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発見
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にこにこと楽しそうに歩く娘の姿に笑みが溢れる。
ママも早くと言われ後ろを追いかけながら、これまた嬉しそうに繋に手を引かれていくマーガレットの姿に良かったと微笑んだ。
調子が戻らず1度は来ることを断念したが、漸く元の生活にも戻りつつある毎日にやっと町まで来ることが出来た。
マーガレットたちにはかなり迷惑と心配をかけてしまったが、アンタが無事ならそれでいいよと笑って抱きしめてくれた。
ジンには何も力になれずごめんねと謝られたが、そんなことない、来てくれて嬉しかったと縁から抱きつき礼を言った。
そのため今日は以前約束した通りマーガレットと繋と買い物に来たのだがーー
「………ねぇ、アレ怖いんだけど。いい加減何とかしてよ」
「まったく。仕事を任されていたはずなのにこんなとこまで付いてきて……」
マーガレットの代わりに仕事を任されたジンだが、仕事をするのが嫌だったのか、はたまた仲間ハズレが嫌だったのかコソコソと隠れながらも縁たちの後をついて回ってきていた。
しかもジンのことだから気配を消して付けてこようと思えば付けてこれるはずだ。
しかしそれをせず、縁にでさえ気付いてしまうような動きをしていることから気付いてほしくてそうしているのだろう。
少々ウザい。
まだ堂々と一緒に行きたいと言われた方が潔い。
「どうしましょうかねぇ。お婆ちゃんはきっと放っておけと言いそうですし」
「絶対言うね」
縁たちが気付いているのだ、マーガレットが気付いていないはずがない。
だが何も言わないということはそういうことなのだろう。
「というか仕事は大丈夫なんですかね?きっと職員さんたち慌ててるんじゃな、い…か、と……」
「エニシ?」
突如足を止めた縁にエルが首を傾げたが、それに返すことなく振り向く。
「お爺ちゃん。1つお願いを聞いてくれるなら後でみんなとお茶してもいいですよ」
「のった!なんだい?」
それほど離れていなかったとはいえ一瞬で距離を縮めてきたジンにエルが怯え縁の背後に隠れた。
歳をとると耳が遠くなると言うが彼に関しては心配ないらしい。
むしろ異常なほど良い。羨ましい限りだ。
「あの子。助けてきてあげてくれますか?」
「ん?あの子?……ああ、なるほど。分かったよ」
それを見、縁の言いたいことが分かったのか嫌がることなく行ってくれた。
ジンが戻ってくるのを待つ間、繋たちには近くの店を見て回ってもらっている。
「いってぇ!おいこら、俺はお前を助けてやったんだぞ!なんで噛むんだよ。って、こら待て逃げんなっ!」
数分して帰ってきたジンは顔と言わず手や腕にまで引っ掻き傷を作り戻ってきた。
何も知らなかったエルはその姿を見てなるほどと頷いている。
「ありがとうございます。すいませんがもう少しそうして抑えておいてもらえますか?」
「分かったよ。けどこの猫すごい暴れようーーってだから動くんじゃねぇ!」
そう、縁が助けてあげてほしいと頼んだのは道の隅で子どもたちにより虐められていた子猫だった。
わーわーと騒ぐ子どもたちに何をしているだと思って見ただけなのだが、何かを蹴っている姿にボール遊びかと微笑もうとし、しかしその黒いボールと思ったものが動いたように見え驚いた。
明らかに生きているだろうに、蹴り叩く子どもたちに咄嗟にジンに助けを求めたのだ。
「ごめんね。もう大丈夫ですよ。私たちは君を傷付けたりしませんからね」
よしよしと子どもたちにするように優しく撫でてやると傷付いた身体を治してやる。
それまでジンの腕の中で暴れていた子猫は驚いたのか動きを止めるとこちらを見上げてくる。
「痛かったでしょう?もう大丈夫ですよ」
治癒もしたためジンに下ろしてもらうと鞄から皿を出し水を与えてみた。
側にいては警戒するかなと数歩距離をとってみる。
「喉が渇いているでしょう?本当はミルクをあげたいんですが生憎子猫用のはもってないので水で我慢してくれまーーあ、飲んだ」
チラチラとこちらを窺い警戒しながらも、ペロペロと飲み始めた子猫にホッとする。
相当喉が渇いていたのだろう。
「子猫って何を食べるんですかね?」
「うーん、私も飼ったことがないからなぁ」
「オレも知らない」
これには困った。
明らかに食事に困り痩せている子猫に何か食べさせてやりたいが、何を食べさせていいのかが分からない。
動物によっては与えてはいけないものもあるため下手に与えて何かあっては怖い。
「うーーーーーん。…………君はどちらがいいですか?」
悩みに悩み、もう分からんと鞄からお握りとりんごを出すと子猫の前に置いてみる。
無難なものを選んではみてみたが、ダメならば次を考えることにする。
差し出されたものが食べ物と分かったのか子猫はスンスンと匂いを嗅ぐとりんごの周りをぐるぐるし始めた。
決まったようだと微笑むと食べやすいようすり下ろしてやるのだった。
「……………ねぇ、なんでおろし器なんて持ってんの?」
「何故ですかね?私にも分かりません」
言われて初めて気付いたが、何故自分は鞄におろし器を入れていたのか?
謎は深まるばかりである。
ママも早くと言われ後ろを追いかけながら、これまた嬉しそうに繋に手を引かれていくマーガレットの姿に良かったと微笑んだ。
調子が戻らず1度は来ることを断念したが、漸く元の生活にも戻りつつある毎日にやっと町まで来ることが出来た。
マーガレットたちにはかなり迷惑と心配をかけてしまったが、アンタが無事ならそれでいいよと笑って抱きしめてくれた。
ジンには何も力になれずごめんねと謝られたが、そんなことない、来てくれて嬉しかったと縁から抱きつき礼を言った。
そのため今日は以前約束した通りマーガレットと繋と買い物に来たのだがーー
「………ねぇ、アレ怖いんだけど。いい加減何とかしてよ」
「まったく。仕事を任されていたはずなのにこんなとこまで付いてきて……」
マーガレットの代わりに仕事を任されたジンだが、仕事をするのが嫌だったのか、はたまた仲間ハズレが嫌だったのかコソコソと隠れながらも縁たちの後をついて回ってきていた。
しかもジンのことだから気配を消して付けてこようと思えば付けてこれるはずだ。
しかしそれをせず、縁にでさえ気付いてしまうような動きをしていることから気付いてほしくてそうしているのだろう。
少々ウザい。
まだ堂々と一緒に行きたいと言われた方が潔い。
「どうしましょうかねぇ。お婆ちゃんはきっと放っておけと言いそうですし」
「絶対言うね」
縁たちが気付いているのだ、マーガレットが気付いていないはずがない。
だが何も言わないということはそういうことなのだろう。
「というか仕事は大丈夫なんですかね?きっと職員さんたち慌ててるんじゃな、い…か、と……」
「エニシ?」
突如足を止めた縁にエルが首を傾げたが、それに返すことなく振り向く。
「お爺ちゃん。1つお願いを聞いてくれるなら後でみんなとお茶してもいいですよ」
「のった!なんだい?」
それほど離れていなかったとはいえ一瞬で距離を縮めてきたジンにエルが怯え縁の背後に隠れた。
歳をとると耳が遠くなると言うが彼に関しては心配ないらしい。
むしろ異常なほど良い。羨ましい限りだ。
「あの子。助けてきてあげてくれますか?」
「ん?あの子?……ああ、なるほど。分かったよ」
それを見、縁の言いたいことが分かったのか嫌がることなく行ってくれた。
ジンが戻ってくるのを待つ間、繋たちには近くの店を見て回ってもらっている。
「いってぇ!おいこら、俺はお前を助けてやったんだぞ!なんで噛むんだよ。って、こら待て逃げんなっ!」
数分して帰ってきたジンは顔と言わず手や腕にまで引っ掻き傷を作り戻ってきた。
何も知らなかったエルはその姿を見てなるほどと頷いている。
「ありがとうございます。すいませんがもう少しそうして抑えておいてもらえますか?」
「分かったよ。けどこの猫すごい暴れようーーってだから動くんじゃねぇ!」
そう、縁が助けてあげてほしいと頼んだのは道の隅で子どもたちにより虐められていた子猫だった。
わーわーと騒ぐ子どもたちに何をしているだと思って見ただけなのだが、何かを蹴っている姿にボール遊びかと微笑もうとし、しかしその黒いボールと思ったものが動いたように見え驚いた。
明らかに生きているだろうに、蹴り叩く子どもたちに咄嗟にジンに助けを求めたのだ。
「ごめんね。もう大丈夫ですよ。私たちは君を傷付けたりしませんからね」
よしよしと子どもたちにするように優しく撫でてやると傷付いた身体を治してやる。
それまでジンの腕の中で暴れていた子猫は驚いたのか動きを止めるとこちらを見上げてくる。
「痛かったでしょう?もう大丈夫ですよ」
治癒もしたためジンに下ろしてもらうと鞄から皿を出し水を与えてみた。
側にいては警戒するかなと数歩距離をとってみる。
「喉が渇いているでしょう?本当はミルクをあげたいんですが生憎子猫用のはもってないので水で我慢してくれまーーあ、飲んだ」
チラチラとこちらを窺い警戒しながらも、ペロペロと飲み始めた子猫にホッとする。
相当喉が渇いていたのだろう。
「子猫って何を食べるんですかね?」
「うーん、私も飼ったことがないからなぁ」
「オレも知らない」
これには困った。
明らかに食事に困り痩せている子猫に何か食べさせてやりたいが、何を食べさせていいのかが分からない。
動物によっては与えてはいけないものもあるため下手に与えて何かあっては怖い。
「うーーーーーん。…………君はどちらがいいですか?」
悩みに悩み、もう分からんと鞄からお握りとりんごを出すと子猫の前に置いてみる。
無難なものを選んではみてみたが、ダメならば次を考えることにする。
差し出されたものが食べ物と分かったのか子猫はスンスンと匂いを嗅ぐとりんごの周りをぐるぐるし始めた。
決まったようだと微笑むと食べやすいようすり下ろしてやるのだった。
「……………ねぇ、なんでおろし器なんて持ってんの?」
「何故ですかね?私にも分かりません」
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謎は深まるばかりである。
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