162 / 295
第十九章 トリックスター編
第55話‐1 弾丸の記者会見
しおりを挟む
第55話 「弾丸の記者会見」
成り行きで対決をすることになったロキとヘルメス。
勝った方は負けた方に命令できるという権利を賭け、互いのプライドをかけた戦いが始まろうとしていた。
そして美少年達も、その戦いに否応なく巻き込まれることとなるのだった。
本人達の意思とは関係なくーーー
***
グループから脱退宣言をしたガニュメデスは神妙な面持ちで、ゼウスと通話していた。
「ゼウス様。確かに彼らに僕が運営側だったことを打ち明け、そしてグループを辞めると宣言しました」
「そうか。だが、口先だけではどうとでも言える。本当に辞めるかは怪しいところじゃな?」
「本当です。行動で見せろというなら、記者会見を開きます。それも明日」
ガニュメデスは、運営にもメンバーにも告げず、弾丸で記者会見を開こうとしていた。
その決断力と行動力には、流石のゼウスも驚いたようだ。
「ほう、そこまでするか……。よかろう。ならばやってみるがいい」
「ええ」
いよいよ4人で活動できるタイムリミットが迫ろうとしていた。
***
翌日。
そんなことを何も知らない美少年達は各々仕事をこなしていた。
(そういえば最近マスターから連絡がないな…アルバムの発売日はもう決まったのかな?)
アルバムの発売日が決まれば連絡するとマスターから聞いていたが、まだ決まっていないのだろうか。
ヒュアキントスはそう思いながら仕事をしていた。
まさかアルバム発売前に、こんなにいろいろなことが起きるとは思ってもいなかった。
その時、電話が鳴った。
(あれ?アポロン様だ)
チャットやメールでなく電話なので、何か急用だろうかと思いながらヒュアキントスは電話に出た。
「はい、もしもし」
「ヒュアキントス。大変だ!」
いつもと違い切羽詰まった様子でアポロンが話す。
「どうされたのですか?」
「実は……ガニュメデスが今日、緊急で記者会見を開くらしい。内容はまだ明かされてないが、おそらく君達のグループを脱退することを宣言するのではないか」
「えぇっ!そうなのですか?」
「ああ。その前に止めなくてはまずいことになる。ガニュメデスに抜けてもらうわけにはいかない」
「僕達が行って説得してみます」
「ああ頼む、私も向かおう」
アポロンとメンバー達はそれぞれ、急いで会場に向かった。
成り行きで対決をすることになったロキとヘルメス。
勝った方は負けた方に命令できるという権利を賭け、互いのプライドをかけた戦いが始まろうとしていた。
そして美少年達も、その戦いに否応なく巻き込まれることとなるのだった。
本人達の意思とは関係なくーーー
***
グループから脱退宣言をしたガニュメデスは神妙な面持ちで、ゼウスと通話していた。
「ゼウス様。確かに彼らに僕が運営側だったことを打ち明け、そしてグループを辞めると宣言しました」
「そうか。だが、口先だけではどうとでも言える。本当に辞めるかは怪しいところじゃな?」
「本当です。行動で見せろというなら、記者会見を開きます。それも明日」
ガニュメデスは、運営にもメンバーにも告げず、弾丸で記者会見を開こうとしていた。
その決断力と行動力には、流石のゼウスも驚いたようだ。
「ほう、そこまでするか……。よかろう。ならばやってみるがいい」
「ええ」
いよいよ4人で活動できるタイムリミットが迫ろうとしていた。
***
翌日。
そんなことを何も知らない美少年達は各々仕事をこなしていた。
(そういえば最近マスターから連絡がないな…アルバムの発売日はもう決まったのかな?)
アルバムの発売日が決まれば連絡するとマスターから聞いていたが、まだ決まっていないのだろうか。
ヒュアキントスはそう思いながら仕事をしていた。
まさかアルバム発売前に、こんなにいろいろなことが起きるとは思ってもいなかった。
その時、電話が鳴った。
(あれ?アポロン様だ)
チャットやメールでなく電話なので、何か急用だろうかと思いながらヒュアキントスは電話に出た。
「はい、もしもし」
「ヒュアキントス。大変だ!」
いつもと違い切羽詰まった様子でアポロンが話す。
「どうされたのですか?」
「実は……ガニュメデスが今日、緊急で記者会見を開くらしい。内容はまだ明かされてないが、おそらく君達のグループを脱退することを宣言するのではないか」
「えぇっ!そうなのですか?」
「ああ。その前に止めなくてはまずいことになる。ガニュメデスに抜けてもらうわけにはいかない」
「僕達が行って説得してみます」
「ああ頼む、私も向かおう」
アポロンとメンバー達はそれぞれ、急いで会場に向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
