二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

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そっくり

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 「「いらっしゃいませっ!!」」

 「…………」

 「お前たち……いたのか」

 呆れたように呟くククルに、ああ彼らが噂の息子たちかと変に納得してしまった。
 キラキラとした目でこちらを見てくる2人は、わくわくと縁の話しを聞くククルにそっくりで名乗られてもいないのに頷いてしまう。

 「父さんが母さんを連れて行くのが見えてもしかしたらって」

 「父さんがあそこまで慌てるなんて母さんかエニシさんのことしかないからね」

 それはそれでどうなのだろうか?
 縁もそれなりにククルを信頼し友人だとは思っているが、それを自分の妻と並べていいものなのだろうか。

 「お前たちはそういうところは変に冷静というか……まぁいい、とりあえず挨拶しなさい」

 「はじめまして!息子のクアラです」

 「俺はイルアです。よろしくお願いします!」

 爽やかな笑顔と共に挨拶され縁も挨拶すれば、何故か握手を求められた。

 「すっげぇ、本物だ」

 ホンモノ?まさかそんなことを疑われる日がくるとは思っていなかった。

 「これで子持ちとか詐欺だろ。いい匂いするし」

 何故子持ちだと詐欺になるのか。
 いや、その前にいい匂いとはなんなのか。カツサンドだろうか?
 先程からボソボソと2人で何やら呟いているのだが、全て縁の目の前で行われているため筒抜けだ。
 どうしたものかとククルに視線を送れば、大きな溜め息と共に息子2人の頭に拳を落としていた。

 「会えて嬉しいのは分かるが落ち着きなさい。言っておくがエニシくんに嫌われても私は何も手伝わないからな」

 「「っ!?」」

 殴られた痛みに涙目になったかと思えば、ククルの言葉に顔を真っ青にし、更には2人揃って土下座された。

 「「申し訳ありませんでしたっ」」

 間違いなくククルの血が色濃く受け継がれているようだ。
 なんでこうも極端なのだろうか、この親子は。

 「きちんと謝れるのはいいことですけど、人がそう簡単に頭を下げるものではありません。ただもう少し落ち着いて話しましょう?」

 「「はいっ!ありがとうございます」」

 ………帰りたくなってきた。
 気まぐれに来たのは間違いだったかなと若干の後悔があったが、帰るに帰れない状況に諦めて話すことにするのだった。
 と言っても話しているのは専らククル親子3人で、縁は時々質問されたことにうんうんと頷くぐらいであったが。

 「からあげというものも凄かったが、その後に食べたカツサンドというものも美味かった」

 「父さんばっかズルっ!俺も食いたかった!」

 「そうだな。いつもいつも父さんばっかりズルいんだよ。なんで俺たちを呼ばないんだよ」

 「そうだそうだ!俺たちもあの時母さんと一緒に付いて行っていれば……」

 「…………」

 これは最早自分という存在は必要だろうか?
 暇だなと欠伸をしながら昼寝をしたい願望と闘っていれば、どこからともなく、ぐぅ~という音が近くから聞こえてきた。

 「?」

 なんだなんだと周りを見回せば、顔真っ赤にして固まるイルアの姿が。

 「お腹空いているんですか?」

 「………そ、その………はい」

 もしかして縁が来るのではと興奮して待っていて昼ご飯を食べ損ねたこと、父親のカツサンドが美味しかったという話しを聞きお腹が空いていたことを今更思い出したらしい。
 その隣りではクアラもそういえばとお腹をさすっている。
 
 「「「「………………」」」」

 数分沈黙が流れる。
 食べに行く様子がない兄弟にどうしたのかと首を傾げた。

 「遠慮せず食べに行って構いませんよ?」

 もしや客を残し席を外すのをマズいと感じたかのかと笑ってそう言ったのだが、ガックリと項垂れる姿に彼らが望んだ答えではなかったのだと分かった。

 「エニシくんはお前たちの母親でもなければ、兄弟でもないんだ。言いたいこと頼みたいことがあるならちゃんと言葉にしなさい」

 やはり父親、ククルには彼らが何を望んでいるのか分かっているようで、チラチラとこちらを見てくる2人に注意していた。
 ククルも以前縁に注意されたことで学んだようだ。

 「あ、あの……その、もし、もしよければエーー」

 「エニシさんの手料理食いたいですっ!」

 「いいですよ」

 「え……」

 何か鞄に入っていなかったかと思い出しながら、そういえば以前作り置きしておいたアレンお気に入りの肉増し増しサンドイッチがあったはずと鞄から取り出し2人に手渡す。

 「マジか」

 「この人ヤベェ」

 あまりに呆気なく渡されたサンドイッチに呆然となっている間に、喉が渇くだろうと水も出してやると、子どもたち用に作っておいたジャムサンドも並べてやる。

 「これだけあれば足りますか?」

 「エニシくんっ、私も1ついただいても?」

 「ククルさんはさっき食べたばっかりじゃないですか。これは息子さんたちに譲ってあげて下さい」

 いくらなんでも子どもたちのをとるなと止めれば、落ち込む父親の姿に息子2人は鼻で笑うのだった。
 意外に意地が悪い。
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