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「あっ、ご主人様、ついでに雪、おはよう。」

「ああ!おはようクロ!って、ご飯、用意してくれたのか!?」

机に広がる美味しそうな朝ご飯に俺は感動してしまう。

雪も目をキラキラと輝かせながら

「祐也!祐也!食べたい!」

初めて親以外の誰かにつくってもらった朝ご飯だ…!

俺は1口、食べてみる。めちゃくちゃ美味しい!

だけど、雪は もちろん箸の動かし方が分からないから、むむっと悩んでいた。

「あっ、そっか…、雪、ほら、あーん。」

すると、クロは俺を睨みつけて

「そんな事したら、雪を甘やかせることになるでしょ?俺が食べ方教える。」

「やだやだやだ、祐也に食べさせてもらう!!!」

クロ、やっぱ、厳しすぎるんじゃ…

「クロ…、やっぱ、雪に食べさせてあげることにするよ…」

「じゃあ、その分、俺にあーんさせて。
ほら、あーん」

にこり、とどこか怪しげに微笑みながら、俺を見て、タコさんウインナーをお箸でもちながら見つめてくる。

俺は口をあけて食べようとした。

すると

「美味しいぞーーー!!クロ!これ美味しい!!」

「はあああああああ?!!?!雪、俺は、ご主人様に食べさせようとしたんだけど!!!」

「だって、お腹すいたんだもん!!!」


なんて勝手な奴らだ…

だけど、2人とも可愛いな。

俺は2人を同時に、撫でてやる。

「さぁて、冷めないうちにたべるぞ!」


「「はーーい!」」






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