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第十五章 愛に悩む美少年達編
第42話-1 恋に悩む少年少女
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第42話「恋に悩む少年少女」
一方その頃。
同じく寮の自室で、アドニスは携帯端末で通話していた。
その相手は、コーラスメンバーであるエコーだった。
いつものようにエコーは喋り続けていた。
ふと、エコーはアドニスにこんなことを尋ねてきた。
「ねえ。そういえば、アドニス君は好きな人いないの?アドニス君って大人っぽいしモテそうだから付き合ってる人とかいるんじゃない?」
「ん?んーーー…気になってる女性は、いるかな……」
「へえ~~!!ねえ、どんな人?」
「すごい美人で、大人で、神格も高位で…最初は綺麗だな、くらいしか思ってなかったけど、気付いたら気になってたんだよな」
そう話すと、電話の向こうでエコーは少し驚いたようだった。
「そうなんだ~!アドニス君だったら相手も絶対嬉しいって!」
「はは…。けどさ……」
(この子にも、やっぱ教えといた方がいいよな…俺たちが恋愛禁止だってこと…)
エコーはナルキッソスに熱烈に片想いをしている女の子だ。
その想いを知っているので、話していいものか躊躇したが、彼女もメンバーの1人であり、一緒に活動している仲間なのだ。隠し事はあまりしたくないと思い、打ち明けることにしたのだった。
「実はさ・・・。俺達って、恋愛禁止なんだ。事務所との契約でそう決められてて…。だから、俺も恋愛できないから、どうしようもなくてさ」
「え………?恋愛禁止……?じゃあ、ナルキッソスも……?」
さすがにショックだったのだろう。黙り込んでしまった。無理もない。
だがしばらくして、少し落ち着いたのかいつもの調子に戻った。
「そっかぁ~残念!でも、しょうがないよね!うん、仕方ないっ!!」
やはりショックを受けているようだったが、前向きに考えている様子だった。
「ああ・・・ごめんな・・・」
「ううん!気にしないで!それに、私どうせ、ナルキッソスに嫌われてるし」
エコーは自虐気味にそう言った。
「いや、それは…。ほら、あいつ、ああいう奴だし。けど好きな奴もいないみたいだぜ」
さすがに彼が自分しか愛せない呪いにかかっていることはバラすわけにいかなかった。だが嘘もつけないためこう言って誤魔化すしかなかったのだ。
だが、エコーはそれを聞いて何故か笑っていた。
「そっか、それならちょっと安心した!でも、アドニス君も好きな人がいて、なのに恋愛禁止されてて辛いよね。お互い辛いけど、頑張ろうね!」
そう言って逆に励ましてくれたのだった。
(……………)
アドニスはあることを考えていた。
***
「おい、ナル」
アドニスはナルキッソスと話すために、彼の部屋に訪れていた。
一方その頃。
同じく寮の自室で、アドニスは携帯端末で通話していた。
その相手は、コーラスメンバーであるエコーだった。
いつものようにエコーは喋り続けていた。
ふと、エコーはアドニスにこんなことを尋ねてきた。
「ねえ。そういえば、アドニス君は好きな人いないの?アドニス君って大人っぽいしモテそうだから付き合ってる人とかいるんじゃない?」
「ん?んーーー…気になってる女性は、いるかな……」
「へえ~~!!ねえ、どんな人?」
「すごい美人で、大人で、神格も高位で…最初は綺麗だな、くらいしか思ってなかったけど、気付いたら気になってたんだよな」
そう話すと、電話の向こうでエコーは少し驚いたようだった。
「そうなんだ~!アドニス君だったら相手も絶対嬉しいって!」
「はは…。けどさ……」
(この子にも、やっぱ教えといた方がいいよな…俺たちが恋愛禁止だってこと…)
エコーはナルキッソスに熱烈に片想いをしている女の子だ。
その想いを知っているので、話していいものか躊躇したが、彼女もメンバーの1人であり、一緒に活動している仲間なのだ。隠し事はあまりしたくないと思い、打ち明けることにしたのだった。
「実はさ・・・。俺達って、恋愛禁止なんだ。事務所との契約でそう決められてて…。だから、俺も恋愛できないから、どうしようもなくてさ」
「え………?恋愛禁止……?じゃあ、ナルキッソスも……?」
さすがにショックだったのだろう。黙り込んでしまった。無理もない。
だがしばらくして、少し落ち着いたのかいつもの調子に戻った。
「そっかぁ~残念!でも、しょうがないよね!うん、仕方ないっ!!」
やはりショックを受けているようだったが、前向きに考えている様子だった。
「ああ・・・ごめんな・・・」
「ううん!気にしないで!それに、私どうせ、ナルキッソスに嫌われてるし」
エコーは自虐気味にそう言った。
「いや、それは…。ほら、あいつ、ああいう奴だし。けど好きな奴もいないみたいだぜ」
さすがに彼が自分しか愛せない呪いにかかっていることはバラすわけにいかなかった。だが嘘もつけないためこう言って誤魔化すしかなかったのだ。
だが、エコーはそれを聞いて何故か笑っていた。
「そっか、それならちょっと安心した!でも、アドニス君も好きな人がいて、なのに恋愛禁止されてて辛いよね。お互い辛いけど、頑張ろうね!」
そう言って逆に励ましてくれたのだった。
(……………)
アドニスはあることを考えていた。
***
「おい、ナル」
アドニスはナルキッソスと話すために、彼の部屋に訪れていた。
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