天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
48 / 295
第六章 メンバーの喧嘩編

第16話-1 天と地の差

しおりを挟む
第16話「天と地の差」

「ん…………」


ゼピュロスに誘われ、彼と空中遊泳を楽しんでいたヒュアキントスは突然彼にキスされてしまった。

突然のことに驚いて固まっているとーーーなんと、今度は優しく舌を入れてきた。


(えええ~~~!!!???)

ディープキスをされてパニックになってしまった。

だがほどなく唇は離れてしまった・・・。


(今のって、もしかして大人のキス…)

そんなことを考えていると、再び唇が重ねられたーーー
先ほどよりも深い口づけをされてしまい、頭がクラクラしてきた。

(う、上手い~~~!)


もう何も考えられない…。ただ彼に身を任せることしかできなかった。
やがて唇を離されるとーーーそこには頬を赤らめ、トロンとした表情になってしまった自分がいたのだ・・・。



***

ゼピュロスは別れ際まで紳士的で大人な態度だった。彼は最後にこう言った。
「今日はありがとう。またデートしよう」
「え!?」



「じゃあ、気をつけて帰るんだよ」
そう言うと彼は去って行ったのだった……。


一人取り残されたヒュアキントスはしばらくその場から動けずにいたが、ふとあることが頭をよぎった。


(僕達って恋愛禁止なのに、こんなことしちゃっていいのかなあ?これって違反!?)

急に不安になるのだった。

***

翌日ーーー

その日、珍しくアドニスが機嫌が悪そうだった。
スポンサーを見つける試練も達成できたのに、心なしか雰囲気が悪いようにヒュアキントスは感じていた。



そんな彼らにお構いなく、またマスターが突然現れた。
いつものように投影型の画面越しに彼は語りかけてきた。


「おはよう、諸君。そしておめでとう!見事にスポンサー獲得のノルマを全員が果たしたね。これで君達のゴールも一歩近づいた。さて…君達もメジャーデビューしたことだし、オリジナル曲をリリースしようかと思っているのだが」


それを聞いて4人は色めき立った。ついに自分達の曲を作ることができるのだ……!

「そこで、作詞作曲のことなのだが」
「作詞作曲なら僕がやるよ」


4人の内の一人が名乗り出たので皆驚いた。まさか自分達の中から立候補する者がいると思わなかったからだ。

名乗り出たのはガニュメデスだった。


「おお、さすがガニュメデス君!助かるよ、作詞作曲を依頼する資金が浮かせて。いやぁ、君はエースなだけでなく優秀だなぁ」

ガニュメデスは得意げな顔になった。

「ちなみに、センターはガニュメデス君だから、作詞作曲もそれに合わせて作ってくれ」
「はい」


アドニスはさらに不機嫌そうな顔になってしまった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...