血染物語〜汐原兄弟と吸血鬼〜

寝袋未経験

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影の刃編

赤い糸

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 背中から倒れたジャックを見て、緊張から解き放たれた俺の身体が重力によって地面に叩きつけられた。

 コンクリートの床を覆う俺の血が鼻先で悪臭を放っている。
 人間の血と区別する為の身体機能の1つだとドクターが言っていた気がする。
 人の血とは全然違う…全く食欲を唆らない香り。
「食欲…ははっ…」
 改めて自分が人ではないんだなと実感する。
 でももう迷いは無い。
 これからは吸血鬼として、レイアさんの眷属として生きる。

「輝さんッ!!」
 レイアさんが俺の側へ駆け寄って来て、俺を仰向けにした。
 目立った外傷が無いようで安心したが、声が少し枯れているように感じる。

 意識の無い俺にずっと呼びかけ続けてくれていたんだろう。
「レイア…さん…すいません…俺、多分…色々迷惑掛けて…」
「私より輝さんですッ!!あんな戦い方─」
「訓練時は出来ていなかった…ジャックとの戦いでコツを掴んだか?」
 そう尋ねながら有栖総隊長が此方に歩いてきた。

 先程までは右腕が無かった気がするが既に治っており、その右手には空の輸血パックが握られていた。
「ちなみに…輸血、パックって…」
「余りはない…が、他の手がある。口を開けろ。」
「え?あ…はい。」
 俺は頭にハテナを浮かべたまま口を大きく開けた。

 すると総隊長は鳴太刀で自分の左掌を斬り、傷から流れ出た血が俺の口の中に降り注いだ。
「ガボボボボボボッ!?!?ゴフッ!!!」
「輝さんッ!?」
「吹き出すな、時間が掛かる。」
 初めて飲んだコーヒーの様な苦味に吹き出しそうになるが、総隊長の言葉に素直に従って涙目になりながら必死に口で血を受け止め続けた。

 そして口いっぱいになった所で閉じる。
「それを吸え。回復の効率は低いだろうが、レイアの治療と合わせればマシになる。後は任せるぞ。」
「はいッ!」
 レイアさんの返事を受けて有栖総隊長はジャックの方へ歩いていく。
 その足取りはかなりおぼつかない様子だった。

 短時間とはいえ10席の吸血鬼との戦闘。
 12席の吸血鬼との戦闘は、有栖総隊長も初めてであり、消耗しきっている。
 だが、ジャックを生かしておく危険性を理解する彼女は、気力で身体を前に動かした。

 そして倒れるジャックの前に立ち、刀を逆手に持ち替えて切先をジャックの心臓に向ける。
「彼はもっと…ハァ…強くなる…大事にした方が…ハァ…いいっスよ~」
「余計なお世話だ。」
「そうっスか。ところで─」
 ジャックは有栖総隊長の顔を見て、戦いの最中ずっと気になっていた事を尋ねた。

「何処かで会ったことありましたっけ?」
「……死ね。」
 ただ静かに、吸血鬼を倒す部隊の長としての発言とは別の、有栖自身の言葉が漏れた。
 その純粋な殺意にジャックは目を見開く。

 かつて殺した人の親族だろうかと考え思い出そうと試みるが、殺した人間の顔なぞ覚えている筈が無いジャックはすぐに諦めた。

「そっかぁ…いやー…ホントに…」

 雲に隠れていた月が顔を出し、天井に空いた穴から溢れた月明かりが、血溜まりの上に光の円を落とし─

「ギリギリっスね…色々と。」
 光の中で人影が揺らいだ。

「よけてッ!!!」
「ッ!?」
「《紅蜘蛛べにぐも》」
 天井の穴から赤い何かが有栖総隊長に向かって放たれたが、いち早く気付いたレイアさんの声に反応して、総隊長は即座に距離を取る。

      パキュンッ!

 穴から伸びて床に突き刺さったのは血を纏った糸だった。
 突き刺さった赤い糸の先端はコンクリートの中を削りながら進むと進行方向を変えて床から飛び出し、今度は天井に突き刺さった。

   パキュン!パキュン!パキュン!

 さらに天井から床、床から壁へ不規則に何度もこれを繰り返してジャックと俺達を分断する糸の壁が形成された。
        スタッ…
 そして、生み出された壁の前にダークブラウンの髪を持つメイドの吸血鬼が静かに着地した。
 その右手の中指には壁を形作る糸が繋がって─


 …
 ……
 ………
 俺は一度目を閉じ、改めて吸血鬼の姿を見る。

 腕を覆う篭手やブーツなど最低限の武装はしているが、黒のワンピースに白いエプロン、そして白いキャップ…

 紛れも無くメイドだった。

「マリア…貴女まで─」
「ッ!?『蟲の糸』かッ!!」

 レイアさんに「マリア」、有栖総隊長から『蟲の糸』と呼ばれた吸血鬼は俺達に対して深々とお辞儀してきた。
「ご機嫌麗しゅうございます、レイア様。」
 だが彼女の目には、俺や有栖総隊長は映っていないようだ。
 まるでレイアさん以外には興味が無い、脅威と感じていないと言わんばかりだった。

 何も知らない今の俺に分かることは彼女もジャックと同じレイアさんを狙う敵だという事。
 そしてジャックに匹敵する力を持っているという事だけだ。
 肌で感じる胸を締め付けるような威圧感。
 下手すればジャックより─

 ジャックは糸の壁の向こうから虚ろな目をマリアに向けて微笑んだ。
「姐さん…ホント…ハァ…ナイス、タイミン─」ゴチン!
「いや、なんで貴方が追い詰められてるんです。恥を知りなさい。」
 マリアは糸の壁の一部に穴を開け、ジャックの額に銀色の箱を投げつけて、先程までの口調が嘘のように辛辣な言葉を浴びせていた。

「えええええええええッ!?労いの言葉1つ無しィ!?頑張った方でしょう!?それにレイア様は見つかったんだしいいじゃないスかッ!!」
「言い訳はいいから、それでさっさと回復しなさい。」
 ジャックはズキズキと痛む額を抑えながら、片手で箱の蓋を開けた。
 すると箱に詰まっていた芳醇な匂いが俺の鼻にまで漂ってきた。

(血の臭い…人の肉かッ!!!)
 ジャックは箱から取り出した肉を口に放り込み、静かに咀嚼し始める。
 だが一噛みごとに顔色が悪くなっていく。
「………あんまり美味しくないんスけど…」
「生きた人間を担いで持って来いとでも?随分偉くなったんですね。黙って食べなさい。」
「はい…すみません…」ゴクン…
 食べ終わって気怠そうに立ち上がったジャックを見てマリアは壁を形成していた糸を回収した。

「だいたい『レイア様と眷属を見つけたから見込みがあれば捕えて、無ければ殺しとくっス』と、電話越しでも分かるくらいニヤけた顔でほざいてましたが─」ギロッ
 …
「ッ!」
 マリアの鋭い視線を向けられ、俺の身体が勝手にビクッと反応した。

「12席に座する者が…今まで何していたんですか。」
「ゴフッ!」
 ジャックが大きく咳き込み、膝から崩れ落ちた。

 俺はてっきり黒歴史を生み出した事へのショックに対するオーバーな反応だと勘違いした。

       ベチャベチャ…
 だがジャックが大量に吐血した様子に、只事ではないと気付く。
 それはマリアも同じだった。
「…どうしたんですか。」
「ちょ…待っ…ゴハッ…」
 与えられた肉が蓄積されたダメージを回復するだけの再生には不十分だった?
 いや、そういうのとも違う気がする。
 まるで毒に侵されているような…

「ジャックが…動かなく…」
「長谷川だろうな。」
「え?」
 有栖総隊長の口から長谷川隊長の名前が出て俺は心底驚いた。
 てっきり俺を逃がす為に殿としてジャックと戦ったと思っていた。
 けど最初から斃す為に…?
「ッ!」(あの双剣にはまだ別の効果がッ!)
 ジャックの予想は的中していた。

 長谷川隊長の専用武器である向日葵は、電撃とは別に光を発する。
 それは不可視光、見ることが出来ない光だ。
 彼の武器は吸血鬼に有効な波長域を発し続けていた。
 故に、彼は常に1人で戦う。
 状況次第では敢えて戦闘に参加しないようにし、味方に影響を与えないようにしていた。

 勿論、向日葵は吸血鬼化する彼の肉体にも悪影響を与えるが、既に今世に未練の無い彼には関係が無かった。
 何より吸血鬼化の度に細胞単位のダメージのおおよそが治る人造吸血鬼の彼からすれば造作も無かった。

 対して吸血鬼化直後の超再生の権利は100年以上前に失っているジャックの場合、血を喰らって肉体を一気に再生させた事で、細胞単位でのダメージも一気に全身へ広がり、彼の肉体を蝕んだ。

 長谷川隊長からあんまり信頼されておらず、情報共有されていない俺からすれば、何故ジャックが追い詰められているのか見当もつかないが…

 このチャンスを逃す訳にはいかない。
 俺は重たい身体に鞭を打って立ち上がる。
 レイアさんのお陰で身体の感覚がはっきりしたし、動ける。

「レイアさん…俺は大丈夫です。だから自分の身を守って…」
「え…でもッ!」
「狙いはレイアさんです…下がってください。」
 制止しようとするレイアさんの手を払って俺は前に歩き出す。

 今ここで奴等を倒しきる。
 せめてジャックだけでも倒す。
 奴のせいで何人も傷付いた。
 逃がすなんて事は万が一にもあってはならない。

 湧き上がる殺意と責任感をエネルギーに、身体を前に動かす。
 一歩、また一歩前へ─バチャン!!

「………あれ…?」
 気付けば俺の身体は地面に倒れていた。
 立ち上がろうとして指1本動かない事に気付く。
「輝さんッ!!」
「な…輝ッ!?」
 血を飲み、レイアさんによる治療を受けても、数歩進んだだけで倒れる。
 ジャックとの戦いを経た俺の身体は既に動ける状態ではなかった。

 それどころか、ジャックにトドメを刺す前から身体は動ける状態ではなかったのだ。
 本来動かない身体を気力で動かし、かつレイアさんに匹敵する超速再生と大規模な血液操作を、極限の中で高まった集中力により成功させていた。
 そんな奇跡は2度も起こらない。

         スッ…
 マリアが右の人差し指を伸ばす。
 指先は倒れた俺を、俺の眉間を差していた。
 袖の奥から、赤い糸が這い出てきて、その指元に集中する。
 
 死を直感した。

「危ないッ!!!」
 それを見てレイアさんが駆け出す。

「《蜂穿ほうせん》」
         ズバンッ!!!
 マリアの指先から俺の頭があった場所に、赤色の糸が銃弾のように放たれた。
 彼女の一撃は床を貫くだけに留まらず、地下2階のコンクリートの壁まで一直線に貫いた。

「余計な事を…」
 だがレイアさんが俺を抱えて、即座に距離を取ったお陰で無事で済んだ。

「輝さん大丈夫ですか!?」
「あ、はい…けど…あの…」
 また命を救われたが、しかし問題があった。無事だったが、色々無事で済みそうにない。

 まず顔が近い。

 彼女の息遣いが左耳から勝手に入ってくるし、彼女の吐いた息があたる。
 その上、彼女の金髪が顔に掛かって動けない俺はもどかしさと共に髪の匂いをダイレクトに喰らってしまう状態だ。

 そして、それら以上に由々しき事がある。彼女の胸が常に俺の身体に当たっている。
 しかもレイアさんは真剣で、その事を全く気にしていない様子だった。

 そう、俺はレイアさんにお姫様抱っこされている。
「お、降ろして…」
「はい!?無理ですよッ!!動けない輝さんを放ってはおけませんッ!!」
「…ですよね…」
「よくやったレイア。そのまま輝を頼むぞ。」
 有栖総隊長はもう俺は戦えないと、レイアさんは俺を守るので精一杯だと即座に判断し、俺達を背に、刀を構えてマリアに向き直る。

「私達の目的はレイア様です。彼女を引き渡して頂けるならば─」
「そんな要求を飲むつもりは無い。レイアは渡さない。」
「では、どうするんです?そのボロボロな身体で、1人で私に勝てるとでも?」

 俺は不甲斐無さに押し潰されそうになりながら、本能的に理解してしまった。

 有栖総隊長ではマリアに勝てない。

「1人で…か。」
         ブゥ…
「そこまで驕ってはいない。だが─」
        ブゥーン!
「「「「ッ!?」」」」
 何処かからプロペラが回るような音が聞こえてきた。そして、その音は此方に近付いている。

 有栖総隊長はその音を聞いて吸血鬼達を嘲笑った。
「たった今、戦力差は無くなった。」
   ブオオオオオオオオンッ!!!!
 次の瞬間、プロペラが回る音が部屋中に轟いた。

 上に開けた穴や駐車場の入口や出口から無数のドローンが入ってきてジャックとマリアを囲むように滞空する。

 そして計40機のドローンのうち、4機はモニターに文字を表示しながら機械音声を発した。

『『『『戦犯払拭チャンス到来だぜ。』』』』

 その声にレイアさんの表情が明るくなる。

「神谷隊長さんッ!!」
『『『『レイア氏無事で良かったッ!!これで総隊長に殺されずに済むッ!!!』』』』

 物凄く情けない事を大声で叫んでいる。

 本当に隊長かと疑いたくなるが、たった1人でドローンを複数機体操作して敵を制圧するという話が本当だったことに、少し感動する自分が居た。

「神谷ッ!!捕獲は諦める!!殺す気で撃てッ!!」
『『『『オーケーッ!!ボースッ!!!全弾一斉掃射フルバーストだぜ!!!』』』』
 神谷隊長のドローンには全ての機体に、二口の銃口が装備されている。
 その威力で全方位から撃たれれば、再生能力の強い吸血鬼とて無事では済まない。

 突如出現した無数の飛行物体にマリアは困惑するが、即座に切り替える。
(全機落とすのは困難─「撤退します。逃げる体力ぐらいはありますよね?」
「了解っ…ス…」
 マリアは両手の五指から伸びる糸を束ねて地面に突き刺した。

 束となった糸は地下一階の床を容易に貫き、地下二階の天井をそれぞれ独立して這うように進む。
「《地獄喰じごくばみ》」
       ズシャンッ!!!
 そして一斉に天井を貫いた糸はマリアの後方を抑えていた10機のドローンを仕留めた。
 だがそれだけでは止まらない。

 蜘蛛のように糸で仕留めた獲物をぐるぐると拘束する。
「まさか…退け!レイアッ!!!」
「ッ!はいッ!!!」
 次に何が起こるか察した有栖総隊長の言葉に俺を抱えるレイアさんは天井の穴に向かって走り出す。

「《蜉蝣かげろううず》」
    バゴンッ!!!ドゴンッ!!!
 先端に重りがついた糸がそこかしこで振り回され、更に8機のドローンが撃墜された。

『『巫山戯やがってッ!!高いんだぜうちのドローンちゃんはよおおおお!!!《Fire》ァ!!!』』
 だが残った22機のドローンが神谷隊長の声に応えて銃弾を装填する。

 そして今にも蜂の巣にされそうな状況の中で、ジャックは俺にも届かない程の弱々しい声で、離れていく俺の背中に別れの言葉を告げた。

「じゃあね、輝君…また会えたら…今度こそ決着つけよう…」
    ダダダダダダダダダッ!!!!
 四方から放たれた無数の弾幕があらゆる音を掻き消した。

 神谷隊長の攻撃はジャックとマリアを仕留めるには至らず、2人の吸血鬼は姿を完全に眩ました。
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