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ココどこですか⁇
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青い空。
白い雲。
すべてを覆い隠さんばかりの青々と生い茂る木々がまるで別世界へと誘っているようだ。
「...正しく別世界」
ここはどこでしょう?
それが束田縁の最初の感想だった。
右を見ても左を見ても木、木、木。自分が森にいることだけは分かった。
分かったのだがここはどこ!!状態。
目を覚ませば見知らぬ森で一人。少しさみしい。
「うーん、もう少しちゃんと話しを聞いておけばよかったですかねぇ」
ここでもう少しというのが縁という人間だった。
彼らが熱心?丁寧?に説明してくれていたのだが混乱していた縁は聞き逃していたようだ。
......というのは言い訳で、只々話しが長くて面倒くさくなった縁が説明を聞き流していただけという自業自得なのだが。
そう縁は転生者だ。
あちらで死ぬには死んだのだがとくにこれといって悲しさは感じない。
縁自身、自分で自分のことをつまらない人間だと思う。
頼まれてこちらの世界に来たはいいが、これからどうしたものか。
本来なら、異世界転生というのは小説の中にあるようなヒーローあるいはヒロインに生まれた少年少女たちが世界を揺るがす大事件に巻き込まれていくような大冒険をするらしいのだが、もちろん縁はそんなものお断りである。
そんなこと縁の年齢的にも色々と無理だと断ったのだが、ならば自由にしていいからと泣いて懇願され、はてには16歳というピチピチの身体まで与えられ現在にいたる。
「ここにいたところで何も変わらないですね。とりあえず進むしかないんですが...あっ」
いいもの発見!とばかりに近くに落ちていたちょうどいいサイズの木の枝を拾った。
道に迷った時はやはりこれだろう!
先端を人差し指で押さえると、ゆっくり手を離す。
「クシュん!」
パタン
離したと同時にくしゃみが出てしまったが道は決まったようだ。
「では、森からの脱出と村人発見を第一目標に異世界探索開始です」
倒れた枝の先端を確認すると縁は迷うことなくその方向に歩みを進めるのだった。
そう。枝の先端が向いた方向に。
縁は自身が指で押さえていた先端ではなく、地面についていた先端の方向に進んで行ったのだった。
白い雲。
すべてを覆い隠さんばかりの青々と生い茂る木々がまるで別世界へと誘っているようだ。
「...正しく別世界」
ここはどこでしょう?
それが束田縁の最初の感想だった。
右を見ても左を見ても木、木、木。自分が森にいることだけは分かった。
分かったのだがここはどこ!!状態。
目を覚ませば見知らぬ森で一人。少しさみしい。
「うーん、もう少しちゃんと話しを聞いておけばよかったですかねぇ」
ここでもう少しというのが縁という人間だった。
彼らが熱心?丁寧?に説明してくれていたのだが混乱していた縁は聞き逃していたようだ。
......というのは言い訳で、只々話しが長くて面倒くさくなった縁が説明を聞き流していただけという自業自得なのだが。
そう縁は転生者だ。
あちらで死ぬには死んだのだがとくにこれといって悲しさは感じない。
縁自身、自分で自分のことをつまらない人間だと思う。
頼まれてこちらの世界に来たはいいが、これからどうしたものか。
本来なら、異世界転生というのは小説の中にあるようなヒーローあるいはヒロインに生まれた少年少女たちが世界を揺るがす大事件に巻き込まれていくような大冒険をするらしいのだが、もちろん縁はそんなものお断りである。
そんなこと縁の年齢的にも色々と無理だと断ったのだが、ならば自由にしていいからと泣いて懇願され、はてには16歳というピチピチの身体まで与えられ現在にいたる。
「ここにいたところで何も変わらないですね。とりあえず進むしかないんですが...あっ」
いいもの発見!とばかりに近くに落ちていたちょうどいいサイズの木の枝を拾った。
道に迷った時はやはりこれだろう!
先端を人差し指で押さえると、ゆっくり手を離す。
「クシュん!」
パタン
離したと同時にくしゃみが出てしまったが道は決まったようだ。
「では、森からの脱出と村人発見を第一目標に異世界探索開始です」
倒れた枝の先端を確認すると縁は迷うことなくその方向に歩みを進めるのだった。
そう。枝の先端が向いた方向に。
縁は自身が指で押さえていた先端ではなく、地面についていた先端の方向に進んで行ったのだった。
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