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第9話 共同生活
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リィナをバイクの後ろにのせ私は自宅アパートを目指した。
リィナに被せるヘルメットがなかったから、仕方なくリィナをノーヘルのまま乗せたが、パトロールが来ないかヒヤヒヤしたものだ。リィナは対照的に私にしがみつき目を瞑ってリラックスしてる。
「リィナ到着したよ」
駐輪場に着きしがみつくリィナの身体を揺らし言った。
「ふぁー」
リィナは大きなあくびをしてから私に言う。
「クレアおぶって、お腹も空いたし眠いし力が入らない」
「もう仕方ないなー」
私は仕方なくリィナをおんぶしてアパートの入口までいくと「あれ?エレベーター止まってる」
そこには注意看板が置かれており、『電力節約のため停止します』とだけ書かれていた。
「これもリィナ影響?」
振り返りおぶさるリィナに聞くとリィナは小さく「うん」と頷いた。
「階段使うしかないのか、3階だけどリィナをおんぶしながらとなると中々」
「クレア私動かそうか?」
「そんな事できるのか?よっしゃーならお願いするわ」
私は期待を胸にリィナにエレベーターを動かしてもらおうとするとーーギシギシと凄く不穏な音がした。
その内メキメキと音をかえ、壁にひびまで入る始末で私は慌ててリィナを止めに入った。
「リィナやっぱ辞める、やっぱ辞めるよ」
「ほへ?」
リィナは眠たそうな顔で何が起きてるか分ってたいない様子。
「電力を戻すとかじゃないのかよ、物理的に無理やり動かすのは壊れるからやめてくれよな、もう疲れてるなら無理すんな。後は私がなんとかする」
言ったはいいけど、3階か。気合でのり切るしかないと踏んだ私は、助走をつけ勢いよく階段を駆け上がった。
階段上りきり自宅の扉を開けるとリィナを降ろし私はそのまま地面に突っ伏した。
「腰、腰がー」
痛む腰をさすり、立ち上がるとリビングの座椅子に腰を下ろした。
「そういえばリィナ、昨日から何も食べてないのか?」
「お昼はおばさんのところいったの」
「おばさん?あーおやっさんのとこか?」
「そう、そしたらお漬物を分けてもらったの」
「あのばっちゃんも口では厳しいこと言うけど、困った人ほっとけないというか」
「うん優しい人だった。でもお漬物だけじゃ全然腹持ちしない」
「はははそりゃそうだ。お急ぎならカップラーメンだな」
私は箱売りで買っておいたカップラーメンを2つダンボールから取り出すと、それを見つけたリィナ大きな声で言った。
「あーこんなにたくさん。クレアいつもこんなものばっかり食べてるんでしょ。体に良くないんだからね。自炊しなさいよ」
「母親みたいなこというなよ、カップラーメンってのは調理もなければ、早く食べれる上に、皿洗いもない。しかも上手い。いいことづくめだぜ」
「だからそればっかりは体に良くないっていってるの」
リィナが腕を組み鼻息を荒げてご立腹の様子。
「そんなに言うならリィナが料理作ってくれよ」
「私が料理?」
「うん、家に置いてやるんだしそれくらいのことしても罰は当たらないと思うぜ。食材は私が買ってくるからさ」
「いいでしょうやってやろうじゃない。じゃー二人で暮らすんだし二人のルールをきめましょ」
こうして私達の共同生活がはじまった。
リィナに被せるヘルメットがなかったから、仕方なくリィナをノーヘルのまま乗せたが、パトロールが来ないかヒヤヒヤしたものだ。リィナは対照的に私にしがみつき目を瞑ってリラックスしてる。
「リィナ到着したよ」
駐輪場に着きしがみつくリィナの身体を揺らし言った。
「ふぁー」
リィナは大きなあくびをしてから私に言う。
「クレアおぶって、お腹も空いたし眠いし力が入らない」
「もう仕方ないなー」
私は仕方なくリィナをおんぶしてアパートの入口までいくと「あれ?エレベーター止まってる」
そこには注意看板が置かれており、『電力節約のため停止します』とだけ書かれていた。
「これもリィナ影響?」
振り返りおぶさるリィナに聞くとリィナは小さく「うん」と頷いた。
「階段使うしかないのか、3階だけどリィナをおんぶしながらとなると中々」
「クレア私動かそうか?」
「そんな事できるのか?よっしゃーならお願いするわ」
私は期待を胸にリィナにエレベーターを動かしてもらおうとするとーーギシギシと凄く不穏な音がした。
その内メキメキと音をかえ、壁にひびまで入る始末で私は慌ててリィナを止めに入った。
「リィナやっぱ辞める、やっぱ辞めるよ」
「ほへ?」
リィナは眠たそうな顔で何が起きてるか分ってたいない様子。
「電力を戻すとかじゃないのかよ、物理的に無理やり動かすのは壊れるからやめてくれよな、もう疲れてるなら無理すんな。後は私がなんとかする」
言ったはいいけど、3階か。気合でのり切るしかないと踏んだ私は、助走をつけ勢いよく階段を駆け上がった。
階段上りきり自宅の扉を開けるとリィナを降ろし私はそのまま地面に突っ伏した。
「腰、腰がー」
痛む腰をさすり、立ち上がるとリビングの座椅子に腰を下ろした。
「そういえばリィナ、昨日から何も食べてないのか?」
「お昼はおばさんのところいったの」
「おばさん?あーおやっさんのとこか?」
「そう、そしたらお漬物を分けてもらったの」
「あのばっちゃんも口では厳しいこと言うけど、困った人ほっとけないというか」
「うん優しい人だった。でもお漬物だけじゃ全然腹持ちしない」
「はははそりゃそうだ。お急ぎならカップラーメンだな」
私は箱売りで買っておいたカップラーメンを2つダンボールから取り出すと、それを見つけたリィナ大きな声で言った。
「あーこんなにたくさん。クレアいつもこんなものばっかり食べてるんでしょ。体に良くないんだからね。自炊しなさいよ」
「母親みたいなこというなよ、カップラーメンってのは調理もなければ、早く食べれる上に、皿洗いもない。しかも上手い。いいことづくめだぜ」
「だからそればっかりは体に良くないっていってるの」
リィナが腕を組み鼻息を荒げてご立腹の様子。
「そんなに言うならリィナが料理作ってくれよ」
「私が料理?」
「うん、家に置いてやるんだしそれくらいのことしても罰は当たらないと思うぜ。食材は私が買ってくるからさ」
「いいでしょうやってやろうじゃない。じゃー二人で暮らすんだし二人のルールをきめましょ」
こうして私達の共同生活がはじまった。
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