二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

文字の大きさ
173 / 475

*どこまで?

しおりを挟む
 修繕することは出来ると分かったため、後はそのための材料集めだけだと人を呼ぶためにも隠れ家に戻ることにした。

 「やだやだ、エニシは残って!」

 数日一緒に過ごしたせいか以前よりルーが離れ難くなってしまったらしく縁だけ残れと主張してくる。

 「またすぐ来ますよ。それまで我慢して下さい」

 「やーだー。一緒がいい」

 腰に抱きつき離れないルーにアレンとセインが引き離そうとするが、どういう力をしているのか縁のズボンが脱げそうになるだけでルーが離れない。

 「こら離せ!帰れないだろ!」

 「帰らないでー、やだやだ」

 「気持ちは分かるが離せ。番はお前だけじゃないんだ」

 「わかってるもん、わかってるけどやだー」

 「ちょっと待って!ズボン、ズボンが!」

 アレンとセインが頑張ってくれてはいるが、ズボンがずり落ちパンツが見えるだけで離れない。
 これでは縁が恥ずかしい思いをするばかりである。

 「分かりました、分かりましたから一度離して!」

 「はーい!」

 やったー!とばかりに離れた手に、ずり落ちていたズボンを上げる。
 呆れたように見ていたジークとエルだが、そう思うなら助けてくれと睨んでおく。

 「ならあと一日だけ残りますから。ただ一日だけですからね」

 「やったー!!」

 だがサッズとの約束は3日間だけのためジークたちには先に戻ってもらうことにする。

 「ロンがいるので大丈夫だとは思いますが気をつけて帰って下さい。アズも、明日には帰るので今日はセインかジークと一緒に寝てもらって下さいね」

 「やだ!ママがいい」

 「明日には会えますから。ね?」

 「や~~、アズもママといる」

 「そこまで言ってんだから聞いてやれ。一日だけなら大丈夫だろ。なんならスノーも置いていくからあっても大丈夫だろ」

 「?、はい」

 ジークが心配していたのか、縁が理解したのはその数時間後だった。

 「……エニシ、エニシ…エニシいい匂い、エニシ」

 材料が集まるまですることがない縁たちは、残っても何も出来ないためのんびりダラダラ家の中で過ごしていた。
 ご飯を食べ、アズに絵本を読んでやり、スノーと遊び、繋をあやし、合間を見つけては使ってなかった部屋の片付けなどもした。 
 夕食も食べ、風呂に入れば後は寝るだけだと子どもたちを寝かしつけたのだが、一緒にうつらうつらしていた縁の後ろからハァハァと妖しい声が聞こえ目が覚めたのだ。
 声からしてルーだというのは分かるのだが、その上がる息とは別に聞こえる音に同性であるが故に縁は気付いてしまった。
 
 「エニシ、エニシ……」

 明らかに縁でヌいている。
 人の自慰行為をとやかく言うつもりはないが、背後で、しかも自分を対象にしていると思うと戸惑いと羞恥でどうしたらいいのか分からず動けない。

 「ル、ルー?その…少し場所を変えませんか?」

 「っ!?」

 縁が起きていると思わなかったのか驚き固まるルーだが、いつ子どもたちが起きるかもしれないこの状況は少々まずい。
 アズにもいつか教えなければいけないのだろうが、それは今ではないだろうと固まるルーの手を掴むとそっと部屋を後にした。

 「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!」

 「大丈夫、驚きはしましたが怒ってはいません」

 確かに驚きはしたが、それもいきなりのことでびっくりしたのと、まさかルーが自分相手にそんなことしようと思っていたのかということで怒ってはいない。
 むしろ番にしながらも子ども扱いし、そこを考えられていなかった縁のせいでもある。
 青ざめ泣きながら謝るルーに気付いてあげられなくごめんと謝ればさらに涙を溢しギュッと抱きついてくる。

 「その…そういうことは遠慮せず言って下さい。私は少々鈍いので言ってくれなければ気付いてあげられないかもしれませんから。番になったんですから、これは悪いことではありません。お互いがお互いの意思で、愛情を持っての行為なんです。全てを聞いてあげられるかは分かりませんがまずは教えて下さいね」

 「うん、エニシ大好き」

 大好き大好きと言いながら擦り寄せてくる身体はまだ熱が冷めてないらしく、ゴリゴリとした固いものが腹に当たる。
 わざとなのか、無意識なのか。
 アズたちが寝る部屋から離れているとはいえ、ルーの両親が使っていたという部屋でするのは躊躇いがある。
 一度ヌケば治まるだろうかとソレを擦ってやれば、ズボン越しにでも大きくなったのが分かった。
 これならすぐ終わるだろうかとホッとしていれば、気持ち良さそうな声を出していたルーにいきなり顎を掴まれ口付けされた。

 「んっ、うん、ル、ルー?」

 「エニシ、エニシ大好き、ねぇ、好き、大好き」

 これはマズイ気がする。
 抵抗しようと思えばもちろん出来るのだが、それをすればルーはまた泣きこれからもっと言いづらくなってしまうだろう。
 それはダメだと気合いを入れると、扉の前で立ちっぱなしだのをベッドの上まで移動し、今度は自分からもルーにキスしてやる。
 これはルーの一方的な行為ではないと安心させるように涙に濡れた顔にたくさんのキスを贈るのだった。
 
 


 

しおりを挟む
感想 121

あなたにおすすめの小説

人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました

よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、 前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。 獣人が支配する貴族社会。 魔力こそが価値とされ、 「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、 レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。 そんな彼を拾ったのは、 辺境を治める獣人公爵アルト。 寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。 溺愛され、守られ、育てられる日々。 だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。 学院での出会い。 貴族社会に潜む差別と陰謀。 そして「番」という、深く重い絆。 レオンは学び、考え、 自分にしかできない魔法理論を武器に、 少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。 獣人と人族。 価値観も、立場も、すべてが違う二人が、 それでも選び合い、家族になるまでの物語。 溺愛×成長×異世界BL。 読後に残るのは、 「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

処理中です...