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あー、ね?
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彼のことだ。絶対にまたやらかすと思っていた。
「予想通りっていうか……たまにはオレの予想を裏切ってよ」
「私もそうしたいとは思ってるんですけど……」
しゅんと落ち込みながらも素直に謝ってくるエニシに反省はしてるようだと納得すると、手を掴み2人で水の中から這い上がる。
「怪我は!?」
「無事かっ!?」
「すぐ行くから待ってろよ!」
心配しながらも子どもたちがいるため降りてはこないジークたちに無事だと手を振る。
こうしてダンジョンの罠にかかり水に落ちたのはエルは初めて。そう、自分は。
「まぁ、咄嗟に真たちの手を離したのはえらいけどさ」
「ですね。そこは自分でも感心してます」
前回同様、床落ちの罠にかかったエニシにちょうど後ろを歩いていた自分が気付き反射的に手を伸ばしたのだ。
だがそこで助けられていたらまだカッコ良かったのだろうが、いかんせん自分とエニシでは体格がさほど変わらない。
順調に伸びつつある身長だが、成人男性1人を引き上げられるほどの力を持っていなかったのだ。
結果的に引き摺られるように2人仲良く落ちると、派手な水飛沫を上げ水中へ飛び込むのだった。
「このままじゃ風邪ひいちゃう。服乾かしてくれる?オレは火を起こすから」
そこまで器用ではない自分にかわりエニシに魔法で服を乾かしてもらうと、身体を温めるため火を起こす。
どうせ迎えはすぐに来るだろうと開き直ると周りを警戒しながらも何かないだろうかと見て回る。
「というか、なんで私にだけ反応したんですかね?私の前にセインたちだって歩いてたのに」
エニシが言いたいことは分かる。
自分もここがダンジョンでなければ同じようなことを思っただろうが、悲しいかなここはダンジョンで何があるか分からないというのが答えだ。
「あの……本当にごめんなさい。怒ってますか?」
黙り込む自分に何を思ったのか謝ってくるエニシに苦笑いする。
「怒ってないよ。オレこそごめんね。気付いたのに助けてあげられなくて」
これがジークたちであれば軽く抱え上げ助けてやれたのだろうが、魔法は使えても腕力では劣る自分ではそれが出来なかった。
「ちがいます。エルのおかげで怪我もなかったですし、1人じゃないからすごく安心出来ます。ありがとう」
「どういたしまして。大丈夫だよ。今回はアレンたちもいるし、リルやスノーもいるんだからすぐ迎えにきてくれるよ」
自分やフレックたちでは匂いも従魔としての繋がりもなかったためすぐには辿り着けなかったが、彼らならば自分より早く見つけてくれるだろう。
「怒ってはないけどさ、本当にケガだけはしないよう気をつけてね。はっきり言って愛依たちよりエニシの方がオレは心配だよ」
双子は獣人なだけあって反射神経がいいので咄嗟にでもすぐ反応出来るようだが、エニシに関しては唯々心配でしかない。
もう長いこと彼らとは一緒に暮らしているが、その中でもエニシがダントツで体調を崩しやすくケガも多い。
「ごめんなさい。これでも気をつけてはいるんですけど中々どうしようもないというか……」
彼も彼なりに頑張っているらしいが、今のところその努力は実っていないようだ。
「まぁエニシだしね」
ただその一言に尽きるかもしれない。
「それで納得されるのも私としては複雑なんですけど。大体このダンジョン私に意地悪過ぎませんか?」
「あれだけ欲しいものもらってるのに?」
「うっ」
自分だけ罠に嵌るのはおかしいと言うが、そのダンジョンで欲しいものを次々と宝箱から出しているのが彼なのだ。
大体下手をすれば死ぬ罠だってある中、水に落ちるだけで済んでいるのだから逆に気を遣われている気がしなくもない。
「今日はエルまで意地悪です」
「エニシは子どもみたいだね」
クスクスと笑いながらもそう言い返せばフンと顔を逸らされた。
普段子どもたちの前ではしっかりとしたママなのに、時々こうして子どもっぽいところを見ると面白くも嬉しい。
母親、兄弟、友人と自分の中でエニシの立ち位置はたくさんあれどかけがえのない存在なのはずっと変わらない。
「なら今度はちがう所行ってみる?他のダンジョン行ったことなかったでしょ?スノーも小さくなれるようになったし少し遠くのとこでも行ってみようよ」
「え………ダンジョンって他にもあるんですか?」
知らなかったと驚くエニシにやはりなと笑う。
彼は時々どうしてそんなことも知らないのだと言うほどのことも知らない時があるのだ。
そうかと思えば皆が知らない知識で人を諭し、美味しい料理を作ってくれたりと周りを驚かせてくれる。
「オレもそこまで詳しくはないけど他にもたくさんあるみたいだよ。ここは岩場ばっかりだけどガラスで出来てるとことか、水の中にあるのとか」
みんなで色々見て回るのも楽しそうだねと言えば子どものように目を輝かせるエニシであった。
「そのためにももう少し罠には気を付けてね」
「じゃあ今度からエルに掴まっておくことにします!」
「それはオレを道連れにしてやるってことなの?」
諦めの良さもエニシなのだった。
「予想通りっていうか……たまにはオレの予想を裏切ってよ」
「私もそうしたいとは思ってるんですけど……」
しゅんと落ち込みながらも素直に謝ってくるエニシに反省はしてるようだと納得すると、手を掴み2人で水の中から這い上がる。
「怪我は!?」
「無事かっ!?」
「すぐ行くから待ってろよ!」
心配しながらも子どもたちがいるため降りてはこないジークたちに無事だと手を振る。
こうしてダンジョンの罠にかかり水に落ちたのはエルは初めて。そう、自分は。
「まぁ、咄嗟に真たちの手を離したのはえらいけどさ」
「ですね。そこは自分でも感心してます」
前回同様、床落ちの罠にかかったエニシにちょうど後ろを歩いていた自分が気付き反射的に手を伸ばしたのだ。
だがそこで助けられていたらまだカッコ良かったのだろうが、いかんせん自分とエニシでは体格がさほど変わらない。
順調に伸びつつある身長だが、成人男性1人を引き上げられるほどの力を持っていなかったのだ。
結果的に引き摺られるように2人仲良く落ちると、派手な水飛沫を上げ水中へ飛び込むのだった。
「このままじゃ風邪ひいちゃう。服乾かしてくれる?オレは火を起こすから」
そこまで器用ではない自分にかわりエニシに魔法で服を乾かしてもらうと、身体を温めるため火を起こす。
どうせ迎えはすぐに来るだろうと開き直ると周りを警戒しながらも何かないだろうかと見て回る。
「というか、なんで私にだけ反応したんですかね?私の前にセインたちだって歩いてたのに」
エニシが言いたいことは分かる。
自分もここがダンジョンでなければ同じようなことを思っただろうが、悲しいかなここはダンジョンで何があるか分からないというのが答えだ。
「あの……本当にごめんなさい。怒ってますか?」
黙り込む自分に何を思ったのか謝ってくるエニシに苦笑いする。
「怒ってないよ。オレこそごめんね。気付いたのに助けてあげられなくて」
これがジークたちであれば軽く抱え上げ助けてやれたのだろうが、魔法は使えても腕力では劣る自分ではそれが出来なかった。
「ちがいます。エルのおかげで怪我もなかったですし、1人じゃないからすごく安心出来ます。ありがとう」
「どういたしまして。大丈夫だよ。今回はアレンたちもいるし、リルやスノーもいるんだからすぐ迎えにきてくれるよ」
自分やフレックたちでは匂いも従魔としての繋がりもなかったためすぐには辿り着けなかったが、彼らならば自分より早く見つけてくれるだろう。
「怒ってはないけどさ、本当にケガだけはしないよう気をつけてね。はっきり言って愛依たちよりエニシの方がオレは心配だよ」
双子は獣人なだけあって反射神経がいいので咄嗟にでもすぐ反応出来るようだが、エニシに関しては唯々心配でしかない。
もう長いこと彼らとは一緒に暮らしているが、その中でもエニシがダントツで体調を崩しやすくケガも多い。
「ごめんなさい。これでも気をつけてはいるんですけど中々どうしようもないというか……」
彼も彼なりに頑張っているらしいが、今のところその努力は実っていないようだ。
「まぁエニシだしね」
ただその一言に尽きるかもしれない。
「それで納得されるのも私としては複雑なんですけど。大体このダンジョン私に意地悪過ぎませんか?」
「あれだけ欲しいものもらってるのに?」
「うっ」
自分だけ罠に嵌るのはおかしいと言うが、そのダンジョンで欲しいものを次々と宝箱から出しているのが彼なのだ。
大体下手をすれば死ぬ罠だってある中、水に落ちるだけで済んでいるのだから逆に気を遣われている気がしなくもない。
「今日はエルまで意地悪です」
「エニシは子どもみたいだね」
クスクスと笑いながらもそう言い返せばフンと顔を逸らされた。
普段子どもたちの前ではしっかりとしたママなのに、時々こうして子どもっぽいところを見ると面白くも嬉しい。
母親、兄弟、友人と自分の中でエニシの立ち位置はたくさんあれどかけがえのない存在なのはずっと変わらない。
「なら今度はちがう所行ってみる?他のダンジョン行ったことなかったでしょ?スノーも小さくなれるようになったし少し遠くのとこでも行ってみようよ」
「え………ダンジョンって他にもあるんですか?」
知らなかったと驚くエニシにやはりなと笑う。
彼は時々どうしてそんなことも知らないのだと言うほどのことも知らない時があるのだ。
そうかと思えば皆が知らない知識で人を諭し、美味しい料理を作ってくれたりと周りを驚かせてくれる。
「オレもそこまで詳しくはないけど他にもたくさんあるみたいだよ。ここは岩場ばっかりだけどガラスで出来てるとことか、水の中にあるのとか」
みんなで色々見て回るのも楽しそうだねと言えば子どものように目を輝かせるエニシであった。
「そのためにももう少し罠には気を付けてね」
「じゃあ今度からエルに掴まっておくことにします!」
「それはオレを道連れにしてやるってことなの?」
諦めの良さもエニシなのだった。
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