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第6話 Act 相笠静歌part2
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冷たい風が吹いて、思わず身震いをしてしまう。広く開放的な広場は平日だというのに多くの人が行き交っている。
顔をあげれば、瞳に映るのは大きな観覧車と高いビルだ。
「来てしまった……桜木町」
目前に広がる景色を見つめながら、俺は小さな声で呟いた。これから始まるのは「君と奏でるハーモニー」で主人公と相笠静歌が行った最後のデートだ。
確か初めは二人で買い物をして、食事をして、ジェットコースターに乗って、それからとどめは観覧車だ。高所恐怖症の俺にとって地獄の時間となる。
だが、今日の俺は相笠静歌だ。そう、どんな時でも笑顔で歌を歌う相笠静歌なんだ。なりきらなくてはいけない。
ぐっと拳を握りしめていると、後ろから千紗が近づいてきた。
「やってきました、久しぶりの桜木町! さあ、紘君、今の気持ちを即興して」
手で作ったマイクを俺に向け、千紗は満面の笑みを浮かべた。
いきなりきたかと心の中で呟き、苦笑を浮かべながら咳払いを一つする。
「やってきたよ~横浜に~さあ、どこから旅に出ようか~?」
「うーん、歌詞はあっているけど……だめだめ。地声の小さな声の紘君に戻ってるよ! 静歌君意識して!」
(この場所で無理言うなよ!)
心の中で叫ぶ。俺だって、あれだけ予習した静歌君を演じていきたいが、箱根と横浜では人の量も俺を見る目も変わってくる。
「な、なあ千紗。桜木町にきたは良いけど……確かデートの最初は買い物だよな? どこいくんだ?」
俺の問いかけに千紗は振り返り、人差し指を俺の唇に当てた。
「適当に入りたい店に入る。とりあえず最初はあのエスカレーター登った所から行こうよ。あ、ウサギさんカステラとかクレープも食べたいな」
「はいは……じゃなくて、千紗と一緒ならどこにいったって楽しいからどこにでも俺は着いていくよ」
思わず本性が出てしまう所を何とか抑え、作り笑顔を浮かべながらそう言えば、千紗が不意に俺の手を握ってきた。
(え!? 手繋ぐの解禁!? あ、やばい手汗かいてきた)
動揺を隠せず、慌てていると、千紗が俺を覗くようにみて、
「今日は最後のデートだから……私にちゃんと着いてきてね」
「え……お前……その言葉……」
千紗の言葉に何か胸の辺りがざわざわとしだした。対して片目を閉じてそう言った彼女は、唖然とする俺の手を引いて歩き出した。実はざわざわする正体を俺は知っている。何故なら、千紗のさっきの台詞は――。
(君ハモの最後のデートの主人公の台詞じゃねぇかあああああああああああああああああ!!!!)
何故、千紗まで演じ始めたのだろうか。まさか、このデートで千紗は静歌と主人公の最後のデートを再現しようとしているのか!?
「紘君、お揃いの物何か買えたら良いな」
照れながらお揃いの物を買おうと告げる彼女に、普通の彼氏なら可愛いと思うだろう。しかし俺は……。
(主人公が静歌に言った台詞……だと!? まずいぞ、千紗が俺を試しにきている。此処で俺は何て言えば良いんだ)
頬に冷汗が一筋流れた。静歌を攻略している時の会話を何とか思い出そうと必死に頭の中をフル回転させる。
この桜木町デートは第七章あたりで終盤だったので記憶に新しい。しかも昨日も復習したばかりだ。俺は目を見開き、静歌がその時に言ったであろう台詞を演技しながら再現する。
「うん、千紗とお揃いの物を買えるなんて嬉しいな……」
「……驚いた。正解だよ、紘君。よくその台詞をちゃんと悲しそうに言ったね。意外としっかり内容見てくれてて嬉しいよ」
(そりゃ、ちゃんとやらないと貴方にやり直しさせられますからね―――!!)
「ああ、まあな。最後のデートだから静歌君はずっと無理して笑おうとするんだよな」
そう答えれば、千紗は驚いた表情から、満面の笑みを浮かべて言葉を紡いだ。
「その調子で宜しくね、紘君」
相変わらず、俺は千紗の笑顔に弱い。
(時々無茶ぶり言ってきたり、意味分かんない事言ったりするけど……はあ、俺も大概だな。千紗の笑顔に弱いんだよな)
エスカレーターを登りながら、緩む口元を片手で隠した。
建物に入り、千紗はウインドウショッピングを楽しんでいるようだ。中々店には入ろうとしない。
「好きな所入っても良いけど、入らないの?」
俺が問いかければ千紗は両手を横に広げ、
「此処には私が欲しい物が無さそうだから、違うショッピングモールの方に行こうよ。あ、そういえばそっちに行くときにジェットコースターがあったかも。でもそれは夜でもいっか」
まだ心の準備が出来ていなかったので千紗の言葉にホッと胸を撫でおろした。正直ジェットコースターも乗れなくはないが得意ではないから心の準備がいる。
(静歌はジェットコースターが好きだから本当はノリノリじゃなきゃいけないんだけどな)
心の中でそう呟き、溜息を一つ漏らした。それを見ていたのか千紗は小さく笑うと、
「ジェットコースターも怖かったら無理しなくても良いよ?」
「えっ、あ、何言ってるんだよ。俺、ジェットコースター大好きだから大丈夫。それより、千紗が食べたいって言ってたウサギさんカステラって、此処を出て、信号渡った所?」
「うん、そうそう。私達が此処にきたら定番になってるよね。うん、いつも食べてたね」
ふと千紗が目を伏せながら言った。
「千紗……?」
俺が名前を呼べば、千紗はいつものように明るく笑顔を浮かべ、
「何か話してたらお腹空いてきちゃった。早くカステラ食べに行こう」
俺を引っ張るように千紗は先を歩いていく。
(さっきの顔は何だ? 千紗も主人公になりきっているのか?)
疑問が浮かび、どこかモヤッとしたが俺は頭を横に振り、話しかけてくる千紗に笑顔で対応した。
カステラ屋につき、美味しくウサギさんカステラを食した後、俺達は次のショッピングモールを目指して橋を渡る。その途中で乗客が悲鳴をあげているジェットコースターと観覧車が目に映り、唾を飲み込んだ。
「楽しみだね、ジェットコースターと観覧車」
青ざめているだろう俺に、千紗は悪戯をした子どものように笑みを浮かべながらそう言った。
「そ、それよりほら、千紗が探してる物見つけないと。此処にあると良いな」
話を変えるように千紗の手を引いて、信号を渡る。建物に入ると、クリスマス仕様になっており、改めてクリスマスが近いのだと感じる。
売っている物もクリスマス用品や冬物が多く、千紗は色々手に取っては悩んでいた。
「ねえ紘君。右と左どっちがいいと思う? 歌いながら教えて」
荷物を持ちながら千紗の買い物に付き合っていると、突然即興と共に選択を迫られるので緊張の糸を緩めない。
他に人がいる中で歌う事は恥ずかしいので、俺は千紗の耳元で「右かな~」と歌いながら答えれば、満足げに「ありがとう! じゃ、左買ってくる」とレジへ向かった。
(俺に聞いた意味!!)
To be continu...Next Love!
顔をあげれば、瞳に映るのは大きな観覧車と高いビルだ。
「来てしまった……桜木町」
目前に広がる景色を見つめながら、俺は小さな声で呟いた。これから始まるのは「君と奏でるハーモニー」で主人公と相笠静歌が行った最後のデートだ。
確か初めは二人で買い物をして、食事をして、ジェットコースターに乗って、それからとどめは観覧車だ。高所恐怖症の俺にとって地獄の時間となる。
だが、今日の俺は相笠静歌だ。そう、どんな時でも笑顔で歌を歌う相笠静歌なんだ。なりきらなくてはいけない。
ぐっと拳を握りしめていると、後ろから千紗が近づいてきた。
「やってきました、久しぶりの桜木町! さあ、紘君、今の気持ちを即興して」
手で作ったマイクを俺に向け、千紗は満面の笑みを浮かべた。
いきなりきたかと心の中で呟き、苦笑を浮かべながら咳払いを一つする。
「やってきたよ~横浜に~さあ、どこから旅に出ようか~?」
「うーん、歌詞はあっているけど……だめだめ。地声の小さな声の紘君に戻ってるよ! 静歌君意識して!」
(この場所で無理言うなよ!)
心の中で叫ぶ。俺だって、あれだけ予習した静歌君を演じていきたいが、箱根と横浜では人の量も俺を見る目も変わってくる。
「な、なあ千紗。桜木町にきたは良いけど……確かデートの最初は買い物だよな? どこいくんだ?」
俺の問いかけに千紗は振り返り、人差し指を俺の唇に当てた。
「適当に入りたい店に入る。とりあえず最初はあのエスカレーター登った所から行こうよ。あ、ウサギさんカステラとかクレープも食べたいな」
「はいは……じゃなくて、千紗と一緒ならどこにいったって楽しいからどこにでも俺は着いていくよ」
思わず本性が出てしまう所を何とか抑え、作り笑顔を浮かべながらそう言えば、千紗が不意に俺の手を握ってきた。
(え!? 手繋ぐの解禁!? あ、やばい手汗かいてきた)
動揺を隠せず、慌てていると、千紗が俺を覗くようにみて、
「今日は最後のデートだから……私にちゃんと着いてきてね」
「え……お前……その言葉……」
千紗の言葉に何か胸の辺りがざわざわとしだした。対して片目を閉じてそう言った彼女は、唖然とする俺の手を引いて歩き出した。実はざわざわする正体を俺は知っている。何故なら、千紗のさっきの台詞は――。
(君ハモの最後のデートの主人公の台詞じゃねぇかあああああああああああああああああ!!!!)
何故、千紗まで演じ始めたのだろうか。まさか、このデートで千紗は静歌と主人公の最後のデートを再現しようとしているのか!?
「紘君、お揃いの物何か買えたら良いな」
照れながらお揃いの物を買おうと告げる彼女に、普通の彼氏なら可愛いと思うだろう。しかし俺は……。
(主人公が静歌に言った台詞……だと!? まずいぞ、千紗が俺を試しにきている。此処で俺は何て言えば良いんだ)
頬に冷汗が一筋流れた。静歌を攻略している時の会話を何とか思い出そうと必死に頭の中をフル回転させる。
この桜木町デートは第七章あたりで終盤だったので記憶に新しい。しかも昨日も復習したばかりだ。俺は目を見開き、静歌がその時に言ったであろう台詞を演技しながら再現する。
「うん、千紗とお揃いの物を買えるなんて嬉しいな……」
「……驚いた。正解だよ、紘君。よくその台詞をちゃんと悲しそうに言ったね。意外としっかり内容見てくれてて嬉しいよ」
(そりゃ、ちゃんとやらないと貴方にやり直しさせられますからね―――!!)
「ああ、まあな。最後のデートだから静歌君はずっと無理して笑おうとするんだよな」
そう答えれば、千紗は驚いた表情から、満面の笑みを浮かべて言葉を紡いだ。
「その調子で宜しくね、紘君」
相変わらず、俺は千紗の笑顔に弱い。
(時々無茶ぶり言ってきたり、意味分かんない事言ったりするけど……はあ、俺も大概だな。千紗の笑顔に弱いんだよな)
エスカレーターを登りながら、緩む口元を片手で隠した。
建物に入り、千紗はウインドウショッピングを楽しんでいるようだ。中々店には入ろうとしない。
「好きな所入っても良いけど、入らないの?」
俺が問いかければ千紗は両手を横に広げ、
「此処には私が欲しい物が無さそうだから、違うショッピングモールの方に行こうよ。あ、そういえばそっちに行くときにジェットコースターがあったかも。でもそれは夜でもいっか」
まだ心の準備が出来ていなかったので千紗の言葉にホッと胸を撫でおろした。正直ジェットコースターも乗れなくはないが得意ではないから心の準備がいる。
(静歌はジェットコースターが好きだから本当はノリノリじゃなきゃいけないんだけどな)
心の中でそう呟き、溜息を一つ漏らした。それを見ていたのか千紗は小さく笑うと、
「ジェットコースターも怖かったら無理しなくても良いよ?」
「えっ、あ、何言ってるんだよ。俺、ジェットコースター大好きだから大丈夫。それより、千紗が食べたいって言ってたウサギさんカステラって、此処を出て、信号渡った所?」
「うん、そうそう。私達が此処にきたら定番になってるよね。うん、いつも食べてたね」
ふと千紗が目を伏せながら言った。
「千紗……?」
俺が名前を呼べば、千紗はいつものように明るく笑顔を浮かべ、
「何か話してたらお腹空いてきちゃった。早くカステラ食べに行こう」
俺を引っ張るように千紗は先を歩いていく。
(さっきの顔は何だ? 千紗も主人公になりきっているのか?)
疑問が浮かび、どこかモヤッとしたが俺は頭を横に振り、話しかけてくる千紗に笑顔で対応した。
カステラ屋につき、美味しくウサギさんカステラを食した後、俺達は次のショッピングモールを目指して橋を渡る。その途中で乗客が悲鳴をあげているジェットコースターと観覧車が目に映り、唾を飲み込んだ。
「楽しみだね、ジェットコースターと観覧車」
青ざめているだろう俺に、千紗は悪戯をした子どものように笑みを浮かべながらそう言った。
「そ、それよりほら、千紗が探してる物見つけないと。此処にあると良いな」
話を変えるように千紗の手を引いて、信号を渡る。建物に入ると、クリスマス仕様になっており、改めてクリスマスが近いのだと感じる。
売っている物もクリスマス用品や冬物が多く、千紗は色々手に取っては悩んでいた。
「ねえ紘君。右と左どっちがいいと思う? 歌いながら教えて」
荷物を持ちながら千紗の買い物に付き合っていると、突然即興と共に選択を迫られるので緊張の糸を緩めない。
他に人がいる中で歌う事は恥ずかしいので、俺は千紗の耳元で「右かな~」と歌いながら答えれば、満足げに「ありがとう! じゃ、左買ってくる」とレジへ向かった。
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