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第40話~え?もう訳が分からない!~
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オーギュスト商会のキエフさんとゴードンさんとの話し合いを始めたのだがどちらかと言うとつばさが主に話している感じだ。
元々営業マンだったからかこういった話し合いは得意なのか俺はついていけなくなっている…
「本日はお忙しい中話し合いの場を設けていただきありがとうございます。」
「いえ、こちらこそ話し合いに応じていただきありがとうございます。」
つばさもオーギュスト商会の人も笑顔で対応しているがお互いに腹の中を探っている感じが俺でも分かる。正直居づらいしそれは一緒にいるリノンも同じ気持ちみたいだ。
そしてそこからはお互いに軽い世間話しをしながら段々件の事について話してきた。
「ところでそちらでは何でも人の身体を触りながら治すと話をお聞きしていますが、触るだけで本当に治るのですかな?」
「えぇ。勿論です。厳密に言えば本来のその人のあるべき身体に戻していくと言ったものですね。そうする事で負担のない身体に変わっていくのです」
「ほぅ、それはそれはとても興味深い物ですな、是非一度体験してみたいものですな」
「はい、いつでも来てください。代表のアオイの技術は一級品ですからご期待ください。時間もありますのでいつでも歓迎いたします。」
「ハハハ、それは良いですね!楽しみにしてますよ」
つばさがさりげなく挑発しているように感じるけど、あっちはのらりくらりって感じか、慣れているのか全く動じてない。
「ところでですね、先日私共の店にとある方がいらっしゃいましてね…」
つばさが遂に本題を振ってきた。
いきなりやって来て挨拶をしてない、筋を通せと急に脅してきてその後撃退した事。
でも商会を名乗ったことは伏せていた。
「…というような事がありまして大変な目にあいましたよ」
「それはとんだ災難でしたな」
「そうですね、その男私共の店に大して嘘の噂を流していてそのせいでお店に人が全く来ない状態なんです」
「それは許せる事ではありませんな」
「はい、私共もとても困惑しているのですが、オーギュスト商会ではそのようにいつもやられているのですか?」
ついにつばさが切り込んできた…
「いやいや、何をおっしゃいますか。我々はそのような事は一切しておりませんよ?」
「そうですか、いやとんだ失礼をしました。私共もこのような事は初めてで驚いているのです。」
「確かにこのような事があれば普通は…」
「ところで…」
キエフさんの話しを妨げるようにつばさはテーブルの上に一本のナイフを出してきた。
そのナイフを見て、キエフさんだけでなくゴードンさんも僅かだが反応していた。
「襲ってきた男ですがこのようなナイフを出して脅してきましてね、撃退した時に落としていったんですよ」
落としたというよりつばさが拾って逆に脅してたんだけどね
「こちらのナイフ確かオーギュスト商会では護身用や荷物を扱う際に渡される物だとか、従業員なら誰もが最初に渡され大事に持っているとの事ですがそのナイフをどうしてその男が持っていたのでしょうか?」
つばさいつの間にそんな情報を…
そういえば最近出かけることが多かったけどもしかしてこれを調べるために?
「このナイフはまさか…実は信じてもらえるか分かりませんが数日前から私共の所からいくつか盗まれた物がありましてこのナイフもその内の1つなのです」
「ほぉそれは偶然ですね。まさか盗んだ者がオーギュスト商会を名乗り我々の店を陥れあまつさえ盗んだナイフで脅してきた。そんな事があり得るのですね」
「確かにそうですね、我々も驚いていますよ、まさか盗人によってこのような出来事が起きるとは」
つばさが揺さぶりをかけているようだけどあっちもあっちで全く引き下がらない
「ではこのナイフを一度役人の方に持っていこうかと思うのですが」
「役人ですか?残念ながらナイフ一本では役人も動かないかと」
「確かにこれだけでは証拠としては弱いですね、しかし我々の店は冒険者ギルドのギルドマスターが懇意にしていただいてるので無碍にはされないかと思いますが?」
「何とギルドマスターのお墨付きでしたか、では…」
その時俺達のいる部屋の扉が急に開いた!
現れたのは何とちょうど今話していたギルドマスターのヘイルダンさんだった。
そしてその隣にはAランク冒険者のケインさんもいた。
「な、ヘイルダンさん!それにケインさんもどうして?」
「遅くなり申し訳ございません。実はそこにいらっしゃるゴードンさんから依頼がありましてね、ある男を探して捕まえてほしいと言われましてちょうど捕まえた所だったのですよ。そしたら何とその男がアオイさん達とも関係あるというではないですか。さ、ケインさん?」
「ああ、えっと、ゴードンさんだっけか?ほらよこいつがご所望の男だ!」
と、ケインさんが何かを放り投げた。
投げたのを見るとそれは俺達の店にやって来たあの男だった!
驚いたが、それは俺だけではなかった。
「グエル…やはりお前だったかこの愚か者が…」
「うっ…爺ちゃん、それに親父まで」
え?爺ちゃんに親父?
ってことは…
「やはりとは思いましたが我々の身内が犯人でしたか、確証がなかったとはいえ大変申し訳ございませんでした…」
キエフさんとゴードンさんが立ち上がり俺達に謝罪してきた。
ちょっと待って
俺の店を襲った犯人が、ここにいるキエフさんとゴードンさんの息子であり孫!?
俺は混乱してますます訳が分からなくなった…
元々営業マンだったからかこういった話し合いは得意なのか俺はついていけなくなっている…
「本日はお忙しい中話し合いの場を設けていただきありがとうございます。」
「いえ、こちらこそ話し合いに応じていただきありがとうございます。」
つばさもオーギュスト商会の人も笑顔で対応しているがお互いに腹の中を探っている感じが俺でも分かる。正直居づらいしそれは一緒にいるリノンも同じ気持ちみたいだ。
そしてそこからはお互いに軽い世間話しをしながら段々件の事について話してきた。
「ところでそちらでは何でも人の身体を触りながら治すと話をお聞きしていますが、触るだけで本当に治るのですかな?」
「えぇ。勿論です。厳密に言えば本来のその人のあるべき身体に戻していくと言ったものですね。そうする事で負担のない身体に変わっていくのです」
「ほぅ、それはそれはとても興味深い物ですな、是非一度体験してみたいものですな」
「はい、いつでも来てください。代表のアオイの技術は一級品ですからご期待ください。時間もありますのでいつでも歓迎いたします。」
「ハハハ、それは良いですね!楽しみにしてますよ」
つばさがさりげなく挑発しているように感じるけど、あっちはのらりくらりって感じか、慣れているのか全く動じてない。
「ところでですね、先日私共の店にとある方がいらっしゃいましてね…」
つばさが遂に本題を振ってきた。
いきなりやって来て挨拶をしてない、筋を通せと急に脅してきてその後撃退した事。
でも商会を名乗ったことは伏せていた。
「…というような事がありまして大変な目にあいましたよ」
「それはとんだ災難でしたな」
「そうですね、その男私共の店に大して嘘の噂を流していてそのせいでお店に人が全く来ない状態なんです」
「それは許せる事ではありませんな」
「はい、私共もとても困惑しているのですが、オーギュスト商会ではそのようにいつもやられているのですか?」
ついにつばさが切り込んできた…
「いやいや、何をおっしゃいますか。我々はそのような事は一切しておりませんよ?」
「そうですか、いやとんだ失礼をしました。私共もこのような事は初めてで驚いているのです。」
「確かにこのような事があれば普通は…」
「ところで…」
キエフさんの話しを妨げるようにつばさはテーブルの上に一本のナイフを出してきた。
そのナイフを見て、キエフさんだけでなくゴードンさんも僅かだが反応していた。
「襲ってきた男ですがこのようなナイフを出して脅してきましてね、撃退した時に落としていったんですよ」
落としたというよりつばさが拾って逆に脅してたんだけどね
「こちらのナイフ確かオーギュスト商会では護身用や荷物を扱う際に渡される物だとか、従業員なら誰もが最初に渡され大事に持っているとの事ですがそのナイフをどうしてその男が持っていたのでしょうか?」
つばさいつの間にそんな情報を…
そういえば最近出かけることが多かったけどもしかしてこれを調べるために?
「このナイフはまさか…実は信じてもらえるか分かりませんが数日前から私共の所からいくつか盗まれた物がありましてこのナイフもその内の1つなのです」
「ほぉそれは偶然ですね。まさか盗んだ者がオーギュスト商会を名乗り我々の店を陥れあまつさえ盗んだナイフで脅してきた。そんな事があり得るのですね」
「確かにそうですね、我々も驚いていますよ、まさか盗人によってこのような出来事が起きるとは」
つばさが揺さぶりをかけているようだけどあっちもあっちで全く引き下がらない
「ではこのナイフを一度役人の方に持っていこうかと思うのですが」
「役人ですか?残念ながらナイフ一本では役人も動かないかと」
「確かにこれだけでは証拠としては弱いですね、しかし我々の店は冒険者ギルドのギルドマスターが懇意にしていただいてるので無碍にはされないかと思いますが?」
「何とギルドマスターのお墨付きでしたか、では…」
その時俺達のいる部屋の扉が急に開いた!
現れたのは何とちょうど今話していたギルドマスターのヘイルダンさんだった。
そしてその隣にはAランク冒険者のケインさんもいた。
「な、ヘイルダンさん!それにケインさんもどうして?」
「遅くなり申し訳ございません。実はそこにいらっしゃるゴードンさんから依頼がありましてね、ある男を探して捕まえてほしいと言われましてちょうど捕まえた所だったのですよ。そしたら何とその男がアオイさん達とも関係あるというではないですか。さ、ケインさん?」
「ああ、えっと、ゴードンさんだっけか?ほらよこいつがご所望の男だ!」
と、ケインさんが何かを放り投げた。
投げたのを見るとそれは俺達の店にやって来たあの男だった!
驚いたが、それは俺だけではなかった。
「グエル…やはりお前だったかこの愚か者が…」
「うっ…爺ちゃん、それに親父まで」
え?爺ちゃんに親父?
ってことは…
「やはりとは思いましたが我々の身内が犯人でしたか、確証がなかったとはいえ大変申し訳ございませんでした…」
キエフさんとゴードンさんが立ち上がり俺達に謝罪してきた。
ちょっと待って
俺の店を襲った犯人が、ここにいるキエフさんとゴードンさんの息子であり孫!?
俺は混乱してますます訳が分からなくなった…
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