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やっぱりね
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「人とは学習する生き物なんですよ」
大丈夫、私は迷子になどなっていない!
「ママ?」
不思議そうに小首を傾げる繋に微笑み(誤魔化し)つつ、周りに人気のないのを確認すると雄叫び……は上げず、救難信号よろしく魔法を空に向かって放った。
「これでエルにも分かるでしょう。では繋、それまで腹ごしらえしましょう」
「はら、し?」
「腹ごしらえ。つまりご飯です。今日は繋の好きなおにぎりとお味噌汁ですよ」
「おしみしる!」
おしい!だが言えないのがまた可愛い。
縁に似たのかご飯に味噌汁が繋は気に入っている。
ピクニック気分でお弁当を並べる縁はもはや自身が迷子であることを忘れている。
「お野菜もいっぱい入れたので頑張りましょうね」
「や」
そんなのいらないとばかりに顔を背ける繋に、しかしスプーンですくって食べさせてやれば大きく口を開きもぐもぐと一生懸命食べる。
これが生野菜ならばいくら縁が食べろと言っても繋は口を開かない。
茹でて味付けした野菜もダメで、パンに挟んでもダメ。
ただ味噌汁に入った野菜はいいと言う変なこだわりがあったりするのだ。
そのため味噌汁を作る時はなるべく多目に入れるようにしている。
「揚げと豆腐も欲しいところですけど、作り方がうら覚えなんですよね」
「?」
「私の好きなお味噌汁です。出来たら繋も一緒に食べましょうね」
「うん!」
大根にわかめ、ネギにしじみ。可能性は無限大。
そうなるとおにぎりの種類も増やしたくなってくるのが日本人。
単純に塩むすびや魚も美味しいが、もっとこうーー独自性?があるものを………
「………おいなりさん食べたいなぁ」
ふと浮かんだそれに食べたくなってくる。
「やはり揚げかぁ」
日本では当たり前に売っていたものが懐かしい。
作り方を思い出していれば、早く食べさせろとばかりに繋に急かされた。
「珍しくいっぱい食べますね」
まだ子どもなのでそんなに量はないが、普段より食べている気がする。
「おいちぃねぇ」
外で食べているからだろうか?
食べないならば心配するが、美味しいと食べている分には心配ないだろう。
「おーおー、いいもん食ってんじゃねぇか!」
「………」
うるさいなぁ。
騒ぐ男を無視し、繋にご飯を運ぶ。
縁が何も言わないせいか繋も特に反応せず、出されるまま黙々とご飯を食べている。
「おい、聞いてんのか!」
聞こえてはいるが、聞きたいとは思っていない。
「おい!てめぇ!」
「見て分かりませんか?今、子どもとご飯を食べているんです。騒ぎたいなら貴方方だけでどうぞ」
騒ぐのは勝手だが周りに配慮してほしいものである。
「うるせぇ!てめぇがさっさとメシ寄こしゃぁいいんだよ!」
どうやら目だけでなく耳も悪いらしい。
明らかに縁たちが食べる分だけ用意してある上、遠回しにどっか行けという縁の言葉は届いてないらしい。
「ちょっと待て、少し話しをーー」
「ねぇ、お腹すいたんだけど~。いいじゃん、ちょっとくらい」
「わ、私も」
またもや面倒くさそうなのが現れた。
これまた男女2人ずつ計4人組の集団は目の前まで来ると食べ物を寄越せと意味不明なことを言ってくる。
「お腹が空いているならばもう暫く行ったところに町があるのでそちらでどうぞ」
面倒だがこれ以上邪魔されるならばと教えてやれば男の1人が頷いた。
「そうなのか?すまなかった、ならそれまで我慢ーー」
「なんでだよ!お前がそれを寄こしゃぁいいだけだろ」
「そうよ!少しぐらいいいじゃない」
それは上げる側が言う言葉であって貰う側が言う言葉では決してない。
大体お腹が空いたといいながらどれだけ叫ぶつもりだ。
その怒鳴る体力があるならば町まで歩けばいいと思う。
すっかり食欲がなくなってしまった繋にこれ以上は無理だろうと全て鞄にしまうと繋を抱え上げる。
「おい、待てよ!メシを寄越せっーー」
「それが人にものを頼む態度ですか?それも子どもがいる前でいい大人がすることではありませんね。盗賊ともなれば話しは別ですが」
「てんめぇ!」
「誰が盗賊よ!失礼ね!」
どちらがだ。
男たちの声に繋がギュッと抱きついてくるのを大丈夫だと背を撫でてやる。
「違うならば町までどうぞ。いきなり怒鳴り散らしてくる相手に私も優しくしようとは思いませんので」
話しは済んだとばかりに歩き出そうとすれば、ふざけるなとばかりに男が手を伸ばしてくる。
「ーーやめろ」
「っ!?」
しかしその手が縁に届く前にもう1人の男によって止められた。
先程から一番まともに受け答えはしていたが、怒鳴る男に押し負けていたため頼りにはならないだろうと思っていた。
「俺たちの役目は魔王を倒すことであって一般市民から強奪することじゃない。その立場に立ったからにはそれに相応しい行動を心がけなくてはならない」
………え、もしかして勇者とか言わないですよね?
まさかそんな……コレが?
理想と現実に打ちのめされた縁であった。
物語の中の勇者はやはり物語の中にしかいないのだ。
大丈夫、私は迷子になどなっていない!
「ママ?」
不思議そうに小首を傾げる繋に微笑み(誤魔化し)つつ、周りに人気のないのを確認すると雄叫び……は上げず、救難信号よろしく魔法を空に向かって放った。
「これでエルにも分かるでしょう。では繋、それまで腹ごしらえしましょう」
「はら、し?」
「腹ごしらえ。つまりご飯です。今日は繋の好きなおにぎりとお味噌汁ですよ」
「おしみしる!」
おしい!だが言えないのがまた可愛い。
縁に似たのかご飯に味噌汁が繋は気に入っている。
ピクニック気分でお弁当を並べる縁はもはや自身が迷子であることを忘れている。
「お野菜もいっぱい入れたので頑張りましょうね」
「や」
そんなのいらないとばかりに顔を背ける繋に、しかしスプーンですくって食べさせてやれば大きく口を開きもぐもぐと一生懸命食べる。
これが生野菜ならばいくら縁が食べろと言っても繋は口を開かない。
茹でて味付けした野菜もダメで、パンに挟んでもダメ。
ただ味噌汁に入った野菜はいいと言う変なこだわりがあったりするのだ。
そのため味噌汁を作る時はなるべく多目に入れるようにしている。
「揚げと豆腐も欲しいところですけど、作り方がうら覚えなんですよね」
「?」
「私の好きなお味噌汁です。出来たら繋も一緒に食べましょうね」
「うん!」
大根にわかめ、ネギにしじみ。可能性は無限大。
そうなるとおにぎりの種類も増やしたくなってくるのが日本人。
単純に塩むすびや魚も美味しいが、もっとこうーー独自性?があるものを………
「………おいなりさん食べたいなぁ」
ふと浮かんだそれに食べたくなってくる。
「やはり揚げかぁ」
日本では当たり前に売っていたものが懐かしい。
作り方を思い出していれば、早く食べさせろとばかりに繋に急かされた。
「珍しくいっぱい食べますね」
まだ子どもなのでそんなに量はないが、普段より食べている気がする。
「おいちぃねぇ」
外で食べているからだろうか?
食べないならば心配するが、美味しいと食べている分には心配ないだろう。
「おーおー、いいもん食ってんじゃねぇか!」
「………」
うるさいなぁ。
騒ぐ男を無視し、繋にご飯を運ぶ。
縁が何も言わないせいか繋も特に反応せず、出されるまま黙々とご飯を食べている。
「おい、聞いてんのか!」
聞こえてはいるが、聞きたいとは思っていない。
「おい!てめぇ!」
「見て分かりませんか?今、子どもとご飯を食べているんです。騒ぎたいなら貴方方だけでどうぞ」
騒ぐのは勝手だが周りに配慮してほしいものである。
「うるせぇ!てめぇがさっさとメシ寄こしゃぁいいんだよ!」
どうやら目だけでなく耳も悪いらしい。
明らかに縁たちが食べる分だけ用意してある上、遠回しにどっか行けという縁の言葉は届いてないらしい。
「ちょっと待て、少し話しをーー」
「ねぇ、お腹すいたんだけど~。いいじゃん、ちょっとくらい」
「わ、私も」
またもや面倒くさそうなのが現れた。
これまた男女2人ずつ計4人組の集団は目の前まで来ると食べ物を寄越せと意味不明なことを言ってくる。
「お腹が空いているならばもう暫く行ったところに町があるのでそちらでどうぞ」
面倒だがこれ以上邪魔されるならばと教えてやれば男の1人が頷いた。
「そうなのか?すまなかった、ならそれまで我慢ーー」
「なんでだよ!お前がそれを寄こしゃぁいいだけだろ」
「そうよ!少しぐらいいいじゃない」
それは上げる側が言う言葉であって貰う側が言う言葉では決してない。
大体お腹が空いたといいながらどれだけ叫ぶつもりだ。
その怒鳴る体力があるならば町まで歩けばいいと思う。
すっかり食欲がなくなってしまった繋にこれ以上は無理だろうと全て鞄にしまうと繋を抱え上げる。
「おい、待てよ!メシを寄越せっーー」
「それが人にものを頼む態度ですか?それも子どもがいる前でいい大人がすることではありませんね。盗賊ともなれば話しは別ですが」
「てんめぇ!」
「誰が盗賊よ!失礼ね!」
どちらがだ。
男たちの声に繋がギュッと抱きついてくるのを大丈夫だと背を撫でてやる。
「違うならば町までどうぞ。いきなり怒鳴り散らしてくる相手に私も優しくしようとは思いませんので」
話しは済んだとばかりに歩き出そうとすれば、ふざけるなとばかりに男が手を伸ばしてくる。
「ーーやめろ」
「っ!?」
しかしその手が縁に届く前にもう1人の男によって止められた。
先程から一番まともに受け答えはしていたが、怒鳴る男に押し負けていたため頼りにはならないだろうと思っていた。
「俺たちの役目は魔王を倒すことであって一般市民から強奪することじゃない。その立場に立ったからにはそれに相応しい行動を心がけなくてはならない」
………え、もしかして勇者とか言わないですよね?
まさかそんな……コレが?
理想と現実に打ちのめされた縁であった。
物語の中の勇者はやはり物語の中にしかいないのだ。
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