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俺がすべきこと
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「ここをね、こうするの」
「こ、こう?」
「ちがーう!こう!」
中々上手くいかないのか、愛依がちがうと怒っている声が聞こえてくる。
大丈夫なのかと心配そうに子どもたちが様子を窺っているのを、更に後ろで縁が窺っている。
やはりというか彼ら親子が引っ越してきた当初、子どもたちはかなり警戒していた。
人数もそうだが、大人であったこと、1人は男性であったこともあり遠巻きに彼らを見ていた。
それでも誰一人泣くことがなかったのは、縁がこうして連れて来ることが初めてではなかったこと、明らかに具合が悪いであろう母親を彼が背に抱えていたこと、これからよろしくお願いしますとペコペコと子どもたちに頭を下げていたからだ。
それでも慣れる何かしらのきっかけは必要だろうと愛依と真にお願いし、獲物を捕まえるための罠の作り方を彼に教えて上げて欲しいと頼んだのだが………
「こうなの!」
「え、え?こ、こう?」
「ちがう。こことおすの」
基本的に感情に素直に生きている愛依には説明が向いておらず、戸惑う彼の横で見かねた真が丁寧に教えて上げていた。
双子と言えこうも違うものかと日々実感している。
だが愛依に何度怒られても謝るだけで、言い返しも怒ることもない彼の姿に子どもたちも少しずつ心を許し始めているようだ。
「あいつ、あんなので大じょうぶなの?」
「サウルはもっと逞しい人が良かったですか?」
彼を連れてきたのを間違っているとは思っていないが、サウルの希望とは違ったのかもしれない。
「それはやだ。でもあの兄ちゃんひょろひょろじゃん」
身長が高いこともあって尚更痩せて見えてしまう。
子どもにもひょろひょろと評されている彼には同情してしまうが、それもきちんと食事をとるようになれば落ち着くはずだ。
「けどおかげで怖くないでしょ?ここまでお母様を抱えて歩いてくるほどには力もありますし、きちんと食事をとるようになればサウルたちには難しい力仕事を彼に頑張ってもらうことも出来るようになります」
「べつに…おれでもできるし……」
男の子故か、人に頼るのが苦手なせいかは分からないが、拗ねたようにそっぽを向くサウルが可愛い。
「サウルもきっと将来もっと大きく強くなりますよ。だからそれまでは他の人の力を借りましょう」
楽しみですねと微笑めば、ぜってぇデッカくなると力強く頷いていた。
「彼らはサウルたちの力になりますけど、彼らにもサウルたちの力が必要なんです」
日々汗水流して働く子どもたちの手助けを彼らには頼んだが、それは彼らにも子どもたちの力が必要となってくるからだ。
病の母親のための手助けだけでなく、食事の準備、掃除洗濯などの仕事を彼らは子どもたちの手を借りることになる。
「これからのためにも人手が必要でしたし、町と行き来出来る人間が欲しいとも思ってましたから」
出来れば仲良くして上げて欲しいとお願いすれば、少し渋りながらも分かったと頷いてくれるのだった。
「では彼らには夕食を期待するとして、こちらは約束のお菓子作りをしましょうか」
「っ、う、うん」
「は、はい!」
やったぁ!と両手をあげて喜ぶシャイアは以前より感情を出せるようになったらしい。
隣りのイリスも照れはあるが、ここでも生活にも慣れてきたのか肩の力が少しは抜けているようだ。
良かった良かったと頷きながら2人に畑になっているサツマイモを数本とってきてほしいとお願いする。
「ちゃんと育ててくれてたんですね。ありがとう」
縁の気まぐれによって畑の片隅に植えられていたサツマイモは、暇があったら見ておいて欲しいと2人に頼んでおいたものだった。
他にもやることがあるため無理せずダメならダメで構わないと言ってあったのだが、ちゃんと世話をしてくれていたようだ。
「このまま焼くだけでも美味しいですけど、今日はもうちょっとだけ手を加えてみましょうか」
順番にイモを茹でていくと、2人には頑張って潰していってもらう。
途中蜂蜜なども入れ混ぜ合わせながらも皆で形を整えていけば、かなり大雑把ではあるが美味しそうなスイートポテトを作ることができた。
「じゃあイリスさんたちは子どもたちにお願いします。私はサリーさんたちに届けてきますから」
まだ身体を癒やすのに時間がかかるであろう母親に、娘のサリーが側で世話をしていたため、縁はそちらに向かおうとすれば意外にもシャイアが着いていきたいと言ったため一緒に行くことに。
「大丈夫ですか?無理はいけませんよ?」
「だ、だいじょうぶです!そ、それに、わたしも、おなじだから、な、なかよくする、です」
おなじ?
どういうことかと聞いてみれば、自分の傷めた足と母親の病を重ねているようだった。
「わ、わたしも、みんなのこと、手伝えなくてごめんなさいっておもった、から」
ここへ来た当初、私みたいなのがごめんなさいと何度も頭を下げる母親の気持ちが彼女には分かったらしい。
みんながまだ距離感を掴めていないのもあり、まずは自分からと勇気を出してついてきたようだ。
その頑張りを褒めるように頭を撫でてやれば嬉しそうに笑うのだった。
「こ、こう?」
「ちがーう!こう!」
中々上手くいかないのか、愛依がちがうと怒っている声が聞こえてくる。
大丈夫なのかと心配そうに子どもたちが様子を窺っているのを、更に後ろで縁が窺っている。
やはりというか彼ら親子が引っ越してきた当初、子どもたちはかなり警戒していた。
人数もそうだが、大人であったこと、1人は男性であったこともあり遠巻きに彼らを見ていた。
それでも誰一人泣くことがなかったのは、縁がこうして連れて来ることが初めてではなかったこと、明らかに具合が悪いであろう母親を彼が背に抱えていたこと、これからよろしくお願いしますとペコペコと子どもたちに頭を下げていたからだ。
それでも慣れる何かしらのきっかけは必要だろうと愛依と真にお願いし、獲物を捕まえるための罠の作り方を彼に教えて上げて欲しいと頼んだのだが………
「こうなの!」
「え、え?こ、こう?」
「ちがう。こことおすの」
基本的に感情に素直に生きている愛依には説明が向いておらず、戸惑う彼の横で見かねた真が丁寧に教えて上げていた。
双子と言えこうも違うものかと日々実感している。
だが愛依に何度怒られても謝るだけで、言い返しも怒ることもない彼の姿に子どもたちも少しずつ心を許し始めているようだ。
「あいつ、あんなので大じょうぶなの?」
「サウルはもっと逞しい人が良かったですか?」
彼を連れてきたのを間違っているとは思っていないが、サウルの希望とは違ったのかもしれない。
「それはやだ。でもあの兄ちゃんひょろひょろじゃん」
身長が高いこともあって尚更痩せて見えてしまう。
子どもにもひょろひょろと評されている彼には同情してしまうが、それもきちんと食事をとるようになれば落ち着くはずだ。
「けどおかげで怖くないでしょ?ここまでお母様を抱えて歩いてくるほどには力もありますし、きちんと食事をとるようになればサウルたちには難しい力仕事を彼に頑張ってもらうことも出来るようになります」
「べつに…おれでもできるし……」
男の子故か、人に頼るのが苦手なせいかは分からないが、拗ねたようにそっぽを向くサウルが可愛い。
「サウルもきっと将来もっと大きく強くなりますよ。だからそれまでは他の人の力を借りましょう」
楽しみですねと微笑めば、ぜってぇデッカくなると力強く頷いていた。
「彼らはサウルたちの力になりますけど、彼らにもサウルたちの力が必要なんです」
日々汗水流して働く子どもたちの手助けを彼らには頼んだが、それは彼らにも子どもたちの力が必要となってくるからだ。
病の母親のための手助けだけでなく、食事の準備、掃除洗濯などの仕事を彼らは子どもたちの手を借りることになる。
「これからのためにも人手が必要でしたし、町と行き来出来る人間が欲しいとも思ってましたから」
出来れば仲良くして上げて欲しいとお願いすれば、少し渋りながらも分かったと頷いてくれるのだった。
「では彼らには夕食を期待するとして、こちらは約束のお菓子作りをしましょうか」
「っ、う、うん」
「は、はい!」
やったぁ!と両手をあげて喜ぶシャイアは以前より感情を出せるようになったらしい。
隣りのイリスも照れはあるが、ここでも生活にも慣れてきたのか肩の力が少しは抜けているようだ。
良かった良かったと頷きながら2人に畑になっているサツマイモを数本とってきてほしいとお願いする。
「ちゃんと育ててくれてたんですね。ありがとう」
縁の気まぐれによって畑の片隅に植えられていたサツマイモは、暇があったら見ておいて欲しいと2人に頼んでおいたものだった。
他にもやることがあるため無理せずダメならダメで構わないと言ってあったのだが、ちゃんと世話をしてくれていたようだ。
「このまま焼くだけでも美味しいですけど、今日はもうちょっとだけ手を加えてみましょうか」
順番にイモを茹でていくと、2人には頑張って潰していってもらう。
途中蜂蜜なども入れ混ぜ合わせながらも皆で形を整えていけば、かなり大雑把ではあるが美味しそうなスイートポテトを作ることができた。
「じゃあイリスさんたちは子どもたちにお願いします。私はサリーさんたちに届けてきますから」
まだ身体を癒やすのに時間がかかるであろう母親に、娘のサリーが側で世話をしていたため、縁はそちらに向かおうとすれば意外にもシャイアが着いていきたいと言ったため一緒に行くことに。
「大丈夫ですか?無理はいけませんよ?」
「だ、だいじょうぶです!そ、それに、わたしも、おなじだから、な、なかよくする、です」
おなじ?
どういうことかと聞いてみれば、自分の傷めた足と母親の病を重ねているようだった。
「わ、わたしも、みんなのこと、手伝えなくてごめんなさいっておもった、から」
ここへ来た当初、私みたいなのがごめんなさいと何度も頭を下げる母親の気持ちが彼女には分かったらしい。
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その頑張りを褒めるように頭を撫でてやれば嬉しそうに笑うのだった。
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