多用している。

 ミュウは木々の枝に登り矢を素早く番て放つ。普段多用しているのは長弓との事だが今は速射性を重視して短弓にしており幾度なくピョンピョンと木々を飛び移り狙撃場所を変えている。また何度か短剣と風魔法を駆使しての近接戦闘もしている。

 メイは長杖を使い水魔法や回復魔法に付与魔法を使い戦場を均衡以上にしている。またタンクであるタクを上手く使い自身へのヘイトを上手く切り数匹の接近した狼を杖術で殴殺している。

「少し上げるか。———エネルギーアロー ドラゴブレス 時空切断ディメンションスラッシュ
 迫りくる狼の群れに3種の魔法を同時にぶつける。そこに何故か計算されたように岩槍が水弾が風の刃が2秒ごとに着弾するように放たれる。それらの魔法はまるで色通しを掛け合わせる事で変化が起きるように無数の変化を遂げる。また1発1発混ざる魔法が増えるとその変化の範囲も拡大していく。やがて今いる範囲も巻き込まんとして周囲の木々をバギバギと音を立てて削っていく。その威力はいつか見たエージの面焼きと僕の天閉門バベルの特性を受け継がせ威力を両者の合計の4ぶんの3はあるだろうと思わせるほどの超火力だ。

 それほどの絶大な火力が周囲に吹き荒れるなかバックステップでタクが地面に大楯を突き刺している位置まで下がる。タクの後ろには既に2人ともいる。
「アレは?」
魔法融合マジックヒュージョンっていう技術。特定間隔で同じ場所に次々と魔法を撃ち込む事で強力な魔法へと昇華させる技」
「なるほど。魔法の科学変化か。なかなか面白いな」
 若干意味合いが違う気がするが本当に面白い。でもその程度魔法使いなら誰でもできるはず。
「当てるタイミングまで完璧に合わせないといけないし今のように連鎖させるのならかなりのプレイヤースキルが必要になる。
「で結局どの魔法が軸なんだ?」
 僕は同時に3種の魔法を放ったので結局ナニとナニが融合したのか分からなかった。
「時空切断だな。ドラゴブレスだと旋風ぽくなるだろうけど起こったのは竜巻だし」
 違いがよく分からない。範囲の違いだったりするのか?

 やがてその反応が鎮まると二体の狼がいた。片方は毛皮が朱に染まり鋭く尖った一角を持つ。他方は蒼に毛皮に鋼さえも切断しそうな刃状の牙を持つ狼。これらがこの狼の群れのボスなんだろう。

 ボスが一言吠えると鋭く尖った雹弾と熱気の篭った炎矢が生まれて放たれた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。 だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。 チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。 2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。 そこから怒涛の快進撃で最強になりました。 鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。 ※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。 その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。 ─────── 自筆です。 アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

悪役皇子、ざまぁされたので反省する ~ 馬鹿は死ななきゃ治らないって… 一度、死んだからな、同じ轍(てつ)は踏まんよ ~

shiba
ファンタジー
魂だけの存在となり、邯鄲(かんたん)の夢にて 無名の英雄 愛を知らぬ商人 気狂いの賢者など 様々な英霊達の人生を追体験した凡愚な皇子は自身の無能さを痛感する。 それゆえに悪徳貴族の嫡男に生まれ変わった後、謎の強迫観念に背中を押されるまま 幼い頃から努力を積み上げていた彼は、図らずも超越者への道を歩み出す。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

処理中です...