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説得は甘く
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未だ泣き続ける娘に手を伸ばすが、納得いかないと顔を顰めるアレンによって阻まれる。
だがそれも数分も経たずして泣き止まない愛娘に仕方がないと渡された。
「ごめんね。ごめんね玲。驚かせちゃいましたね。大丈夫ですよ」
顔を真っ赤にさせ泣き続ける小さな身体を揺すってやりながら、大丈夫だからとポンポンと優しく背を叩いてやる。
「ごめんね。もう大丈夫ですから。あのお姉ちゃんも起きたばっかりで私がいたから驚いただけなんですよ」
玲に言い聞かせるようにしながら、不機嫌そうなアレンにも説明するようにあやしてやる。
彼女自身何かしたわけではない。少し驚いて泣いてしまっただけだと。
「………それでも、原因はあの女だろ」
やはりそう簡単に納得はしてくれないらしい。
「何も言わず部屋にいた私も悪いんですよ。それに安心したからといってもシャイアさんを泣かせて驚かせたのも私ですし」
そもそもの原因は自分にあると訴えるがアレンの機嫌は戻らない。
玲が泣いたのもそうだが、縁が彼女たちに構い過ぎるのも彼は気に食わないのだろう。
「アレン」
「…………」
「我儘ばかりでごめんなさい。我慢させてごめんなさい。あと……こんな私を愛してくれてありがとう」
不平不満を言いはするが、それでもそれをやめろと言いはしないのは彼がそんな自分を愛してくれているからなのだ。
「私もアレンを愛してます。勿論、そんなアレンとの子でもある玲は私にとっても宝物です。大好きなアレンに似た、愛しい愛しい我が子です。だからというのも卑怯ですけど、彼女に玲を見せたのは紹介するためなのもそうですが、大切な我が子を自慢したいというのもあったんですよ。私とアレンの子は可愛いでしょう?って」
「……………………卑怯だ」
繋や真と愛依、翔やアズも縁には大切な我が子で周りにうちの子は凄いでしょと自慢して回りたいほどだ。
そして玲もその1人であり、子どもたちが玲を見てかわいいねと言ってくれるのがとても嬉しい。
「きっとアレンが思っているより私はアレンのことが大好きですよ。愛してます」
重いと言われようと何も恥ずかしくない。彼らは笑って嬉しいと応えてくれると知っているから。
「ああもう、くそっ!分かったよ。今回は許してやる」
「ありがとうございます」
「代わりに帰ったら覚悟しておけよ」
愛してくれるというのなら拒む理由はない。ただ少し手加減してほしいとはお願いしたが。
「玲のパパはカッコいいでしょ?それにとても頼りになります。パパみたいになってね」
「…………性格は俺に似ないでくれ」
そんなこと知りませーん。ママはパパに似てほしいと思ってます。
獣人ではあるため体格はどうしようもないが、中身は縁に似てくれと苦い顔をするアレンと、どっちも大好きなパパに似てねと笑う縁。
さて、この子はどちらに似てくれるだろうか?
「女の子ですから繋と愛依が張り切ってくれそうですね。いや、エルとロンが心配し過ぎなくらい心配するかも」
「あいつら兄バカだからな。エルは元々だが、ロンはルーがあれだしな、なんだかんだ言って世話焼きだ」
繋や愛依に対して女の子なのだからと殊更心配するエル。
短気ではあるが、ルーに慣れているせいか頼られれば必ず手を貸してくれるロン。
「玲にはたくさんお兄ちゃんもお姉ちゃんもいて嬉しいですね。みんなでいっぱい遊びましょうね」
「走るのはなしだぞ。縁は絶対転けるからな」
失敬な!こちらに来てから転んだのは………えーと、何回だ?
「なら木登ーー」
「ダメだ。落ちたらどうする。また足挫く気か?」
男だがママなのに。子どものように注意されてしまう。
「今度こそ成功させてみせますよ!」
「やめろ。なんだその根拠のない自信は。むしろ俺たちの寿命が縮む」
唯々冷静に切って捨てられる。なんて言われようか。
「人は転んで成長していくものなんですよ?」
「何だそれ。意味分からんこと言ってないで大人しく絵本でも読んでやっててくれ」
説得は無理なようだと諦める。説得は。しないとは言ってなーー
「愛してくれてるなら俺の頼みも聞けるよな?」
「…………はい」
どこまでも縁を理解している番は、確実に縁の考えも読んでいたようだ。くやしい。
そう言われてしまえばイヤだと言えるはずもなく、渋々頷くのだった。
「みんな私に過保護過ぎませんか?」
最近はアズまでもが何かと縁を心配……ゴホッゴホッ、手伝ってくれる。
そんな頼りなく見えているのだろうかと落ち込む毎日だ。
「当たり前だろ。みんな縁が大事なんだから」
あまりの即答に一瞬落ち込んでしまったが、その理由が大事なのだからと言われれば大人しくしてようと約束するのだった。
それがいつまで保つかは分からないが。
だがそれも数分も経たずして泣き止まない愛娘に仕方がないと渡された。
「ごめんね。ごめんね玲。驚かせちゃいましたね。大丈夫ですよ」
顔を真っ赤にさせ泣き続ける小さな身体を揺すってやりながら、大丈夫だからとポンポンと優しく背を叩いてやる。
「ごめんね。もう大丈夫ですから。あのお姉ちゃんも起きたばっかりで私がいたから驚いただけなんですよ」
玲に言い聞かせるようにしながら、不機嫌そうなアレンにも説明するようにあやしてやる。
彼女自身何かしたわけではない。少し驚いて泣いてしまっただけだと。
「………それでも、原因はあの女だろ」
やはりそう簡単に納得はしてくれないらしい。
「何も言わず部屋にいた私も悪いんですよ。それに安心したからといってもシャイアさんを泣かせて驚かせたのも私ですし」
そもそもの原因は自分にあると訴えるがアレンの機嫌は戻らない。
玲が泣いたのもそうだが、縁が彼女たちに構い過ぎるのも彼は気に食わないのだろう。
「アレン」
「…………」
「我儘ばかりでごめんなさい。我慢させてごめんなさい。あと……こんな私を愛してくれてありがとう」
不平不満を言いはするが、それでもそれをやめろと言いはしないのは彼がそんな自分を愛してくれているからなのだ。
「私もアレンを愛してます。勿論、そんなアレンとの子でもある玲は私にとっても宝物です。大好きなアレンに似た、愛しい愛しい我が子です。だからというのも卑怯ですけど、彼女に玲を見せたのは紹介するためなのもそうですが、大切な我が子を自慢したいというのもあったんですよ。私とアレンの子は可愛いでしょう?って」
「……………………卑怯だ」
繋や真と愛依、翔やアズも縁には大切な我が子で周りにうちの子は凄いでしょと自慢して回りたいほどだ。
そして玲もその1人であり、子どもたちが玲を見てかわいいねと言ってくれるのがとても嬉しい。
「きっとアレンが思っているより私はアレンのことが大好きですよ。愛してます」
重いと言われようと何も恥ずかしくない。彼らは笑って嬉しいと応えてくれると知っているから。
「ああもう、くそっ!分かったよ。今回は許してやる」
「ありがとうございます」
「代わりに帰ったら覚悟しておけよ」
愛してくれるというのなら拒む理由はない。ただ少し手加減してほしいとはお願いしたが。
「玲のパパはカッコいいでしょ?それにとても頼りになります。パパみたいになってね」
「…………性格は俺に似ないでくれ」
そんなこと知りませーん。ママはパパに似てほしいと思ってます。
獣人ではあるため体格はどうしようもないが、中身は縁に似てくれと苦い顔をするアレンと、どっちも大好きなパパに似てねと笑う縁。
さて、この子はどちらに似てくれるだろうか?
「女の子ですから繋と愛依が張り切ってくれそうですね。いや、エルとロンが心配し過ぎなくらい心配するかも」
「あいつら兄バカだからな。エルは元々だが、ロンはルーがあれだしな、なんだかんだ言って世話焼きだ」
繋や愛依に対して女の子なのだからと殊更心配するエル。
短気ではあるが、ルーに慣れているせいか頼られれば必ず手を貸してくれるロン。
「玲にはたくさんお兄ちゃんもお姉ちゃんもいて嬉しいですね。みんなでいっぱい遊びましょうね」
「走るのはなしだぞ。縁は絶対転けるからな」
失敬な!こちらに来てから転んだのは………えーと、何回だ?
「なら木登ーー」
「ダメだ。落ちたらどうする。また足挫く気か?」
男だがママなのに。子どものように注意されてしまう。
「今度こそ成功させてみせますよ!」
「やめろ。なんだその根拠のない自信は。むしろ俺たちの寿命が縮む」
唯々冷静に切って捨てられる。なんて言われようか。
「人は転んで成長していくものなんですよ?」
「何だそれ。意味分からんこと言ってないで大人しく絵本でも読んでやっててくれ」
説得は無理なようだと諦める。説得は。しないとは言ってなーー
「愛してくれてるなら俺の頼みも聞けるよな?」
「…………はい」
どこまでも縁を理解している番は、確実に縁の考えも読んでいたようだ。くやしい。
そう言われてしまえばイヤだと言えるはずもなく、渋々頷くのだった。
「みんな私に過保護過ぎませんか?」
最近はアズまでもが何かと縁を心配……ゴホッゴホッ、手伝ってくれる。
そんな頼りなく見えているのだろうかと落ち込む毎日だ。
「当たり前だろ。みんな縁が大事なんだから」
あまりの即答に一瞬落ち込んでしまったが、その理由が大事なのだからと言われれば大人しくしてようと約束するのだった。
それがいつまで保つかは分からないが。
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