二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

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…………え?

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「…………え?」

 あまりのことに言葉も忘れ固まってしまった。
 隣でそれを見ていたアレンも何が起こったのか理解出来ないのか口を開け驚いている。

 「「……………」」

 「スノー、ショウおいしないよ?」

 繋のそんな落ち着いた声にハッと我に返ると慌ててスノーの口からショウを助け出すのだった。


 数時間前。

 「スノーにも新しい弟を見せてやらないとですね」

 「そうだな。そういえばリルはどうした?アイツもまだだろ?」

 そういえばそうだったとリルを探せば庭で休んでいたためショウを会わせれば良かったなと喜んでくれ、その大きな舌でショウの顔を舐めてやっていた。
 ならば後はスノーだけだと連れてきたのだが……
 
 「ショウショウ怪我は!?」

 弟だと紹介した途端頭からパックリとスノーの口に飲み込まれていったショウに慌てて助け出す。

 「ぎゃう?」

 何が?と不思議そうなショウにとりあえず怪我はないようで安心した。
 まさかスノーがそんなことをするとは思っておらずかなり驚いた。

 「念のため言っておくが先程のはその子を食べようとしたわけではないぞ」

 未だバクバクと早鐘を打つ胸を押さえていれば、一部始終を見ていたリルがスノーはショウを食べようとしたわけではないと教えてくれた。
 確かに本当に食べようとしていたのであれば縁たちが驚いていた間に飲み込むなりなんだり出来ていただろう。

 「まぁなんだ。その子なりにショウを歓迎しようとしたのだろうよ」

 「歓迎?」

 実際よだれ塗れになりながらもショウがスノーを怖がっている様子はなく、楽しそうに小さな手をスノーに向けて伸ばしている。
 縁たちからすればかなり衝撃的な出来事だったが、された本人はなんとも楽しそうだ。

 「その子は我のように言葉を発することも伸ばす手も持ち合わせてはいないだろう?」

 犬猫が甘噛みするようなものだと言われ、もしかしたら食べようとしたのかもしれないと考えてしまった自分を恥じた。
 縁が弟だと紹介しているのにスノーがそんなことするはずがないのだ。

 「ごめんなさいスノー。本当にごめんなさい。兄弟としてショウのこと喜んでくれたんですよね」

 母として、家族として疑ってしまってごめんなさいと謝れば気にするなとばかりに擦り寄ってくるスノーを抱きしめるのだった。
 どれほど大きくなろうともスノーが自分たちを傷付けることも裏切ることもありはしない。
 これからも変わらずスノーも縁の大切な家族だ。

 「我らなりの愛情表現の一つだ。人間である其方が知らなかったのは仕方がない。だからそう落ち込むでない」

 リルも大丈夫だとそのふわふわの毛を擦り寄せ縁を元気付けてくれるのだった。
 自分は本当に恵まれている。
 
 「ケイもなめなめする?」

 スノーにならい自分もした方がいいのかと聞いてくる繋に笑いながらも必要ないと伝える。

 「これはスノーがショウのことが大好きだよと言いたくてしたことです。だから繋は繋なりにショウのことが大好きだと伝えてあげればそれでいいんですよ」

 舐めても別に構わないのだがそれを見た他の子どもたちまで真似し始めては困るためしなくていいと言えば、ならばとショウを抱きしめ大好きだよと言う繋に癒されるのだった。

 「にしてもすげぇよだれ塗れだな。風呂に入れるか」

 「ケイもはいる!」
 
 ならばと皆で風呂場に向かえばーー

 「ぎゃうぎゃうっ!!」

 「………もしやお風呂嫌いでした?」

 身体を洗いよだれを落としてやったまではよかったのだが、いざ湯に入れてやろうとすれば酷い抵抗にあった。
 バタバタと暴れ鳴き叫ぶショウに驚き手を離した瞬間部屋の隅まで後退していく。
 翼はあるのだがまだ上手く飛べないのだろう。
 ヨチヨチと慌てたように逃げていく後ろ姿がとても可愛かった。

 「洗うのは嫌がってなかったから湯がダメなのかもな」

 お風呂大好き日本人としては悲しいが、そこまで嫌がる中無理に入れるのは忍びないため水で洗い流すだけして風呂場を後にするのだった。

 「ドラゴンの時は水浴びか砂を浴びるぐらいだからな。ショウも人型をとれるようになれば入れるようになると思うぞ」

 やはり元々の体質があったらしい。
 元気がないショウの様子に気になって尋ねてきたロンに聞けばそれは仕方がないと言われた。
 一緒に入れないのは寂しいが、それはショウがもう少し大きくなってからと我慢するのだった。
 
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