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賑やかな中で
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「あ、こらまだ早ーー。あー、だから言ったろ。ほら冷ましてやるから」
涙目になりながらも素直にセインに焼きおにぎりを渡した繋。熱かったらしい。
「ちょっ、待て愛依。まだそれは焼けてねぇ。食うならこっちにしろ。ったく。真、お前は魚ばっかじゃなくて肉も食え、肉」
これまた繋同様待ちきれずにお肉にかぶりつこうとした愛依がジークに怒られ、真は黙々と魚ばかり食べているため注意されていた。
「あつっ!こら翔やめろ!食べる、食べるからその手を離せ!」
こちらはこちらで串に刺さった焼き立ての肉を翔によって顔面にぶつけられているロンの姿が。
流石に危ないのでやめさせた。
たぶんだが大好きな叔父に早く食べてと言って……るのだと思うが、父親に似たのか謎な所が多い子なのではっきりとは分からない。
お昼にしようと足を止めたのは30分程前。
皆の手を借りながらも手早く支度を済ませると、我が子たちに手間取る父親たちの姿に笑ってしまった。
「アズ、チーズ焼けたよ。ほら」
「うん。ありがとうお兄ちゃん」
仲良く火で炙ったチーズをパンにのせ食べる仲良し兄弟。
縁の優秀な鞄によって各々好きなものを主食として食べているが、おかずは途中途中で倒した獲物たちであり焼いた肉と魚で皆同じだった。
だがやはり個性は出るもので、もりもり好きなものばかり食べる繋や真、愛依たちだったり、渡されるままに仕方ないと肉に噛り付くロン、美味しいねと笑い合いながら食べるエルとアズ。
「食いしん坊のリルさんは何味がお好みでしたか?」
「うむ。…………ミソ……いやショウユなるものも美味だが……このタレというものをつけた肉もまたいいな」
つまり決められないらしい。
リルには肉と魚両方渡してあったのだが、どれも美味しくいただいてくれたようだ。
「カイとスノーもおいで。肉と魚どちらがいいですか?」
未だ肩に乗っていた2人を呼べばスルリと縁の膝まで下りてきた。
「さかな」
「私お肉食べてみたいママ!」
カイは猫の獣人のためそれほど驚かないが、スノーが肉を選ぶとは思っておらず驚いた。
「ママが作ってくれるお野菜と果物も美味しいけど、私もみんなと同じの食べてみたかったの」
蛇を育てたことがなかったため比較的安全だろう野菜などを与えていたのだが、皆が美味しそうに食べる姿に自分も食べたくなったらしい。
「熱いのでゆっくりね。あとダメなようなら無理をしないで残していいですから」
「うん!」
正解が分からないため食べたいと言うなら食べさせてみてもいいかと無理はしないようにといい焼けたお肉を少し冷ましてやり皿にのせる。
猫舌らしいカイの分も冷ましてやっていれば、嬉しそうに自分を呼ぶ声に顔を上げた。
「ママ、ママ。これ!これ美味しい!私これ好き!」
「それはよかったです。いっぱい食べなさい」
ご機嫌に揺れる尻尾に微笑み2人の背を撫でてやりながら縁も食事をするのだった。
「お前はまた……。だから肉を食えっていってんだろ。目を離すとすぐこれだ」
呆れたようなジークの声にどうしたのだろうかと顔を上げれば目の前に焼いた肉の塊が目に入ってきた。
「…………もしかして今の私に言ってました?」
てっきり子どもたちの誰かに言っているのだとばかり思っていた。
溜め息と共に大きく頷かれる。
「好きなもの食うのはいいが肉も一緒に食え。太れとは言わんがもっと肉をつけろ」
子どもに言い聞かせるような口調に、周りではセインたちまでもがうんうんと頷いている。
確かに多少肉が削げ落ちたかもしれないが、自分の中ではまだ許容範囲だったのだが。
「キノコもいいけど肉もな。栄養はあるかもしれないが肉も大事だぞ」
そう言い食べやすいようにと一口大に切ってくれたセインに、これは食べるしかないのだろうと諦めるのだった。
ただ少しの意趣返しに食べかけだったキノコをセインに渡せば、縁の言いたいことが分かったのか若干頬を引きつらせながらも文句も言わず食べてくれるのだった。
「アレンてお肉焼くの上手いですよね」
玲を抱えながらも黙々と焼き、次々と腹に収めていくアレンに感心する。
「まぁ何となくだけどな。ほら」
「ちょちょちょ、ちょっと待って下さい。盛り過ぎ、盛り過ぎだから!」
いつの間にそんなに焼いていたのか皿に盛られていく肉たちに悲鳴を上げる。
ジークに渡されたものだけでも食べ切れるのか不安なのにそれ以上は無理だ。
「美味いぞ」
「……………美味しい」
「だろ。ほれ次」
食ってみろと口元に差し出されれば断ることも出来ず口を開けば広がる肉の旨みに正直にそう告げる。
玲は寝ているためアレンが甲斐甲斐しく縁の世話を焼いてくれるのだった。
「いらん!もういらんからやめろ!」
翔とロンの攻防は未だ続いていたようだった。
涙目になりながらも素直にセインに焼きおにぎりを渡した繋。熱かったらしい。
「ちょっ、待て愛依。まだそれは焼けてねぇ。食うならこっちにしろ。ったく。真、お前は魚ばっかじゃなくて肉も食え、肉」
これまた繋同様待ちきれずにお肉にかぶりつこうとした愛依がジークに怒られ、真は黙々と魚ばかり食べているため注意されていた。
「あつっ!こら翔やめろ!食べる、食べるからその手を離せ!」
こちらはこちらで串に刺さった焼き立ての肉を翔によって顔面にぶつけられているロンの姿が。
流石に危ないのでやめさせた。
たぶんだが大好きな叔父に早く食べてと言って……るのだと思うが、父親に似たのか謎な所が多い子なのではっきりとは分からない。
お昼にしようと足を止めたのは30分程前。
皆の手を借りながらも手早く支度を済ませると、我が子たちに手間取る父親たちの姿に笑ってしまった。
「アズ、チーズ焼けたよ。ほら」
「うん。ありがとうお兄ちゃん」
仲良く火で炙ったチーズをパンにのせ食べる仲良し兄弟。
縁の優秀な鞄によって各々好きなものを主食として食べているが、おかずは途中途中で倒した獲物たちであり焼いた肉と魚で皆同じだった。
だがやはり個性は出るもので、もりもり好きなものばかり食べる繋や真、愛依たちだったり、渡されるままに仕方ないと肉に噛り付くロン、美味しいねと笑い合いながら食べるエルとアズ。
「食いしん坊のリルさんは何味がお好みでしたか?」
「うむ。…………ミソ……いやショウユなるものも美味だが……このタレというものをつけた肉もまたいいな」
つまり決められないらしい。
リルには肉と魚両方渡してあったのだが、どれも美味しくいただいてくれたようだ。
「カイとスノーもおいで。肉と魚どちらがいいですか?」
未だ肩に乗っていた2人を呼べばスルリと縁の膝まで下りてきた。
「さかな」
「私お肉食べてみたいママ!」
カイは猫の獣人のためそれほど驚かないが、スノーが肉を選ぶとは思っておらず驚いた。
「ママが作ってくれるお野菜と果物も美味しいけど、私もみんなと同じの食べてみたかったの」
蛇を育てたことがなかったため比較的安全だろう野菜などを与えていたのだが、皆が美味しそうに食べる姿に自分も食べたくなったらしい。
「熱いのでゆっくりね。あとダメなようなら無理をしないで残していいですから」
「うん!」
正解が分からないため食べたいと言うなら食べさせてみてもいいかと無理はしないようにといい焼けたお肉を少し冷ましてやり皿にのせる。
猫舌らしいカイの分も冷ましてやっていれば、嬉しそうに自分を呼ぶ声に顔を上げた。
「ママ、ママ。これ!これ美味しい!私これ好き!」
「それはよかったです。いっぱい食べなさい」
ご機嫌に揺れる尻尾に微笑み2人の背を撫でてやりながら縁も食事をするのだった。
「お前はまた……。だから肉を食えっていってんだろ。目を離すとすぐこれだ」
呆れたようなジークの声にどうしたのだろうかと顔を上げれば目の前に焼いた肉の塊が目に入ってきた。
「…………もしかして今の私に言ってました?」
てっきり子どもたちの誰かに言っているのだとばかり思っていた。
溜め息と共に大きく頷かれる。
「好きなもの食うのはいいが肉も一緒に食え。太れとは言わんがもっと肉をつけろ」
子どもに言い聞かせるような口調に、周りではセインたちまでもがうんうんと頷いている。
確かに多少肉が削げ落ちたかもしれないが、自分の中ではまだ許容範囲だったのだが。
「キノコもいいけど肉もな。栄養はあるかもしれないが肉も大事だぞ」
そう言い食べやすいようにと一口大に切ってくれたセインに、これは食べるしかないのだろうと諦めるのだった。
ただ少しの意趣返しに食べかけだったキノコをセインに渡せば、縁の言いたいことが分かったのか若干頬を引きつらせながらも文句も言わず食べてくれるのだった。
「アレンてお肉焼くの上手いですよね」
玲を抱えながらも黙々と焼き、次々と腹に収めていくアレンに感心する。
「まぁ何となくだけどな。ほら」
「ちょちょちょ、ちょっと待って下さい。盛り過ぎ、盛り過ぎだから!」
いつの間にそんなに焼いていたのか皿に盛られていく肉たちに悲鳴を上げる。
ジークに渡されたものだけでも食べ切れるのか不安なのにそれ以上は無理だ。
「美味いぞ」
「……………美味しい」
「だろ。ほれ次」
食ってみろと口元に差し出されれば断ることも出来ず口を開けば広がる肉の旨みに正直にそう告げる。
玲は寝ているためアレンが甲斐甲斐しく縁の世話を焼いてくれるのだった。
「いらん!もういらんからやめろ!」
翔とロンの攻防は未だ続いていたようだった。
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