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この世界を知るために
戦え!
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願望の世界から抜け出したマドカは、自分の進むべき道を歩んでいこうと決心した。マドカは二×××年からの人生をもう一度過ごすことになった。しかし、SPACE‐F‐での出来事により、世界は僅かにだが変動していて、マドカが初めに過ごした時代とは僅かに違うものがあった。
そこで、ミコトと出会ったのだ。
転校生という肩書でマドカはミコトのいる高校へと転入してきた。
互いにSPACE‐F‐での記憶が残っていたため、再開に感動した二人は直ぐにパートナーとなった。
二×△△年、某日。世界線は変わっていて、MODSはナツの手ではなく、セイトの手によって支配されていた。
セイトは未だに論文を書き上げていない。レノの集めてきた情報は、とてもどうでも良いことばかりで、SPACE‐F‐についての貴重な情報は得られなかった。
そんなレノを不必要に思ったセイトは再びタイムマシンを作り出し、密かに、二×××年の六月二十日にタイムリープした。六月二十日にはもう、誰もいなかった。そこでセイトは、レノを基地に置き捨てた。その後、直ぐに、セイトは帰還していった。
その基地こそ、二×△△年に出来上がった廃棄場だった。
レノは僅かに残された感情の中でSPACE‐F‐という世界を作り出した。
SPACE‐F‐の真実を突き止めるべくして、新たな能力者をセイトは捜していた……が、いち早くその事態に気が付いていたマドカは何年も前から調査を進めていた。
そして、今になってようやく、ミコトに自分の持つ能力について打ち明けることにした。
「ミコト、伝えなくてはいけないことがあるの」
ミコトは振り向いてマドカの顔を見た。
二十五歳のマドカは自分の持つ能力について伝えた。その能力が欠陥であることも。
「つまり、マドカは一定の世界を二周もしているということか?」
「そういうこと。それでも世界線は全く同じわけではないの。世界はかなり変わったわ。そこで……」
マドカは深く息を吸って言った。
「協力をしてほしいの」
「協力?」
ミコトは不思議に思い尋ねた。
マドカはMODSについて知っていること全てをミコトに話した。
「セイトという男が新たなる能力者を捜しているの。そして、この新しい世界線で能力者の力を使った新たなる日本を作り上げようとしているわ。そういうわけで私達、能力者に危機が迫っているの。私の能力は欠陥だけど、時空を歪ます危険な能力。これをセイトが知ってしまったらこの世界は終わってしまう気がするわ。私はそれを阻止したい」
マドカは真剣な眼差しで告げた。
「そのセイトっていうやつは何処にいる?」
「場所は既に突き止めてあるわ。そこで、私がおとりになって、ミコトが私を連れだす。その直後、私はセイトのいない願望を現実化させる……といった作戦ね」
「俺は、そのセイトっていうやつからマドカを逃がせばいいんだな」
「そういうこと」
マドカは全て知っているかのように静かに頷いた。
「リスクが高すぎるんじゃないか?」
「それでも、やらなければならない」
マドカが小さく首を振って言った。
次の日、マドカはおとりとなるため、都内某所の基地へと潜入した。屋内にいたセイトに見つかったマドカ。
「誰だ⁉」
セイトが叫びながら走り出した。
マドカは必死になって出口へと向かった。
「逃がさないぞ」
セイトの低い声が廊下に響き渡る。
マドカが走っている途中、基地の出口で待っていたミコトがマドカの手を引いて、二人は柱の隙間に身を隠した。
「助かったわ」
「マドカ、早く願望を唱えるんだ」
言われたマドカは急いで願いを込めた。
――もう一度、あの場所へ……
そこで、ミコトと出会ったのだ。
転校生という肩書でマドカはミコトのいる高校へと転入してきた。
互いにSPACE‐F‐での記憶が残っていたため、再開に感動した二人は直ぐにパートナーとなった。
二×△△年、某日。世界線は変わっていて、MODSはナツの手ではなく、セイトの手によって支配されていた。
セイトは未だに論文を書き上げていない。レノの集めてきた情報は、とてもどうでも良いことばかりで、SPACE‐F‐についての貴重な情報は得られなかった。
そんなレノを不必要に思ったセイトは再びタイムマシンを作り出し、密かに、二×××年の六月二十日にタイムリープした。六月二十日にはもう、誰もいなかった。そこでセイトは、レノを基地に置き捨てた。その後、直ぐに、セイトは帰還していった。
その基地こそ、二×△△年に出来上がった廃棄場だった。
レノは僅かに残された感情の中でSPACE‐F‐という世界を作り出した。
SPACE‐F‐の真実を突き止めるべくして、新たな能力者をセイトは捜していた……が、いち早くその事態に気が付いていたマドカは何年も前から調査を進めていた。
そして、今になってようやく、ミコトに自分の持つ能力について打ち明けることにした。
「ミコト、伝えなくてはいけないことがあるの」
ミコトは振り向いてマドカの顔を見た。
二十五歳のマドカは自分の持つ能力について伝えた。その能力が欠陥であることも。
「つまり、マドカは一定の世界を二周もしているということか?」
「そういうこと。それでも世界線は全く同じわけではないの。世界はかなり変わったわ。そこで……」
マドカは深く息を吸って言った。
「協力をしてほしいの」
「協力?」
ミコトは不思議に思い尋ねた。
マドカはMODSについて知っていること全てをミコトに話した。
「セイトという男が新たなる能力者を捜しているの。そして、この新しい世界線で能力者の力を使った新たなる日本を作り上げようとしているわ。そういうわけで私達、能力者に危機が迫っているの。私の能力は欠陥だけど、時空を歪ます危険な能力。これをセイトが知ってしまったらこの世界は終わってしまう気がするわ。私はそれを阻止したい」
マドカは真剣な眼差しで告げた。
「そのセイトっていうやつは何処にいる?」
「場所は既に突き止めてあるわ。そこで、私がおとりになって、ミコトが私を連れだす。その直後、私はセイトのいない願望を現実化させる……といった作戦ね」
「俺は、そのセイトっていうやつからマドカを逃がせばいいんだな」
「そういうこと」
マドカは全て知っているかのように静かに頷いた。
「リスクが高すぎるんじゃないか?」
「それでも、やらなければならない」
マドカが小さく首を振って言った。
次の日、マドカはおとりとなるため、都内某所の基地へと潜入した。屋内にいたセイトに見つかったマドカ。
「誰だ⁉」
セイトが叫びながら走り出した。
マドカは必死になって出口へと向かった。
「逃がさないぞ」
セイトの低い声が廊下に響き渡る。
マドカが走っている途中、基地の出口で待っていたミコトがマドカの手を引いて、二人は柱の隙間に身を隠した。
「助かったわ」
「マドカ、早く願望を唱えるんだ」
言われたマドカは急いで願いを込めた。
――もう一度、あの場所へ……
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