天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第二十四章 ユニット対決開始編

第74話‐2 ユニット対決開始!

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いよいよ、美少年達のユニット対決第一段である、ミニライブ対決の日がやってきた。

ドーム球場のような会場で開催され、観客の熱気と興奮に包まれていた。
デビューライブを行った会場に引けを取らない規模の大きさで、ここまで来たのかと感慨深い気持ちになるヒュアキントスだった。

だが、彼は緊張だけでなく、浮足立つ気持ちがあった。
なぜなら、ずっと会えずにいたアドニスとガニュメデスに会えるからだ。

さっそく彼らに会いに行こうと2人を探しに行く。
すると、廊下を歩くアドニスを見つけたので声をかけることにした。

「おーい、アドニス!」

無邪気に声をかけながら近づくと、振り返った彼と目が合った。
だがーーー

アドニスはすぐに目を反らし、そのまま通り過ぎて行った。


「……え……?」
予想外の反応に戸惑うヒュアキントスだったが、続けてガニュメデスにも声をかけた。
しかしこちらも同様で、目も合わせてもらえなかった。

2人とも明らかに様子がおかしいことに気付き、不安になるヒュアキントス。


(どうしたんだろう……?何か嫌われるようなことしちゃったのかな……?何も覚えがないんだけど…)

《アドニス!どうしたの?》
ヒュアキントスはテレパシーを使い、話しかけてみた。

だが、返事はない。



戸惑って立ち尽くしていたヒュアキントスに、背後から声がかけられた。

「ヒュアキントス。大丈夫か?」
振り返るとそこには、アポロンが立っていた。


「あ、あの……アポロン様……僕の仲間が、なんだか様子がおかしくて……」
「……。ああ、あの2人か。私も個別指導で会っているが…あの2人は急成長している。何か意識が変わったようだな」
「そ、そうですか……」

(ヒュアキントス…。君は確かに仲間想いで良い子だ。そして努力も怠っていない。だが…君には大きな弱点がある)
アポロンは内心そう思っていた。

(この対決は、君には試練になるかもしれない。だが、君の成長には必要な試練だ…)
心を鬼にして、敢えて見守ることに決めたアポロンだった。


「さあ、準備の時間だぞ。行っておいで」
「は、はい……!行ってきます」

ヒュアキントスは慌ててステージ裏に向かった。
その様子を見届けてから、アポロンは呟いた。

「頑張れよ、ヒュアキントス」


第75話に続く・・・
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