BADENDゲヰム

えーく

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〜第1章〜紫ヶ丘危険地帯

教会事変

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両親が死んで、1ヶ月がたった。
僕は、親から虐待を受け育った。そのせいで毎日傷だらけだった。

゙僕はなんのために生まれてきたんだろう?゙

いち

「No.480番で、良かったか?」
「はい。合ってます。」
僕はあれから、教会に引き取られた。
教会には、名もない子供達がわんさかいて、一人一人に番号が付けられていた。
そして僕ばNo.480番゙と名付けられた。
正直僕は、家にいた頃より、教会の方が居心地が良かった。
只、ひとつ除いて。
僕は今、悪い意味で、この教会の有名人になっていた。
それは……
「あっ!アイツ!昨日も食料庫に忍びよって、なんか盗んできたらしいぞ!」
「えっ?マジ?こりねーな」
「いやいや。馬鹿なだけだろ」
そして二人は去っていった。
今の言葉は、僕に向けられていたものだ。
無論僕は、そんな事していない。誰かが流したデマだ。
そしてその゙誰がを、僕は知っている。

゙No.316番だ゙

僕は見た。アイツがいつも、食料庫に忍びよって、盗みをしていることを。
勿論一度や二度じゃない。
(どうすれば、僕の無罪が証明できる?)
あっ!僕って昔から心の声が多く、いつも色んなことを想像しまくっている。
(考えろ!考えろ!480番!こんなことで狼狽えてどうするんですか!情けない!)
まー。いつもの事です。
その時……
「よーんーひーゃーくーはーちーじーゅーばーんーー!いーたーー!」
(びっ!びっくりしたー!)
「はっ!はぃ……480ですけ……ど……僕になにか……御用で……?」
「ふー!あっ!私435番です!あなたの無罪を証明しに来ました。」
「へ?」
(ひっ……光だ!)

「でも……どうやって証明するんです?」
僕と、435番さんは、教会図書館に来ていた。
「簡単です!これを見せるのです!」
彼女は、ビデオカメラを出して、僕にみせた。
「こ……これは!?」
そこには、316番の犯行の証拠がぎっしり詰まっていた。
「316の野郎バカの悪行をたっぷりと録画してある。これを使えばあとは簡単だ!」
(ほ……本当に上手くいくんでしょうか?)
「まずは、シスター先生達にこれを見せる!」
(か……神様や……救世主や……)
「あっ!ありがとうございます!」
僕は深く頭を下げた。

シスター先生!」
「あら、どうしたのですか?」
彼女は、シスター先生に、ビデオカメラを突きつけた。
「これを見てください!」
「あら?何かしら?」
シスター先生はビデオカメラに録画してある映像を見た。
絶句
そう。シスター先生は絶句した。
「これは……何?」
「480番君は無罪です!それを証明しに来ました!」

彼女は自慢げに言い切った。
(かっ……カッコイイ!素敵です!435様!)
その後、僕の誤解は解けて、HAPPYEND!ではなかった
316番はこの後、罰を受けた。そして、食料庫に閉じ込められた。
しかもその食料庫は、腐った食料が、わんさか置いてあるところだった。

数日後……
316番は、食料庫から出ることが出来た。彼は痩せ細っていた。
そして僕を見るなり、ギラッ!とした目で睨んでその後、殴りかかってきた。
それをシスター先生達は、必死に止めた。
316番。再び食料庫の刑。
ですが問題は、それから。
覚えているでしょう。316番は、馬鹿か?と思うほど、懲りない性格です。
彼は、食料庫にあったマッチで、教会に火を付けました。
僕は逃げました。435番と。でも、435番の姿は、教会から出たと同時に、
゙消えましだ

(あれ?ここ。どこでしょう?)
夢中で歩いていたせいで、いつの間にか知らない森に来てしまっていた。
(あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?)
そんな時、看板が目に入りました。
「紫ヶ丘危険地帯?」
(ゆかりがおか?むらさきがおか?)
そして、看板の先には……古い館が、ありました。
廃墟なのかどうなのかすら分からない。
ザーザーザーっと、突然雨が降ってきた
(とっ……とりあえず、廃墟の館に避難しましょう!どうせ行く所なんてありませんし!)
僕は、館へと、足を運んだ。

おまけ
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