銃と少女と紅い百合

久藤レン

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血に染まる百合と私の出会い

1-6 リベンジ開始

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ドガーーン!!

センセの向かった先から爆発音が聞こえてくる。同時にフェンスの向こう側に着地した私は一度音の方を振り返る。入口のゲートあたりが燃え盛ってモクモクと黒煙が立ち昇る。

「まさか人間に当ててないでしょーね?」

 センセの事だから大丈夫だと思うけど、てかあまりにやりすぎるとあんな雇われ軍団引き付けるどころか逃げ出しちゃわない!?

「もー、こっち来ないように頼むよーセンセー」

 さて、私は自分の仕事をしないとね。隅に隠れて様子を見ると何だ何だと野次馬みたいに男達が入口に向かって小走りに駆けて行っていた。

 よっし!目的の倉庫まで最短でゴーだ。

「すぐに行くからね、みーちゃん!」

 倉庫にたどり着くまでに何人かと出くわす事もあったが、やっぱり素人だったようで特に苦労もなく気絶させて進むことができた。

 「ここか」

 目の前には倉庫の入口、搬入用の大きなゲートとその横に従業員用の人間サイズの扉があった。
 
「うーむ、出来るならこっそり忍びこんでみーちゃん助け出した後にあいつらぶっ殺しに行きたいんだけどー」

「おっ」

 倉庫の高さは10m程有り、2階の程度の高さに開いた窓が付いていた。

「ラッキー!とりあえず潜入作戦でよきかなー?」

 私は膝を曲げ強く力を込める。

「とうッ!!」

 そのまま跳躍し窓の格子に足をかけ中の様子を伺うと、中はライトが点いておらず真っ暗だった。窓の向こうは倉庫の内側の高い位置に通路が壁伝いに続いている、とりあえず窓枠から降りてその通路に着地する。

「誰もいないってことはないだろうけ」

 呟いている途中に急に倉庫内のライトが点灯した。

「驚いたな、生きているどころかまた俺の前に現れるなんて、普通のガキじゃなかったか」

 倉庫の中心の位置に男が1人たっている。

 巨体とさらに異常さを醸し出す装甲の右腕、見上げる様にこちらを見ている。

 明るくなった周りを見渡すと広い倉庫なのに何の物もない広い空間になっていた。

「襲撃があったてことだからな、気合いれて待ってたんだが」

 グラサンの奥から突き刺す様な眼光が除きこちらを睨みつける。

「お嬢ちゃん、今度はぶっ飛ぶだけじゃすまねえぞ?」

 男の威圧感なのか右腕の迫力なのか、空気が震えるような感覚。右腕だけとはいえ鎧殻使いだ裏の世界の1流の戦闘屋ってところか。

「うっさい!丸腰の女の子襲って勝った気になってんじゃないわよ! バーカ! てかみーちゃんどこ!?」

「ハハハハハッ!なかなか威勢のいいガキじゃねえか! あのチビならそこだよ、運びやすく小さく畳まれて箱にでも入ってんじゃねえか?」

 男は親指で自身の後方上を指差す、私のいる通路の反対側の角に小さな小部屋があった。目をやるとその部屋の入口にあのモヤシ男が立っていた。

「あれ、アイツさっきのガキじゃん、おい!どーなってんだよ!手加減しすぎたかー!?」

 モヤシが大男に言う、声は張っているが相変わらず本気ではない馬鹿にしたような声色だった。

「普通のガキじゃなかったみたいですね、あの状態から動いてここに現れて本気で殺す気になった俺見てもケロッとしてやがりますわ!」

 大男は楽しそうに答えた。

「普通だろうが普通じゃなかろうがさっさと殺っちゃって静かにしてくれるー?この後船旅長いんだからちょっと休ませてよー」

 言いながら男は手をヒラヒラ振りながらみーちゃんが居るという部屋に入っていった。

 相変わらずムカつく糞モヤシね! あんな奴とみーちゃんを1秒だって一緒の部屋にいて欲しくないけど。

「まずはアンタよね、グロゴリラ」

 今までの少女と違う刃の様な眼光だった。


 通路から飛び降りて少女は大男と相対する、横から見れば子供と大型のクマ。普通に考えれば争いにすらならない殺す側と殺される側、しかし少女の認識は逆のようだった。

「ん?グレゴリオだ俺は、せっかくだお嬢ちゃんの名前も聞いておこうか?楽しませてくれたら覚えておいてやるよ」

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハッ」

 少女は突然笑い出す。

「なんだぁ?」

「私がッ本気で殺すっつってんの! 今から300秒以内に死ぬアンタに名乗る必要あるかって!!」

 少女はスカートの下から桃色の棒付きキャンディを取り出し口に運ぶ。

「フレーバー "クロノスタシス"」

 その瞬間少女の髪は全体が白く染まり瞳が紅く輝いた。

「まっ紅に咲いてぶちまけろ!」
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