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「「パパ、ママまだ?」」
縁が出かけてから数日経つが、未だ帰ってこない母親に子どもたちの元気が日に日になくなっていく。
「ああ、まだ頼まれた仕事が終わらないみたいだからもう少し待っててくれるか?」
エルを通し連絡があり何があったかは知っている。
アレンたちは納得いっていないようだったが、少女を思う縁の気持ちがジークには分かったため反対はしなかった。
ただこちらに連れてくることには縁も悩んでいるようで決めかねているようだ。
「アイできるよ!」
「シンも」
少し寂しそうではあるが、自分はお姉ちゃんなのだからと手を取り合い駆けていく子どもたち。
我慢させているなとはジークも、勿論縁も理解しているはずだ。
悩み、それでも手を伸ばさずにはいられなかった縁に少し不満を抱きながらもジークもそれを止めはしない。
大切な人を失う悲しみをジークも理解しているから。
「……………まだだぞ」
何とかしないとなと考えながら、ふと視線を感じ振り向けば何を詰め込んでいるんだとばかりに頬を膨らませるている翔がいた。
「やー」
双子や繋とは違い、まだまだ幼い翔には我慢が出来ず口を尖らせている。
イヤイヤとジークの足にしがみつき、会わせろとばかりにママと呼び続けている。
父親は何をしているんだと周りを見るが、何故かルーの姿が見つからない。
「翔、パパはどうした?」
「パパ、ねんね」
「おいおい、置いてきたのか?」
こら起きたら騒ぎ出すなと呆れながらも翔を腕に抱え上げ部屋へ向かえば………
「ガキかよ」
鼻を啜り身体を丸めて眠るルーに脱力する。
まるで小さい子どものように全身で寂しいと訴えてくる姿に、同じ父親として不安になってくる。
翔が産まれてからというもの少しは大人になってきたと思っていたのだが。
「パパ」
呆れるしかないジークだったが、翔は違ったようで泣かないでとばかりに眠るルーに抱きついていた。
こういうところは縁に似たのかもしれない。
子どもの前で泣くなど情けない姿を見せられないと考えるジークとは違い、ルーは特に何も考えていないのか平気で子どもたちの前でも泣き、笑い、感情に素直だ。
それを少し羨ましくは思うが、子どもたちにとってそれがいいことなのか疑問ではある。
「ほら翔、パパも寂しいみてぇだから一緒に寝てやれ」
「うん」
先程までジークの足にしがみつき駄々を捏ねていた翔だが、泣いて眠る父親が心配になったのか、寄り添うようにルーの隣りに横になった。
これで親子関係が良好なのが不思議でしかない。
「パパを頼んだぞ翔」
「あい!」
世の中には色んな親子がいるもんだなと考えながらも外へ向かえば……
「あっ、クーパパ!おいもさん焼けたよ!」
こちらはこちらで何とも暢気なものだ。
枯葉を集め焼き芋をしていたらしい繋と、そのすぐ隣りには火傷しないようにと注意するエルとアズがいた。
「アイとシンがお腹がすいたっていってたから。前にママが教えてくれたの」
「そうか。そりゃ悪かったな」
どうやら双子のために用意してくれていたようで、暢気などと思って申し訳なかった。
できたよ~と双子を呼びに行く繋は、もうすっかりお姉ちゃんだ。
「悪かったな」
自身の子なのにとエルたちにも謝れば、何故か笑っていいよと返される。
「家族なんだから当たり前でしょ?ってか、セインたちもそうだけどジークも縁がいないとどっか抜けてるよね」
「…………そうか?」
今まで自覚はなかったが、言われてみれば確かに縁がいない日に限って何かしらをやらかしていたかもしれない。
気にするほどでもない小さな失敗たちだったが、自分もやはり縁がいないことに寂しさを感じていたのだろう。
ルーのように泣くことはしないが、無意識に行動に出ていたようだ。
「きっとエニシも今ごろ何かしらやらかしてるかもね」
自分たちがいないと何をやりだすか分からないと肩をすくめるエルに、否定は出来ないなとジークも笑う。
「かもな。まぁ、あの2人が付いてんだから大丈夫だろ」
マーガレットもジンもまるで実の子のように縁を可愛がっている。
あの2人が付いているなら大丈夫だろと笑うジークに、しかしエルはどこか悟ったように遠くを見つめていた。
「オレたちが言っても聞かないのに、あの2人が言ったところで聞くわけないじゃん。そもそもエニシって聞くだけじゃん」
そう、彼は話しを聞くには聞くが、イヤだと思えばジークたちの意見以外は聞き流し従わない。
それは孫のように可愛いがってくれているマーガレットたちでさえあってもだ。
本気でイヤだと思えばジークたちにもそうだが、一応説得は試みようとするのでまだマシだろう。
「ママだもん」
「いや、なんでエニシだから仕方ないみたいに言ってんのアズ?」
ある意味でアズが一番縁を理解しているのかもしれない。
「まぁ、縁だしな」
「いやいやいや、言いたいことは分からなくもないけど。そこはもうちょっと言い聞かしてよ。番でしょ!」
母親みたいなこと言うなぁと子どもたちと一緒に焼き芋を頬張るのだった。
ジークも大概である。
縁が出かけてから数日経つが、未だ帰ってこない母親に子どもたちの元気が日に日になくなっていく。
「ああ、まだ頼まれた仕事が終わらないみたいだからもう少し待っててくれるか?」
エルを通し連絡があり何があったかは知っている。
アレンたちは納得いっていないようだったが、少女を思う縁の気持ちがジークには分かったため反対はしなかった。
ただこちらに連れてくることには縁も悩んでいるようで決めかねているようだ。
「アイできるよ!」
「シンも」
少し寂しそうではあるが、自分はお姉ちゃんなのだからと手を取り合い駆けていく子どもたち。
我慢させているなとはジークも、勿論縁も理解しているはずだ。
悩み、それでも手を伸ばさずにはいられなかった縁に少し不満を抱きながらもジークもそれを止めはしない。
大切な人を失う悲しみをジークも理解しているから。
「……………まだだぞ」
何とかしないとなと考えながら、ふと視線を感じ振り向けば何を詰め込んでいるんだとばかりに頬を膨らませるている翔がいた。
「やー」
双子や繋とは違い、まだまだ幼い翔には我慢が出来ず口を尖らせている。
イヤイヤとジークの足にしがみつき、会わせろとばかりにママと呼び続けている。
父親は何をしているんだと周りを見るが、何故かルーの姿が見つからない。
「翔、パパはどうした?」
「パパ、ねんね」
「おいおい、置いてきたのか?」
こら起きたら騒ぎ出すなと呆れながらも翔を腕に抱え上げ部屋へ向かえば………
「ガキかよ」
鼻を啜り身体を丸めて眠るルーに脱力する。
まるで小さい子どものように全身で寂しいと訴えてくる姿に、同じ父親として不安になってくる。
翔が産まれてからというもの少しは大人になってきたと思っていたのだが。
「パパ」
呆れるしかないジークだったが、翔は違ったようで泣かないでとばかりに眠るルーに抱きついていた。
こういうところは縁に似たのかもしれない。
子どもの前で泣くなど情けない姿を見せられないと考えるジークとは違い、ルーは特に何も考えていないのか平気で子どもたちの前でも泣き、笑い、感情に素直だ。
それを少し羨ましくは思うが、子どもたちにとってそれがいいことなのか疑問ではある。
「ほら翔、パパも寂しいみてぇだから一緒に寝てやれ」
「うん」
先程までジークの足にしがみつき駄々を捏ねていた翔だが、泣いて眠る父親が心配になったのか、寄り添うようにルーの隣りに横になった。
これで親子関係が良好なのが不思議でしかない。
「パパを頼んだぞ翔」
「あい!」
世の中には色んな親子がいるもんだなと考えながらも外へ向かえば……
「あっ、クーパパ!おいもさん焼けたよ!」
こちらはこちらで何とも暢気なものだ。
枯葉を集め焼き芋をしていたらしい繋と、そのすぐ隣りには火傷しないようにと注意するエルとアズがいた。
「アイとシンがお腹がすいたっていってたから。前にママが教えてくれたの」
「そうか。そりゃ悪かったな」
どうやら双子のために用意してくれていたようで、暢気などと思って申し訳なかった。
できたよ~と双子を呼びに行く繋は、もうすっかりお姉ちゃんだ。
「悪かったな」
自身の子なのにとエルたちにも謝れば、何故か笑っていいよと返される。
「家族なんだから当たり前でしょ?ってか、セインたちもそうだけどジークも縁がいないとどっか抜けてるよね」
「…………そうか?」
今まで自覚はなかったが、言われてみれば確かに縁がいない日に限って何かしらをやらかしていたかもしれない。
気にするほどでもない小さな失敗たちだったが、自分もやはり縁がいないことに寂しさを感じていたのだろう。
ルーのように泣くことはしないが、無意識に行動に出ていたようだ。
「きっとエニシも今ごろ何かしらやらかしてるかもね」
自分たちがいないと何をやりだすか分からないと肩をすくめるエルに、否定は出来ないなとジークも笑う。
「かもな。まぁ、あの2人が付いてんだから大丈夫だろ」
マーガレットもジンもまるで実の子のように縁を可愛がっている。
あの2人が付いているなら大丈夫だろと笑うジークに、しかしエルはどこか悟ったように遠くを見つめていた。
「オレたちが言っても聞かないのに、あの2人が言ったところで聞くわけないじゃん。そもそもエニシって聞くだけじゃん」
そう、彼は話しを聞くには聞くが、イヤだと思えばジークたちの意見以外は聞き流し従わない。
それは孫のように可愛いがってくれているマーガレットたちでさえあってもだ。
本気でイヤだと思えばジークたちにもそうだが、一応説得は試みようとするのでまだマシだろう。
「ママだもん」
「いや、なんでエニシだから仕方ないみたいに言ってんのアズ?」
ある意味でアズが一番縁を理解しているのかもしれない。
「まぁ、縁だしな」
「いやいやいや、言いたいことは分からなくもないけど。そこはもうちょっと言い聞かしてよ。番でしょ!」
母親みたいなこと言うなぁと子どもたちと一緒に焼き芋を頬張るのだった。
ジークも大概である。
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