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食事も終え隊長に会うべく訓練場に向かったのだが。
「お前は昔からそうだ。人の話しを聞かない。言いたいことだけ言う。難しいことは他人任せ。もういい大人だろ」
「…………はい」
凄い。
あの隊長が正座で説教されている。
かれこれ1時間。
もういいのではと思うだが、止めようとする縁を止める人物がいた。
「何故でしょう。今日はとても清々しい気持ちです」
「奇遇だな。私も今日はとても気分が良い」
説教される隊長をフレックとレオナルドがニヤニヤととても楽しそうに眺めている。
普段隊長によりかけられる苦労をはらさんばかりである。
この2人が止めるため縁も何も言えず、繋も暇なようだったのでラックと遊ばせている。
何故こうなったかと言えば、訓練場に向かっていたところをまたもや拉致された挙句、泣く繋に向かって「おう坊主、男がそう簡単に泣くもんじゃねぇぞ」と宣ったせいである。
「どこをどう見たら男の子に見えるんだ!こんな可愛いのに!大体泣いていたのはお前がエニシくんを攫っていったからだバカ!」
これはいったいいつまで続くのだろうか。
今日は繋を紹介するために来ただけなのでこのまま帰ってもいいのだがどうしたものか。
「………お婆ちゃん」
「なんだい?」
隣に腰掛けるマーガレットを見ればつまらなそうに説教される隊長を見ていた。
「あの、繋と愛依に何か女の子らしいもの選んでもらえませんか?」
「は?」
「私もセインたちもあまりそういうのに興味がないというか、つけることもないですし……やはり繋も小さいとは言え女の子ですから何か可愛らしい髪飾りみたいなのでもあればと思って」
男の縁からすれば装飾品の必要性はあまり感じられないが、女性はいくつになっても女性ということから幼いながらも繋たちに何かしてあげたくなったのだ。
縁が選んでもいいのだが、いかんせん選ぶ基準が機能性や自分の好みになってしまう。
マーガレットならば女同士繋の気持ちも分かってくれ一緒に選んでくれると思ったのだ。
「もちろん代金は後で必ず払いますのでお願いできーー」
「もちろんさ!繋おいで、ばーばと出かけるよ!」
「あーい」
先程までのつまらなそうな顔から一瞬で笑顔になると繋を抱えて足早に去っていった。
かなり嬉しかったらしい。
「あんな嬉しそうなマーガレットさん私初めて見ましたよ」
マーガレットの反応にフレックだけでなく、レオナルドや隊長も驚いている。
「マーガレットも本当は繋ちゃんたちに色々買ってやりたかったんだよ。でもいつもは私が先に買ってきてしまうし、自分から言い出すことも出来なくてそわそわしてたよ」
漸く説教が終わったのかマーガレットに代わり隣に腰かけたジンに頭を撫でられた。
「最近はたまに私が買ってきたドレスを着て一緒に買い物に行ってくれるんだ。君のおかげだよ」
「少しでも力になれたなら良かったです。いつも頼ってばかりで申し訳ないので」
マーガレットたちが縁たちのことを大切にしてくれているのは分かるが、それに対して縁たちが返してやれることが少ないのだ。
本人に聞いても好きでやっているから気にするな言われるばかりで困っていた。
「そんなことないさ。むしろ私たちの方が貰ってばかりだよ。マーガレットのあの笑顔も君たちが来てからだ。本当にありがとう」
逆にお礼を言われてしまった。
まぁ喜んでくれているなら良かったと開き直ると、ふと静かな周りに目を向ける。
「どうしました?」
「………ジジイが気持ち悪ぃ」
ん?気持ち悪い?
「ーーどうやら説教が足りなかったらしい。なぁ?」
「た、足りてる!足りてるかーーぐぇっ」
あぁ、余計なこと言うから。
襟首を掴まれ引き摺られていった隊長には心の中で手を合わせておくのだった。
「本当に不思議な人ですね、エニシさんは」
本人は不思議と言われることをした覚えはないのだが。
「あのジンさんがマーガレットさん以外に優しく接するなんて姿初めて見ました」
「…………結構初めからあんな感じでしたけど?」
それこそ最初は胡散臭い笑顔で話しかけてきたが、その後からは今の普通の笑顔だった。
「ますます凄いですよ。私なんて会った瞬間「失格!」って言われました」
「?、失格?」
何が?テストでもしていたのだろうか?
「私にも分かりませんでしたけど、ジンさんの中で何か私には足りないものがあったんでしょうね。それからは毎日欠かさず鍛錬するようになりました」
理由も分からず鍛錬するとは、逆にフレックが凄いのでは?と縁は思った。
フレックは頭が回るように見えて時々力ずくてものを考える時がある。
だからこそあの隊長ともやっていけるのだろうが、少々心配になってきた。
「そのおかげで今のフレックさんがあるなら良かったですね」
「はい、感謝してます。昔はよくお2人に鍛錬してもらいましたが今でも適う気がしません」
その2人をお爺ちゃんお婆ちゃんと呼んでいていいのだろうかと考える縁であった。
…………まぁ、いっか。
「お前は昔からそうだ。人の話しを聞かない。言いたいことだけ言う。難しいことは他人任せ。もういい大人だろ」
「…………はい」
凄い。
あの隊長が正座で説教されている。
かれこれ1時間。
もういいのではと思うだが、止めようとする縁を止める人物がいた。
「何故でしょう。今日はとても清々しい気持ちです」
「奇遇だな。私も今日はとても気分が良い」
説教される隊長をフレックとレオナルドがニヤニヤととても楽しそうに眺めている。
普段隊長によりかけられる苦労をはらさんばかりである。
この2人が止めるため縁も何も言えず、繋も暇なようだったのでラックと遊ばせている。
何故こうなったかと言えば、訓練場に向かっていたところをまたもや拉致された挙句、泣く繋に向かって「おう坊主、男がそう簡単に泣くもんじゃねぇぞ」と宣ったせいである。
「どこをどう見たら男の子に見えるんだ!こんな可愛いのに!大体泣いていたのはお前がエニシくんを攫っていったからだバカ!」
これはいったいいつまで続くのだろうか。
今日は繋を紹介するために来ただけなのでこのまま帰ってもいいのだがどうしたものか。
「………お婆ちゃん」
「なんだい?」
隣に腰掛けるマーガレットを見ればつまらなそうに説教される隊長を見ていた。
「あの、繋と愛依に何か女の子らしいもの選んでもらえませんか?」
「は?」
「私もセインたちもあまりそういうのに興味がないというか、つけることもないですし……やはり繋も小さいとは言え女の子ですから何か可愛らしい髪飾りみたいなのでもあればと思って」
男の縁からすれば装飾品の必要性はあまり感じられないが、女性はいくつになっても女性ということから幼いながらも繋たちに何かしてあげたくなったのだ。
縁が選んでもいいのだが、いかんせん選ぶ基準が機能性や自分の好みになってしまう。
マーガレットならば女同士繋の気持ちも分かってくれ一緒に選んでくれると思ったのだ。
「もちろん代金は後で必ず払いますのでお願いできーー」
「もちろんさ!繋おいで、ばーばと出かけるよ!」
「あーい」
先程までのつまらなそうな顔から一瞬で笑顔になると繋を抱えて足早に去っていった。
かなり嬉しかったらしい。
「あんな嬉しそうなマーガレットさん私初めて見ましたよ」
マーガレットの反応にフレックだけでなく、レオナルドや隊長も驚いている。
「マーガレットも本当は繋ちゃんたちに色々買ってやりたかったんだよ。でもいつもは私が先に買ってきてしまうし、自分から言い出すことも出来なくてそわそわしてたよ」
漸く説教が終わったのかマーガレットに代わり隣に腰かけたジンに頭を撫でられた。
「最近はたまに私が買ってきたドレスを着て一緒に買い物に行ってくれるんだ。君のおかげだよ」
「少しでも力になれたなら良かったです。いつも頼ってばかりで申し訳ないので」
マーガレットたちが縁たちのことを大切にしてくれているのは分かるが、それに対して縁たちが返してやれることが少ないのだ。
本人に聞いても好きでやっているから気にするな言われるばかりで困っていた。
「そんなことないさ。むしろ私たちの方が貰ってばかりだよ。マーガレットのあの笑顔も君たちが来てからだ。本当にありがとう」
逆にお礼を言われてしまった。
まぁ喜んでくれているなら良かったと開き直ると、ふと静かな周りに目を向ける。
「どうしました?」
「………ジジイが気持ち悪ぃ」
ん?気持ち悪い?
「ーーどうやら説教が足りなかったらしい。なぁ?」
「た、足りてる!足りてるかーーぐぇっ」
あぁ、余計なこと言うから。
襟首を掴まれ引き摺られていった隊長には心の中で手を合わせておくのだった。
「本当に不思議な人ですね、エニシさんは」
本人は不思議と言われることをした覚えはないのだが。
「あのジンさんがマーガレットさん以外に優しく接するなんて姿初めて見ました」
「…………結構初めからあんな感じでしたけど?」
それこそ最初は胡散臭い笑顔で話しかけてきたが、その後からは今の普通の笑顔だった。
「ますます凄いですよ。私なんて会った瞬間「失格!」って言われました」
「?、失格?」
何が?テストでもしていたのだろうか?
「私にも分かりませんでしたけど、ジンさんの中で何か私には足りないものがあったんでしょうね。それからは毎日欠かさず鍛錬するようになりました」
理由も分からず鍛錬するとは、逆にフレックが凄いのでは?と縁は思った。
フレックは頭が回るように見えて時々力ずくてものを考える時がある。
だからこそあの隊長ともやっていけるのだろうが、少々心配になってきた。
「そのおかげで今のフレックさんがあるなら良かったですね」
「はい、感謝してます。昔はよくお2人に鍛錬してもらいましたが今でも適う気がしません」
その2人をお爺ちゃんお婆ちゃんと呼んでいていいのだろうかと考える縁であった。
…………まぁ、いっか。
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