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はじめまして
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隠れ家につくとエルビスを紹介して回る。
アズの兄だと言えば魔族ということも気にせずみんな快く受け入れてくれた。
もちろん縁を傷つけようとしたことは言ってない。
言ったらどうなることやら。
「すげぇ、こんな場所あったんだ。しかも獣人だらけじゃん」
町中で奴隷の獣人は見たことがあったようだが、こうして自由に暮らすのを見るのは初めてなのだろう。
警戒することなく受け入れてくれる彼らに、元々の性格なのかエルビスも気さくにみんなと楽しそうに話している。
「ここならアズライトも安心だわ。本当にオレもここに住んでいいの?」
「俺はいやだけどな」
「縁が言うなら仕方ないしな」
「問題おこしたらすぐに叩き割るからな」
叩き割る?何を?
やはりまだ複雑なのか気にくわないという表情を隠さない3人に、しかしエルビスはキョトンとした後笑っていた。
「分かってるよ。あれは一方的かつ絶対にオレが悪かったし、ここに住ませてもらう以上出来ることなら何でもやるからさ」
気持ちの切り替えが早いのか、早速何か手伝うことある?と聞いてくるエルビスを部屋に案内すると3人でお茶にすることにした。
3人とは縁とアズ(寝ているが)、エルビスだ。
かなり渋っていたがアレンたちには仕事に戻ってもらった。
「へぇー、すごいね個室なんだ」
縁たちに比べ狭い1人部屋ではあるがエルビスは気にすることなく楽しそうに部屋を見て回っている。
「気に入ったようなら良かったです。私たちの部屋は右隣にあるので何かあれば来て下さいね」
礼を言うエルビスに、ジュースを差し出すとソファに座る縁のすぐ隣をポスポスと叩く。
素直に隣に腰掛けるエルビスはジュースを一口飲んだ驚いたように目を見開いていたが、その後はゴクゴクと勢いよく飲んでいたので気に入ったのだろう。
縁の分も差し出してやれば嬉しそうに飲んでいた。
「うっま!こっちはスッキリするね。レモン?」
「そうです。そちらは木苺です。アズは木苺が一等お気に入りです」
分かる分かると頷く姿は年相応に見え可愛いらしい。
満足そうにコップを置くエルビスの方に向きなおれば両手に抱えていたアズを差し出した。
「え?……あの、なに?」
「抱っこしてあげて下さい」
寝ている今なら大丈夫だろうと渡そうとするが、戸惑い手を出そうとしないエルビスに縁は微笑むと少々強引に腕に抱かせた。
「最初に会った頃はかなり細く小さかったですが、ここまで大きくなりました」
碌に食事も与えられてなかっただろうアズは本当に骨のように細く、幼い身体はより小さく見えていたものだ。
今は縁やジークの頑張りにもより、普通の人間の子どもより若干小さいぐらいだろう。
「……オレが最後に見た時より全然成長してるわ。すげぇなぁ」
昔の姿を思い出しているのか、懐かしそうに微笑むエルビスの顔は完全にお兄ちゃんだった。
「これからたくさん知っていってあげて下さい。そして貴方がどれだけアズを想ってくれているのか少しずつでも伝えていけばアズもきっと分かってくれます」
「そうかなぁ?」
やはりまだ拒絶されたことを引きずっているのだろう。
悲しそうにアズを見つめる姿に、何か感じたのかぐずるように動くアズにエルビスが慌てて縁に渡そうとしてくる。
「大丈夫、大丈夫です。アズ大丈夫ですよ」
しかし縁は受け取ることなくアズを抱えるエルビスをそのままに、2人を覆うように抱きしめる。
「いっぱい頑張りましたね。いっぱい、苦労しましたね。大丈夫です。苦しいのはもう全部終わりです。これからは楽しいことをいっぱいして、美味しいものをいっぱい食べて、みんなでいっぱい笑いましょう」
「ーーっ」
たくさんの苦労は今ここで報われただろうと、歯をくいしばる背を優しく撫でてやる。
「アズといっぱい遊びましょう。アズと一緒にご飯を食べましょう。アズと色んなものを見ましょう」
「………」
グスッと鼻をすする音が聞こえたが気にすることなく撫で続ける。
あんな両親とエルビスは言っていた。
縁は会ったことも見たこともないがそれでも、今はこうして兄弟仲良く寄り添えているのならそれが全てだ。
心を通わせるには時間がかかるかもしれない。
それでも可能性は十分にあり、縁自身がそう願っている。
「アズはとてもいい子です。とても家族想いの優しい子です。だから大丈夫。一緒に少しずつ頑張っていきましょう?ね?」
「……ぐすっ……うん」
まるでもう1人子どもができたようだったが、確かにアズが縁の子ならエルビスもまた縁の子だろう。
縁が大切に大事に育ててていきたいと思うように、エルビスにもまた魔族同士にしか分からないアズの苦労も分かってやれるだろう。
両親の愛情には恵まれなかったようだが、兄弟での家族愛ならば今からでも取り返せる。
「今日からエルビスさんも私たちの家族です」
これからみんなで頑張っていこうと言えばエルビスもまた嬉しそうに微笑むのだった。
アズの兄だと言えば魔族ということも気にせずみんな快く受け入れてくれた。
もちろん縁を傷つけようとしたことは言ってない。
言ったらどうなることやら。
「すげぇ、こんな場所あったんだ。しかも獣人だらけじゃん」
町中で奴隷の獣人は見たことがあったようだが、こうして自由に暮らすのを見るのは初めてなのだろう。
警戒することなく受け入れてくれる彼らに、元々の性格なのかエルビスも気さくにみんなと楽しそうに話している。
「ここならアズライトも安心だわ。本当にオレもここに住んでいいの?」
「俺はいやだけどな」
「縁が言うなら仕方ないしな」
「問題おこしたらすぐに叩き割るからな」
叩き割る?何を?
やはりまだ複雑なのか気にくわないという表情を隠さない3人に、しかしエルビスはキョトンとした後笑っていた。
「分かってるよ。あれは一方的かつ絶対にオレが悪かったし、ここに住ませてもらう以上出来ることなら何でもやるからさ」
気持ちの切り替えが早いのか、早速何か手伝うことある?と聞いてくるエルビスを部屋に案内すると3人でお茶にすることにした。
3人とは縁とアズ(寝ているが)、エルビスだ。
かなり渋っていたがアレンたちには仕事に戻ってもらった。
「へぇー、すごいね個室なんだ」
縁たちに比べ狭い1人部屋ではあるがエルビスは気にすることなく楽しそうに部屋を見て回っている。
「気に入ったようなら良かったです。私たちの部屋は右隣にあるので何かあれば来て下さいね」
礼を言うエルビスに、ジュースを差し出すとソファに座る縁のすぐ隣をポスポスと叩く。
素直に隣に腰掛けるエルビスはジュースを一口飲んだ驚いたように目を見開いていたが、その後はゴクゴクと勢いよく飲んでいたので気に入ったのだろう。
縁の分も差し出してやれば嬉しそうに飲んでいた。
「うっま!こっちはスッキリするね。レモン?」
「そうです。そちらは木苺です。アズは木苺が一等お気に入りです」
分かる分かると頷く姿は年相応に見え可愛いらしい。
満足そうにコップを置くエルビスの方に向きなおれば両手に抱えていたアズを差し出した。
「え?……あの、なに?」
「抱っこしてあげて下さい」
寝ている今なら大丈夫だろうと渡そうとするが、戸惑い手を出そうとしないエルビスに縁は微笑むと少々強引に腕に抱かせた。
「最初に会った頃はかなり細く小さかったですが、ここまで大きくなりました」
碌に食事も与えられてなかっただろうアズは本当に骨のように細く、幼い身体はより小さく見えていたものだ。
今は縁やジークの頑張りにもより、普通の人間の子どもより若干小さいぐらいだろう。
「……オレが最後に見た時より全然成長してるわ。すげぇなぁ」
昔の姿を思い出しているのか、懐かしそうに微笑むエルビスの顔は完全にお兄ちゃんだった。
「これからたくさん知っていってあげて下さい。そして貴方がどれだけアズを想ってくれているのか少しずつでも伝えていけばアズもきっと分かってくれます」
「そうかなぁ?」
やはりまだ拒絶されたことを引きずっているのだろう。
悲しそうにアズを見つめる姿に、何か感じたのかぐずるように動くアズにエルビスが慌てて縁に渡そうとしてくる。
「大丈夫、大丈夫です。アズ大丈夫ですよ」
しかし縁は受け取ることなくアズを抱えるエルビスをそのままに、2人を覆うように抱きしめる。
「いっぱい頑張りましたね。いっぱい、苦労しましたね。大丈夫です。苦しいのはもう全部終わりです。これからは楽しいことをいっぱいして、美味しいものをいっぱい食べて、みんなでいっぱい笑いましょう」
「ーーっ」
たくさんの苦労は今ここで報われただろうと、歯をくいしばる背を優しく撫でてやる。
「アズといっぱい遊びましょう。アズと一緒にご飯を食べましょう。アズと色んなものを見ましょう」
「………」
グスッと鼻をすする音が聞こえたが気にすることなく撫で続ける。
あんな両親とエルビスは言っていた。
縁は会ったことも見たこともないがそれでも、今はこうして兄弟仲良く寄り添えているのならそれが全てだ。
心を通わせるには時間がかかるかもしれない。
それでも可能性は十分にあり、縁自身がそう願っている。
「アズはとてもいい子です。とても家族想いの優しい子です。だから大丈夫。一緒に少しずつ頑張っていきましょう?ね?」
「……ぐすっ……うん」
まるでもう1人子どもができたようだったが、確かにアズが縁の子ならエルビスもまた縁の子だろう。
縁が大切に大事に育ててていきたいと思うように、エルビスにもまた魔族同士にしか分からないアズの苦労も分かってやれるだろう。
両親の愛情には恵まれなかったようだが、兄弟での家族愛ならば今からでも取り返せる。
「今日からエルビスさんも私たちの家族です」
これからみんなで頑張っていこうと言えばエルビスもまた嬉しそうに微笑むのだった。
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