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第十九章 トリックスター編
第55話‐2 弾丸の記者会見
しおりを挟む会場に着くと、すでに記者たちがたくさんいた。
ガニュメデスの姿は見えない。会見が始まるまで時間がないのだ。
アドニスとナルキッソスも会場に駆けつけて来ており、美少年達4人が揃う形となった。
(ガニュ…!早まるな!お前の本心を聞くまでは……)
アドニスは祈るような気持ちでガニュメデスを探し回っていた。
すると、ちょうど舞台袖から出てきたガニュメデスを発見した。
司会者が登場し、マイクを手に持つ。
そしてついに、ガニュメデスの記者会見が始まった。
(ダメだ!ガニュ!!)
ヒュアキントスとナルキッソスも駆けつける。3人は顔を見合わせると頷き合い、一斉に走り出した。
こうなれば最後の手段。乱入してでも止めなくてはいけない。
3人がガニュメデスの元に辿り着こうとした瞬間ーーー
「お集まりの皆様。本日はご足労いただきありがとうございます♪」
舞台袖から唐突に、ある男が現れマイクを持って挨拶をし出した。
その男とはーーなんとあのヘルメスだった。
予想外の展開に、誰もが呆気に取られている。
(は…?え?何でこんな所にヘルメス様が?)
ガニュメデスも呆気に取られた顔をして彼を見ている。ヘルメスがここにいることに驚いているのだろう。
そんな状況の中、彼は話を続ける。
美少年達に続き会場に駆け付けたアポロンも、ガニュメデスの元に駆け寄ろうとした矢先、唐突にヘルメスが現れ驚いた。
(どういうことだ!?なぜヘルメスがここに……)
「今日はガニュメデスが記者会見を開くということでお集まりいただきましたが、私が代わりに重大発表をさせていただきます」
会場はざわついていた。ヘルメスは一体何をしようとしているのか。皆、困惑している様子だった。
「あ、あの!ヘルメス様⁉勝手に困ります…」
ガニュメデスも困惑して慌てている様子だ。
しかしヘルメスは全く気にせず続ける。
美少年達も呆気に取られてヘルメスを見詰めていた。一体これから何が起こるというのか。
すると、突然ステージの上に大きなスクリーンが現れた。そこにはこう書かれている。
【B-PROJECT ユニット対決】
「???????????」
記者達も美少年達も首を傾げて不思議そうにしていた。
その反応を見て、ヘルメスは満足そうに微笑んでいる。
そしていよいよ本題に入った。
「ガニュメデスが所属している美少年アイドルグループ『B-PROJECT』において、2組のユニットに分かれてCDデビューすることが決定しました。そして、この2組に対決をしてもらうという企画です!」
ヘルメスの発言に、さらに場が騒然となった。記者たちは慌てふためき混乱してしまっている。
だがそんな彼らを無視して、ヘルメスはさらに説明を続けた。
彼の言うには、2組のユニットを作り、同じ日にCDを発売し、初週の売上チャートで上位になった組が勝ちということらしい。
つまりこれは、どちらがよりファンの心を掴むことができるかを競う、アイドル同士のバトルなのだ。
それも、同じグループの仲間同士で対決するという、何とも酷な企画である。
(こ……こんなことって……)
突然の発表に、当の本人である美少年達は驚き固まってしまっていた。
第56話に続く・・・
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