25 / 25
最後の雨
最後の雨3
しおりを挟む
いまでは珍しいゲーム機、パックマンなどが置いてあり両替ついでに子供らが菓子やジュースを買う。
自分の美学で育児をする。
子供は愛情を注ぐものだ。
愛情ってなんだろう。
悠真は考える。
家に帰ると弟が縛られ浴槽のなかに顔を押しつけられていた。
またはじまった。
「殴って言い聞かせますから。帰ったらわかってるね!!」
見かねた近所のひとが児童相談所に連絡を入れたが持論を展開する母親の考えを真っ向から否定した。
躾が悪い。
それを聞いた途端、母親は気が狂ったように叫びだした。
いま、思えば母親は境界知能だったのかも知れない。
弟は字が書けなかった。
発達障害はいまでこそ知られる障害だが当時は個性だと片づけられた。
詰め込み教育。
右翼養成学区と揶揄されるほどに勉強より体育。
とくに運動会になると、本番さながらに通しで練習させられる。
それも一回二回ではない。
そうなると授業はお座なりになる。
遅れた授業を一気に走り抜ける。ついていけないものはここで落第の一歩を進むことになる。
成長とともに非行が垣間見える。
同和と言っても普通に働いている父親は多かった。
給食費を封筒に入れて持参する時勢。
給食費が払えない悠真の家庭は支払いが遅れる生徒に教師は手を上げさせる。
手を挙げるのは悠真一人。
ヒソヒソと悠真のことをクラスメイトは話す。
「あいつ、ノートすら買ってもらえないんだぜ」
ノートは消しゴムで消してなんども使わなければいけない。
うっかりノートを破ってしまうと母親から叩かれる。
本当の愛情ってなんだろうか。
特殊学区というだけあってこの学校にいる教師もおかしなのが多かった。
通知表が配られる日。
ドキドキするのではなく通知表を回し読みをしてからデキの悪い生徒を前に立たせ「こいつらみたいになるなよ」
そう教師はいう。
運動に費やす時間が多く、当時、塾に行けない子らは置いてきぼりだ。
公園に行っても誰もいない。
みんな勉学に勤しんでいる。
それなのに――悠真はぽつんと一人ブランコを漕ぐ。
人生ゲームすら悠真は大人になっても名前ぐらいしか知らなかった。
自分の美学で育児をする。
子供は愛情を注ぐものだ。
愛情ってなんだろう。
悠真は考える。
家に帰ると弟が縛られ浴槽のなかに顔を押しつけられていた。
またはじまった。
「殴って言い聞かせますから。帰ったらわかってるね!!」
見かねた近所のひとが児童相談所に連絡を入れたが持論を展開する母親の考えを真っ向から否定した。
躾が悪い。
それを聞いた途端、母親は気が狂ったように叫びだした。
いま、思えば母親は境界知能だったのかも知れない。
弟は字が書けなかった。
発達障害はいまでこそ知られる障害だが当時は個性だと片づけられた。
詰め込み教育。
右翼養成学区と揶揄されるほどに勉強より体育。
とくに運動会になると、本番さながらに通しで練習させられる。
それも一回二回ではない。
そうなると授業はお座なりになる。
遅れた授業を一気に走り抜ける。ついていけないものはここで落第の一歩を進むことになる。
成長とともに非行が垣間見える。
同和と言っても普通に働いている父親は多かった。
給食費を封筒に入れて持参する時勢。
給食費が払えない悠真の家庭は支払いが遅れる生徒に教師は手を上げさせる。
手を挙げるのは悠真一人。
ヒソヒソと悠真のことをクラスメイトは話す。
「あいつ、ノートすら買ってもらえないんだぜ」
ノートは消しゴムで消してなんども使わなければいけない。
うっかりノートを破ってしまうと母親から叩かれる。
本当の愛情ってなんだろうか。
特殊学区というだけあってこの学校にいる教師もおかしなのが多かった。
通知表が配られる日。
ドキドキするのではなく通知表を回し読みをしてからデキの悪い生徒を前に立たせ「こいつらみたいになるなよ」
そう教師はいう。
運動に費やす時間が多く、当時、塾に行けない子らは置いてきぼりだ。
公園に行っても誰もいない。
みんな勉学に勤しんでいる。
それなのに――悠真はぽつんと一人ブランコを漕ぐ。
人生ゲームすら悠真は大人になっても名前ぐらいしか知らなかった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる