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しつこい
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ジークたちと共に肉探……動物捕………狩りに来たのだが、何故だか動物1匹見当たらない。
これではマズイと目を皿のようにして探すがそれでも見つからない。
「私の存在に恐れをなしていなくなったーーわけではないですよね?」
「だろうな。むしろお前なら動物たちの方から寄ってきそうだ」
それは……いや、深く考えないでおこう。
それにしても普段よく見るはずの鹿や兎、それどころか鳥1匹見当たらずジークもおかしいと感じているようだ。
「なんだ?こんなにいないのもーー」
「ジーク?」
言葉を止めたジークに首を傾げれば、静かにするようにと言われ木の上を指差される。
「?……ん?」
何か赤いヒラヒラしたものが見えたかと思えば、その先に人のような姿が見えた。
というのも、あまりに木が高すぎて縁の身長では枝や葉に隠れてそれっぽいとしか確認できなかったのだ。
「あんなところで何してるんですかね?お昼寝?いや、あの人も動物を追ーーはっ!忍者ですかね!?」
もしかしたらとジークを見れば、やはり忍者というのが分からないらしく不思議そう……いや、何かまた変なこと考えてんなという呆れた感じで縁を見ていた。
「冗談ですよ、冗談。それよりあんな所で何してるんですかね?お昼寝するにしても場所が悪過ぎます」
「いや、昼寝って決まったわけじゃねぇからな」
「でも木の上ですることって他にありますか?」
「………偵察、とかか?」
こんな木に囲まれた場所で?
登ったところで山か森しか見えるものはないだろう。
ジークもそう思ったのか自信なさげである。
「ママ、いこう」
それまで黙ってジークたちの会話を聞いていたアズが突如縁の手を引きもう行こうという。
「アズ?どうしました?」
「アズ、あいつきらい」
挨拶するどころか顔を合わせていないにもかかわらず、アズは会いたくないとばかりにさっさと行こうと縁を引っ張る。
「アズ?もしかして知ってる人ですか?」
「しらない。けどきもちわるいの。やだ」
元々人見知りではあったが、ここまで拒絶反応を示すアズにジークと2人驚き顔を見合わせる。
「気持ち悪い?怖いってことか?」
「わかんない。せなかきもちわるいの」
やだやだと首を振るアズに、落ち着くようにと腕に抱え上げる。
大丈夫だと背中を撫でてやればギュッと抱きついてきた。
「ここまでアズが嫌がるのも珍しいですね。けど何かあってはいけませんから今日は帰りましょう」
今のところそれほど影響はなさそうだが、ここまで嫌がるのを連れて歩くのも可哀想だ。
縁はアズを抱えているため繋はジークに任せる。
「大丈夫ですよ。もう帰りますからね」
俯いたまま顔を上げないアズにそう言えば、言葉はないが肩で頷いたのが分かった。
「スノーは大丈夫ですか?」
「キュー」
少し元気がないようだが、動けるようではあるので申し訳ないが自身で歩いてもらう。
その代わり擦り寄ってきた頭を撫でてやれば嬉しそうに鳴いていた。
「繋は…大丈夫そうですね。早く帰りーー」
「ルーーイ帰ったぞーー」
「んあ?おっせぇよ兄貴」
どこからともなくそんな声が聞こえたかと思えば、目の前に赤い何かが落ちてきた。
勢いで髪が跳ね上がりハラリと舞い上がり、服と同じその赤い瞳がこちらを見る。
「「………」」
うーん、見てない。私は何も見ていない。
関わってはいけないと感じ回れ右すると足早にその場を離れる。
「ねぇ、どこ行くの?」
「………」
「ねぇってば、無視?無視なの?ねぇぇ~」
「………」
やはり面倒くさいタイプだ。
個人的にも合わない気がする。
震え出したアズに大丈夫だと安心させるように抱く腕に力を込める。
小走りではあるが足早に歩く縁たちに、男は無視されているにもかかわらず楽しそうに笑いながら付いてくる。
「ねぇ~、アンタ人間?人間だよね?ならさ、オレのペットになんない?」
誰がなるか!!
「ちょっと聞いてる?ねぇねぇ、ペットになってよ。オレ大事にするよ。ちゃんとメシもやるし、遊んでやるよ」
「………」
聞いてもなければ、何も答えない縁に何が楽しいのかずっと話しかけてくる。
「アンタ見た目いいしさ、バカっぽくなさそうだしオレのペットにピッタリじゃない?ほら、やっぱ見た目だけで中身空っぽのバカとかいんじゃん?それにオレ見てもビクビクしねぇし。あれ見ててイライラすんだよね」
こちらは現在進行形で貴方にイライラしてます!
このまま男を連れて帰るわけにもいかず、ジークの様子を伺いながら森の中を歩き回る。
「ねぇペットになってよ。何が問題?大事にするって言ってんじゃん。このオレが」
人のことをペットにしようとしている時点で問題であり、信用できるわけがない。
なんとか撒きたいが、先程から縁たちと話しながら並走しているにもかかわらず男が息を上げる様子はない。
逆に元々そんなに体力がない上に、ずっとアズを抱えている縁の方が疲れてきた。
「マジ聞いてよ。あ、もしかして命令されたい系?そうなの?ならオレ得意ーー」
「ルイ!!どこ行くんだよ!あれほど待ってろって言っーーあ」
聞き覚えのある声に足を止めれば、後ろから見覚えのある男の姿が。
「…また貴方ですか」
一気に力が抜け、アズを抱えたままその場に座り込むのだった。
これではマズイと目を皿のようにして探すがそれでも見つからない。
「私の存在に恐れをなしていなくなったーーわけではないですよね?」
「だろうな。むしろお前なら動物たちの方から寄ってきそうだ」
それは……いや、深く考えないでおこう。
それにしても普段よく見るはずの鹿や兎、それどころか鳥1匹見当たらずジークもおかしいと感じているようだ。
「なんだ?こんなにいないのもーー」
「ジーク?」
言葉を止めたジークに首を傾げれば、静かにするようにと言われ木の上を指差される。
「?……ん?」
何か赤いヒラヒラしたものが見えたかと思えば、その先に人のような姿が見えた。
というのも、あまりに木が高すぎて縁の身長では枝や葉に隠れてそれっぽいとしか確認できなかったのだ。
「あんなところで何してるんですかね?お昼寝?いや、あの人も動物を追ーーはっ!忍者ですかね!?」
もしかしたらとジークを見れば、やはり忍者というのが分からないらしく不思議そう……いや、何かまた変なこと考えてんなという呆れた感じで縁を見ていた。
「冗談ですよ、冗談。それよりあんな所で何してるんですかね?お昼寝するにしても場所が悪過ぎます」
「いや、昼寝って決まったわけじゃねぇからな」
「でも木の上ですることって他にありますか?」
「………偵察、とかか?」
こんな木に囲まれた場所で?
登ったところで山か森しか見えるものはないだろう。
ジークもそう思ったのか自信なさげである。
「ママ、いこう」
それまで黙ってジークたちの会話を聞いていたアズが突如縁の手を引きもう行こうという。
「アズ?どうしました?」
「アズ、あいつきらい」
挨拶するどころか顔を合わせていないにもかかわらず、アズは会いたくないとばかりにさっさと行こうと縁を引っ張る。
「アズ?もしかして知ってる人ですか?」
「しらない。けどきもちわるいの。やだ」
元々人見知りではあったが、ここまで拒絶反応を示すアズにジークと2人驚き顔を見合わせる。
「気持ち悪い?怖いってことか?」
「わかんない。せなかきもちわるいの」
やだやだと首を振るアズに、落ち着くようにと腕に抱え上げる。
大丈夫だと背中を撫でてやればギュッと抱きついてきた。
「ここまでアズが嫌がるのも珍しいですね。けど何かあってはいけませんから今日は帰りましょう」
今のところそれほど影響はなさそうだが、ここまで嫌がるのを連れて歩くのも可哀想だ。
縁はアズを抱えているため繋はジークに任せる。
「大丈夫ですよ。もう帰りますからね」
俯いたまま顔を上げないアズにそう言えば、言葉はないが肩で頷いたのが分かった。
「スノーは大丈夫ですか?」
「キュー」
少し元気がないようだが、動けるようではあるので申し訳ないが自身で歩いてもらう。
その代わり擦り寄ってきた頭を撫でてやれば嬉しそうに鳴いていた。
「繋は…大丈夫そうですね。早く帰りーー」
「ルーーイ帰ったぞーー」
「んあ?おっせぇよ兄貴」
どこからともなくそんな声が聞こえたかと思えば、目の前に赤い何かが落ちてきた。
勢いで髪が跳ね上がりハラリと舞い上がり、服と同じその赤い瞳がこちらを見る。
「「………」」
うーん、見てない。私は何も見ていない。
関わってはいけないと感じ回れ右すると足早にその場を離れる。
「ねぇ、どこ行くの?」
「………」
「ねぇってば、無視?無視なの?ねぇぇ~」
「………」
やはり面倒くさいタイプだ。
個人的にも合わない気がする。
震え出したアズに大丈夫だと安心させるように抱く腕に力を込める。
小走りではあるが足早に歩く縁たちに、男は無視されているにもかかわらず楽しそうに笑いながら付いてくる。
「ねぇ~、アンタ人間?人間だよね?ならさ、オレのペットになんない?」
誰がなるか!!
「ちょっと聞いてる?ねぇねぇ、ペットになってよ。オレ大事にするよ。ちゃんとメシもやるし、遊んでやるよ」
「………」
聞いてもなければ、何も答えない縁に何が楽しいのかずっと話しかけてくる。
「アンタ見た目いいしさ、バカっぽくなさそうだしオレのペットにピッタリじゃない?ほら、やっぱ見た目だけで中身空っぽのバカとかいんじゃん?それにオレ見てもビクビクしねぇし。あれ見ててイライラすんだよね」
こちらは現在進行形で貴方にイライラしてます!
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「ねぇペットになってよ。何が問題?大事にするって言ってんじゃん。このオレが」
人のことをペットにしようとしている時点で問題であり、信用できるわけがない。
なんとか撒きたいが、先程から縁たちと話しながら並走しているにもかかわらず男が息を上げる様子はない。
逆に元々そんなに体力がない上に、ずっとアズを抱えている縁の方が疲れてきた。
「マジ聞いてよ。あ、もしかして命令されたい系?そうなの?ならオレ得意ーー」
「ルイ!!どこ行くんだよ!あれほど待ってろって言っーーあ」
聞き覚えのある声に足を止めれば、後ろから見覚えのある男の姿が。
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一気に力が抜け、アズを抱えたままその場に座り込むのだった。
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