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おうじさま、おう子さま、王子さま………
「ああ、繋の好きな白雪姫ですね」
「うん!おにいちゃん、おうじさまみたいにキラキラね!」
「「「「………………」」」」
王子様、みたい?
…………これは完全に勘違いしてしまっている。
エリックは事実王子であり、王子様みたいではない。
「うーん、繋?このお兄ちゃんはーー」
「おねぇちゃんはおひめさまみたいにふわふわできれい!」
ああ、更に勘違いが発生してしまっている。
「あらあらそれは嬉しいわ。ありがとう」
事前に言っておかなかった自分のミスだと慌ててちがうのだと説明しようとするが、綺麗だと言われ王女様が嬉しいわと笑ってくれる。
怒ってはいないようでホッとした。
「繋。このお2人はみたいじゃなくて本当に王子様と王女様なんですよ」
「?」
意味が分からないと首を傾げる繋にどう伝えたらいいものかと悩む。
「えーと………この絵本に出ているのも王子様ですけど、このお兄ちゃんも王子様なんです。だからその………うーん、つまり王子様というのもこの絵本の王子様だけじゃなくて他にも色んな王子様がいるんですよ」
絵本の中だ、現実にはと言ったところで子どもに理解しろと言うのは難しい。
そのため沢山いる王子様の中の1人だとぼかしながら説明する。
「説明が適当過ぎないか?」
「なら宰相様がもっと上手いこと説明してあげて下さいよ」
「…………」
自分にはこれが精一杯だと言えば、黙り込むレオナルドにほら出来ないじゃないかと愚痴る。
「あの………この子は母上の?」
「娘の繋です。覚えてます?初めてお城に来た時に泣いてた赤ん坊ですよ。大きくなったでしょ?」
「あの時の!」
こんなにも大きくなっていたのかと驚く2人に笑うと遅くはなったが繋にも挨拶させた。
流石にそんな幼い頃の記憶はないため泣くこともなくせず普通に挨拶していた。
むしろ絵本の中の王子様とお姫様みたいな2人に目を輝かせている。
「おうじさまはおひめさまたすけたの?わるいこたおした?ちっちゃいこたちどこにいるの?」
色々な話しが混ざってしまっていたが聞きたい聞きたいとエリックに迫っていくのを苦笑いしながら止める。
これまで小さい子と接することがなかったのだろう、繋の怒涛の質問責めにかなり戸惑っていた。
「ごめんね。大好きな絵本の王子様に似ていたから嬉しかったみたいで」
「い、いえ。あの……少し驚きましたけど母上に似てとても可愛いですね」
…………それは娘が自分に似てくれて喜ぶところなのか、男なのに可愛いと言われ怒ればいいところなのか複雑である。
「お兄様に似た王子様が出てくる本がありますの?」
お兄様大好きな王女が意外にも食いついてきた。
「絵本なんですが。良ければ読んでみますか?」
「是非!」
丁度鞄にしまってあったため取り出せばーー
「ケイがよむ!」
自分が読んで上げると張り切る繋に、どうするかと彼女を見上げれば笑って頷いてくれたため絵本を渡してやるのだった。
「エリックも一緒に読んできては?」
「いえ。………あの、私は久しぶりに母上と一緒にお茶がしたいのですがダメでしょうか?」
意外なお願いに笑ってしまったが、絵本を読み終えるまではまだまだ時間はかかるだろうとレオナルドも交えお茶にすることにしたのだが………
「待たせたな!まだ帰っとらんだろうな!」
そんな大声と共に扉を蹴破らん勢いでアル爺が突撃してくるのだった。
ジンやマーガレットもそうだが、この世界のお年寄りは元気だなと呑気なことを考えてしまう。
「じいじ!しーーっ!」
「す、すまなんだ」
先程までの勢いはどこへやら煩い登場に怒られていた。
「せめてノックぐらいしたらどうなんだ」
「フン。お主の了解なんぞとる必要ないわ」
何故この2人は会う度そうケンカ腰なのだろうか?
「このクソジジーー」
「おじちゃん!しーっよ!」
「…………悪かった」
真剣に絵本を読んでいた繋によって大きな声を出すなと怒られるレオナルド。
彼相手に怒るとはすごいなと感心したが、素直に謝ったレオナルドにも驚いた。
「ここは宰相様の部屋なんですから怒ってくれてもいいんですよ?」
「君たちを招いたのは私だ。今のも騒いだ私に非があった」
何とも潔い考えである。多少怒ったところで縁は別に構わないのだが。
大の大人を2人も叱る我が娘も娘ではあるのだが。
本人は静かになったことに安心したのか再び王女様と仲良く絵本を読んでいる。
「すごいですね。流石は母上の子です」
それは褒め言葉なのか、それとも図太い奴だなと貶されているのかどちらだろうか?
その表情からたぶん前者だろうと勝手に納得しておくのだった。
やはりというか、どうやら繋はかなり縁に似てしまったらしく、このままで本当にいいのか真剣に考えるのであった。
「ああ、繋の好きな白雪姫ですね」
「うん!おにいちゃん、おうじさまみたいにキラキラね!」
「「「「………………」」」」
王子様、みたい?
…………これは完全に勘違いしてしまっている。
エリックは事実王子であり、王子様みたいではない。
「うーん、繋?このお兄ちゃんはーー」
「おねぇちゃんはおひめさまみたいにふわふわできれい!」
ああ、更に勘違いが発生してしまっている。
「あらあらそれは嬉しいわ。ありがとう」
事前に言っておかなかった自分のミスだと慌ててちがうのだと説明しようとするが、綺麗だと言われ王女様が嬉しいわと笑ってくれる。
怒ってはいないようでホッとした。
「繋。このお2人はみたいじゃなくて本当に王子様と王女様なんですよ」
「?」
意味が分からないと首を傾げる繋にどう伝えたらいいものかと悩む。
「えーと………この絵本に出ているのも王子様ですけど、このお兄ちゃんも王子様なんです。だからその………うーん、つまり王子様というのもこの絵本の王子様だけじゃなくて他にも色んな王子様がいるんですよ」
絵本の中だ、現実にはと言ったところで子どもに理解しろと言うのは難しい。
そのため沢山いる王子様の中の1人だとぼかしながら説明する。
「説明が適当過ぎないか?」
「なら宰相様がもっと上手いこと説明してあげて下さいよ」
「…………」
自分にはこれが精一杯だと言えば、黙り込むレオナルドにほら出来ないじゃないかと愚痴る。
「あの………この子は母上の?」
「娘の繋です。覚えてます?初めてお城に来た時に泣いてた赤ん坊ですよ。大きくなったでしょ?」
「あの時の!」
こんなにも大きくなっていたのかと驚く2人に笑うと遅くはなったが繋にも挨拶させた。
流石にそんな幼い頃の記憶はないため泣くこともなくせず普通に挨拶していた。
むしろ絵本の中の王子様とお姫様みたいな2人に目を輝かせている。
「おうじさまはおひめさまたすけたの?わるいこたおした?ちっちゃいこたちどこにいるの?」
色々な話しが混ざってしまっていたが聞きたい聞きたいとエリックに迫っていくのを苦笑いしながら止める。
これまで小さい子と接することがなかったのだろう、繋の怒涛の質問責めにかなり戸惑っていた。
「ごめんね。大好きな絵本の王子様に似ていたから嬉しかったみたいで」
「い、いえ。あの……少し驚きましたけど母上に似てとても可愛いですね」
…………それは娘が自分に似てくれて喜ぶところなのか、男なのに可愛いと言われ怒ればいいところなのか複雑である。
「お兄様に似た王子様が出てくる本がありますの?」
お兄様大好きな王女が意外にも食いついてきた。
「絵本なんですが。良ければ読んでみますか?」
「是非!」
丁度鞄にしまってあったため取り出せばーー
「ケイがよむ!」
自分が読んで上げると張り切る繋に、どうするかと彼女を見上げれば笑って頷いてくれたため絵本を渡してやるのだった。
「エリックも一緒に読んできては?」
「いえ。………あの、私は久しぶりに母上と一緒にお茶がしたいのですがダメでしょうか?」
意外なお願いに笑ってしまったが、絵本を読み終えるまではまだまだ時間はかかるだろうとレオナルドも交えお茶にすることにしたのだが………
「待たせたな!まだ帰っとらんだろうな!」
そんな大声と共に扉を蹴破らん勢いでアル爺が突撃してくるのだった。
ジンやマーガレットもそうだが、この世界のお年寄りは元気だなと呑気なことを考えてしまう。
「じいじ!しーーっ!」
「す、すまなんだ」
先程までの勢いはどこへやら煩い登場に怒られていた。
「せめてノックぐらいしたらどうなんだ」
「フン。お主の了解なんぞとる必要ないわ」
何故この2人は会う度そうケンカ腰なのだろうか?
「このクソジジーー」
「おじちゃん!しーっよ!」
「…………悪かった」
真剣に絵本を読んでいた繋によって大きな声を出すなと怒られるレオナルド。
彼相手に怒るとはすごいなと感心したが、素直に謝ったレオナルドにも驚いた。
「ここは宰相様の部屋なんですから怒ってくれてもいいんですよ?」
「君たちを招いたのは私だ。今のも騒いだ私に非があった」
何とも潔い考えである。多少怒ったところで縁は別に構わないのだが。
大の大人を2人も叱る我が娘も娘ではあるのだが。
本人は静かになったことに安心したのか再び王女様と仲良く絵本を読んでいる。
「すごいですね。流石は母上の子です」
それは褒め言葉なのか、それとも図太い奴だなと貶されているのかどちらだろうか?
その表情からたぶん前者だろうと勝手に納得しておくのだった。
やはりというか、どうやら繋はかなり縁に似てしまったらしく、このままで本当にいいのか真剣に考えるのであった。
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