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やらかし
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流石に洞窟の中で全身ずぶ濡れはかなり寒かった。
「エニシさんっ!?大丈夫ですか!」
「………はい、ちょうど下が水だったので怪我はしてなーーくしゅっ」
奪われていく体温にこれはまずいと何とか岸に上がると上を見上げる。
「すぐに救出に向かいます。迂回ルートを探してみますのでなるべくそこから動かないで待っていて下さい」
「分かりました」
やはりやらかしてしまったかと反省する縁であった。
数分前ーー
「ここってモンスターが出ないんですか?」
「は?」
「いや、さっきから出てきてるじゃん。何言ってんの?」
え?それは初耳。
エニシの中ではモンスター=緑色の人型としか思っていなかったため、現れる魔獣たちにここは動物がいっぱい出るなぁとしか思っていなかったのだ。
「あれもモンスターって言うんですね。勉強になりまーーわっ」
ちょうど足下にあった石の出っ張りによろけてしまった縁は反射的に壁に手をついた。
だがその瞬間カチリと聞こえた音に「あ、なんか嫌な予感がする」と呟いた途端どういう仕掛けなのか突如地面がなくなり真下に落ちていったのだ。
それなりに深く下が水だったため助かったが、救出するにも帰り道がなければ全員降りるというわけにもいかなくなり大人しく皆が来るのを待つことにした。
最初はエルも降りてこようとしたが、縁と連絡をとれるのはこの場にはエルしかいないため安全確認をしながらフレックたちと道を探してもらうことにした。
「ごめんなさい、リルまでびしょびしょですね」
怪我はないようだが、リルを抱き抱えたまま落ちた縁によりリルも濡れてしまった。
このままではお互い風邪をひくと魔法を使い乾かすとフレックに言われた通り動くことなくその場に腰を下ろす。
「まさか床が抜けるなんて思ってませんでした。フレックさんが言っていた仕掛けってこのことだったんですね」
案の定引っかかってしまった縁だがこれは誰も予想出来なかったにちがいない………と言い訳しておく。
「にしてもここは何階くらいですかね?結構な高さですけど」
フレックたちが救出してくれることは分かっているためそれほど焦りはなかった。
リルもいるため不安もなく落ち着いている。
「……エニシよ、あれらは食せるのか?」
「え?」
見ればのんびりフレックたちを待つ縁とは違い、水の中に漂う魚にリルは夢中だった。
つられて縁も見てみれば、落ちてきた時は慌てていて気付かなかったが大きな魚がスイスイと水中を泳いでいる。
「毒がなければ大丈夫だと思いますけど……とってきてくれますか?」
「任せておくがいい!」
あれだけ大きければさぞ食べ応えがあるだろう。
真のお土産にもなりそうなのでリルに頼めば嬉しそうに捕獲しに行ってくれるのだった。
エルがいたならば「フェンリルにそんなこと頼むの?」と言っていたに違いないが、いないのだからよしとしておく。
流石に身体の大きさは元に戻していたが、パシャパシャと水しぶきを上げながらも器用に次々と魚を捕獲していくのは見事だった。
「余ったら干物にでもしましょうかね。焼いて食べるのが美味しいんですよね。………お酒が飲めないのが本当に悔やまれる」
チビチビと日本酒片手に焼いた干物を食べていた昔が懐かしい。
あれは本当に美味しかった。
「フライとかならきっと真たちも喜んでくれるでしょうし、醤油が手に入ったから唐揚げもいいですね」
宝箱のおかげで楽しみが増えたのだった。
「次は山葵とか出てくれないかな」
まだこちらでは食べたことはないが、刺身に飢えてきた縁であった。
「あ、お酢もあるからお寿司も出来ますね!魚の種類は分かりませんけど」
見た目で大体は判断しているが、その見た目ですら色がおかしかったり大きさもおかしかったりで本当にこれかな?という感じなのだ。
「………あの、リルさん?そろそろいいのでは?」
ビチビチと打ち上げられる魚たちを次々と鞄に詰め込んでいた縁だが、流石に十匹は超えたのでは?というところで止めにはいった。
「ん?そうか?まぁ、なくなればまた獲りにくればよいか」
「そうですよ。私もまた醤油をもらいにきたいですし」
「其方は少々ダンジョンというものを誤解しておるように感じるが……まぁ、よいか」
エルもそんなこと言っていたなと思ったが、今のところダンジョンには感謝しかない縁は特に気にしないのであった。
そしてご飯のことばかり考えていたせいかお腹が空いてきたため、せっかくだからとリルが獲ってくれた魚を食べてみることにした。
「とりあえず焼いて食べてみましょうか」
予想では鯖だとは思うのだが色が黄色のため断言が出来ず、ならば失敗はないだろう焼きにしてみることにしたのだった。
「塩、醤油、味噌とありますがリルは何味にします?」
「全て食したい!」
フェンリル様の舌は着々と肥えていっているようだ。
頑張ってくれたリルのためにもお望み通り全て作ってやる縁であった。
フェンリルって太らないのかな?と思ったが、空気が読める縁は口に出すことはしないのだった。
「エニシさんっ!?大丈夫ですか!」
「………はい、ちょうど下が水だったので怪我はしてなーーくしゅっ」
奪われていく体温にこれはまずいと何とか岸に上がると上を見上げる。
「すぐに救出に向かいます。迂回ルートを探してみますのでなるべくそこから動かないで待っていて下さい」
「分かりました」
やはりやらかしてしまったかと反省する縁であった。
数分前ーー
「ここってモンスターが出ないんですか?」
「は?」
「いや、さっきから出てきてるじゃん。何言ってんの?」
え?それは初耳。
エニシの中ではモンスター=緑色の人型としか思っていなかったため、現れる魔獣たちにここは動物がいっぱい出るなぁとしか思っていなかったのだ。
「あれもモンスターって言うんですね。勉強になりまーーわっ」
ちょうど足下にあった石の出っ張りによろけてしまった縁は反射的に壁に手をついた。
だがその瞬間カチリと聞こえた音に「あ、なんか嫌な予感がする」と呟いた途端どういう仕掛けなのか突如地面がなくなり真下に落ちていったのだ。
それなりに深く下が水だったため助かったが、救出するにも帰り道がなければ全員降りるというわけにもいかなくなり大人しく皆が来るのを待つことにした。
最初はエルも降りてこようとしたが、縁と連絡をとれるのはこの場にはエルしかいないため安全確認をしながらフレックたちと道を探してもらうことにした。
「ごめんなさい、リルまでびしょびしょですね」
怪我はないようだが、リルを抱き抱えたまま落ちた縁によりリルも濡れてしまった。
このままではお互い風邪をひくと魔法を使い乾かすとフレックに言われた通り動くことなくその場に腰を下ろす。
「まさか床が抜けるなんて思ってませんでした。フレックさんが言っていた仕掛けってこのことだったんですね」
案の定引っかかってしまった縁だがこれは誰も予想出来なかったにちがいない………と言い訳しておく。
「にしてもここは何階くらいですかね?結構な高さですけど」
フレックたちが救出してくれることは分かっているためそれほど焦りはなかった。
リルもいるため不安もなく落ち着いている。
「……エニシよ、あれらは食せるのか?」
「え?」
見ればのんびりフレックたちを待つ縁とは違い、水の中に漂う魚にリルは夢中だった。
つられて縁も見てみれば、落ちてきた時は慌てていて気付かなかったが大きな魚がスイスイと水中を泳いでいる。
「毒がなければ大丈夫だと思いますけど……とってきてくれますか?」
「任せておくがいい!」
あれだけ大きければさぞ食べ応えがあるだろう。
真のお土産にもなりそうなのでリルに頼めば嬉しそうに捕獲しに行ってくれるのだった。
エルがいたならば「フェンリルにそんなこと頼むの?」と言っていたに違いないが、いないのだからよしとしておく。
流石に身体の大きさは元に戻していたが、パシャパシャと水しぶきを上げながらも器用に次々と魚を捕獲していくのは見事だった。
「余ったら干物にでもしましょうかね。焼いて食べるのが美味しいんですよね。………お酒が飲めないのが本当に悔やまれる」
チビチビと日本酒片手に焼いた干物を食べていた昔が懐かしい。
あれは本当に美味しかった。
「フライとかならきっと真たちも喜んでくれるでしょうし、醤油が手に入ったから唐揚げもいいですね」
宝箱のおかげで楽しみが増えたのだった。
「次は山葵とか出てくれないかな」
まだこちらでは食べたことはないが、刺身に飢えてきた縁であった。
「あ、お酢もあるからお寿司も出来ますね!魚の種類は分かりませんけど」
見た目で大体は判断しているが、その見た目ですら色がおかしかったり大きさもおかしかったりで本当にこれかな?という感じなのだ。
「………あの、リルさん?そろそろいいのでは?」
ビチビチと打ち上げられる魚たちを次々と鞄に詰め込んでいた縁だが、流石に十匹は超えたのでは?というところで止めにはいった。
「ん?そうか?まぁ、なくなればまた獲りにくればよいか」
「そうですよ。私もまた醤油をもらいにきたいですし」
「其方は少々ダンジョンというものを誤解しておるように感じるが……まぁ、よいか」
エルもそんなこと言っていたなと思ったが、今のところダンジョンには感謝しかない縁は特に気にしないのであった。
そしてご飯のことばかり考えていたせいかお腹が空いてきたため、せっかくだからとリルが獲ってくれた魚を食べてみることにした。
「とりあえず焼いて食べてみましょうか」
予想では鯖だとは思うのだが色が黄色のため断言が出来ず、ならば失敗はないだろう焼きにしてみることにしたのだった。
「塩、醤油、味噌とありますがリルは何味にします?」
「全て食したい!」
フェンリル様の舌は着々と肥えていっているようだ。
頑張ってくれたリルのためにもお望み通り全て作ってやる縁であった。
フェンリルって太らないのかな?と思ったが、空気が読める縁は口に出すことはしないのだった。
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