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2章:贋作は真作足りえるか
歪められた希望
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トゥーリの両親の死後、彼女は部屋に閉じこもっていた。食事もほとんど摂らず、部屋へと閉じこもっていた。ついこの間までたくさんいた使用人は一人、また一人と屋敷を去っていき、最後まで残ったのはネブラただ一人であった。
ネブラは毎日彼女の部屋に食事を持っていき、話しかけ、壊れてしまった彼女の心を修復しようとした。だが、その言葉はどれも彼女の心へは届かなかったようで、ただただ月日だけが過ぎていった。日に日にやつれていく主人の忘れ形見の様子に心を痛めながら、ネブラは何もできない自分に苛立ちを感じていた。
そんなある日、トゥーリの両親の死後誰一人として訪れていなかった屋敷に、2人の来訪者が現れた。ノック音を聞いて玄関の扉を開けたネブラは、その2人の来訪者を見て驚いた。1人はトゥーリの父親であるウェルを連行していった衛兵であった。彼は隣に立つ人物にへこへこししていたが、ネブラに対しては高圧的な態度で接してきた。
「おい!この屋敷に住んでいる罪人の娘をだせ!」
その言葉に、ネブラは反応することが出来なかった。それは、その衛兵に臆したからではなく、彼の隣に立つ人物が原因であった。その人物はさらりとした金色の長髪に、翠色の鋭い眼光を持つ、整った顔立ちをした壮年の男だった。ネブラはその男の足元に跪き、震える声で尋ねた。
「本日はお嬢様にどういったご用件でしょうか?魔王、イアン・ル・デセル様」
魔王と呼ばれたその男は、跪くネビルの問いに静かな声で答えた。
「この屋敷に住む娘が特別な力を持っていると聞き、その能力が帝国のために使えるものであるか確かめに来た。あまり時間がないので、早く案内してくれたまえ」
その声は高圧的な物言いをしているわけでもないのに、ネビルはその申し出を断ることが出来なかった。全身から冷や汗が出て、体が、本能が目の前の男に逆らうべきではないと訴えているようだった。
ネブラはトゥーリの部屋まで魔王を案内し、彼女の部屋の扉をノックした。
「……お嬢様、魔王様がおいでです。部屋から出てきていただけますか?」
ネブラの問いかけに、トゥーリは反応しなかった。
「魔王様がはるばるおいでになったというのに、無礼だぞっ!早く出てこい!」
衛兵はトゥーリの部屋の壁を乱暴にたたいた。そんな横柄な態度の衛兵を魔王は手で制し、ドアノブをひねった。すると、閉じられていた扉はまるで初めから開いていたかのように、何の抵抗もなく開いた。そして、魔王――イアン・ル・デセルは躊躇なく部屋の中へと入っていった。
トゥーリは部屋へと入ってきた闖入者をうつろな顔で見上げた。彼女のそんな様子など気にも留めずに、魔王は言った。
「君がトゥーリか。早速で悪いが君の魔法を見せてもらおうか」
その言葉を聞いたトゥーリはびくっとして、身をすくませた。
「でも、私の魔法は……」
「聞いたところによると、君の魔法はとても素晴らしいものだ。ぜひ帝国のために役立ててもらいたい」
その言葉を聞いた彼女は、私の魔法が役に立つ?とつぶやいた。
「あぁ、その通りだ。君の魔法を帝国のために使ってほしい。そのためにまず、君の魔法を見せてほしい」
魔王はトゥーリに微笑みかけた。その微笑は一見相手をおもんばかっているように見えたが、クロウにはそれが相手を闇へと引きずり落とす邪悪な笑みに見えた。
「ですけど私の魔法は相手がいないと……」
下を向きおどおどするトゥーリに対し、魔王は屈んで彼女と同じ目線になった。
「そう怖がらなくてもいい。君は素晴らしい魔法を持っているんだ、自信を持ちたまえ。それと君が魔法を試す相手だが、私の隣にいる男にかけてくれ」
魔王のその言葉を聞き、衛兵はぎょっとした。
「えっ、あの魔王様?ははっ、御冗談ですよね?」
「私の顔が冗談を言っているように見えるかね?何のために、君みたいな凡人を連れてきたと思っているんだ?」
その言葉を聞いた衛兵は一瞬後ろへと下がりかけたが、逃亡した場合の罰を想像したのか真っ青になり、観念したかのようにその場へとどまった。
トゥーリは衛兵へとふらふらと近づくと、手のひらを彼へとかざした。すると、衛兵が一瞬まばゆく輝くと、彼がいた場所にポトリと一枚の絵画が落ちた。そこには恐怖に身をすくませ、ぎゅっと目をつぶる衛兵の姿があった。
「すばらしい!なんてすばらしい魔法なんだ!ちなみに何かほかにできることはあるかね?」
「ええと……、この絵の中に入っている男の人と全く同じニセモノを創ることが出来ます」
トゥーリは先ほどよりも生気のある瞳で魔王の方を見た。
「ほほう、やって見せてくれ」
魔王の命令に彼女はこくんと頷くと、再びその絵画へ手のひらを向けた。すると、絵画の中からぬるっと衛兵が出てきた。だが、彼の瞳からは光が消え、先ほどまでの高圧的な様子は全く見られなかった。
「このニセモノに魔法を使わせたり、命令することは可能かね?」
「はい、できます。ただ、魔法に関してはこのニセモノに込めた魔力量を超える分の魔法を行使すると、ニセモノは霧散すると思います」
彼女の答えを聞き、魔王は満足げにうなずいた。そして、彼はトゥーリの肩に手を置くと、彼女に帝国首都へ共に来るように言った。
「現在わが帝国は一丸となっているとはいいがたい。このままでは、人間どもに同胞が多くやられてしまう。そこで君には、我が帝国をまとめるのに協力してもらう」
「……でも、私にできるでしょうか?」
そんな様子のトゥーリを見て、魔王の瞳が一瞬怪しく光った。だが、何事もなかったように彼女へ微笑み、そして力づけるように言った。
「君ならできると、その魔法を見て直感したよ。君の力が我が帝国の希望になるだろうとね」
その言葉を聞き、トゥーリはうれしさと気恥ずかしさ、そして誇らしさが入り混じった顔をした。そして彼女の表情からはいつの間にか、不安や悲しみといった感情が拭い去られていた。
「ではトゥーリ、すぐに出発の準備をしてきなさい、玄関で待っているよ。出発は半刻後だ」
魔王はそう言うと床に落ちた絵を拾い、彼女の部屋を後にした。ネブラはトゥーリの部屋に残るか一瞬逡巡した様子だったが、彼女に一礼をすると魔王の後を追った。
ネブラが魔王に追いついた時、彼は衛兵の絵画に向かって手をかざしていた。何をしているのかというネブラの疑問は、すぐに解消された。魔王の手から炎の塊が噴出し、その絵画を燃やしたのだ。そして、1分ほどでその絵画は完全に燃え尽き、灰となった。その様子を魔王は興味深げに見た後、近くに佇むネブラに気が付いた。
「あぁ、トゥーリの従者か。あぁ、これかね。これは絵画にされたものが、その絵画に危害を与えるとどうなるのかの検証だよ。その結果、絵画が壊れれば、中に閉じ込められている人間も死ぬことが分かった。いやはや、君の主人の魔法は本当に素晴らしいよ」
クロウはネブラの瞳越しに魔王をにらみつけた。その行為が無意味だと知っていてなお、せずにはいられなかった。自分の同胞であるはずの部下をなんでもない消耗品のように扱う彼が許せなかった。
ネブラも何か思うところがあったのか両手を握り締めたが、それ以上従者の彼には何かできるはずもなく、ただただその場に佇んでいた。そして、荷造りを済ませたトゥーリが玄関までやってくると、すぐさま魔王と彼女は馬車へと乗り込み、首都を目指して走り去っていった。出発の間際、トゥーリはネブラに対して一言だけ残した。
「ネブラ、お父様とお母様の部屋の掃除をお願い。それ以外のお屋敷の管理は別にしなくてもよいから」
主人のその言葉に彼は礼をし、かしこまりました、とだけ言った。
そこから長い時間、トゥーリが屋敷へと帰ってくることはなかった。ただ、数か月に一回、屋敷に恐怖に慄く人物が描かれた絵画が送られてきていた。クロウにはその人物がだれなのかは分からなかったが、おそらく魔王に逆らった人たちなのだろうと悟った。
そして、送られてくる絵画が10枚ほどたまったある日のこと、屋敷にトゥーリが帰ってきた。彼女は、屋敷を出て行った時の少女のような様相とは打って変わり、完全に1人の女となっていた。
「ただいま、ネブラ。長い時間留守にしてごめんなさいね」
「いえ、とんでもございません。それよりも、もう首都でのお仕事はよろしいのですか?」
長期間留守にしてなお、見放さず尽くしてくれた従者にトゥーリは優しく微笑みかけた。
「えぇ、帝国は一つにまとまることが出来ました。後は、人間がこの森を抜けて帝国首都に攻め入らぬように監視と、有用な人材がいれば魔王様に紹介するぐらいかしらね。さて、ネブラ長旅で疲れちゃったし、湯浴みの用意をお願いできるかしら。そして、そのあとは久方ぶりにあなたの手料理が食べたいわ」
ここでクロウの視界はブラックアウトし、次の瞬間、暗闇の中で完全に目を覚ました。
ネブラは毎日彼女の部屋に食事を持っていき、話しかけ、壊れてしまった彼女の心を修復しようとした。だが、その言葉はどれも彼女の心へは届かなかったようで、ただただ月日だけが過ぎていった。日に日にやつれていく主人の忘れ形見の様子に心を痛めながら、ネブラは何もできない自分に苛立ちを感じていた。
そんなある日、トゥーリの両親の死後誰一人として訪れていなかった屋敷に、2人の来訪者が現れた。ノック音を聞いて玄関の扉を開けたネブラは、その2人の来訪者を見て驚いた。1人はトゥーリの父親であるウェルを連行していった衛兵であった。彼は隣に立つ人物にへこへこししていたが、ネブラに対しては高圧的な態度で接してきた。
「おい!この屋敷に住んでいる罪人の娘をだせ!」
その言葉に、ネブラは反応することが出来なかった。それは、その衛兵に臆したからではなく、彼の隣に立つ人物が原因であった。その人物はさらりとした金色の長髪に、翠色の鋭い眼光を持つ、整った顔立ちをした壮年の男だった。ネブラはその男の足元に跪き、震える声で尋ねた。
「本日はお嬢様にどういったご用件でしょうか?魔王、イアン・ル・デセル様」
魔王と呼ばれたその男は、跪くネビルの問いに静かな声で答えた。
「この屋敷に住む娘が特別な力を持っていると聞き、その能力が帝国のために使えるものであるか確かめに来た。あまり時間がないので、早く案内してくれたまえ」
その声は高圧的な物言いをしているわけでもないのに、ネビルはその申し出を断ることが出来なかった。全身から冷や汗が出て、体が、本能が目の前の男に逆らうべきではないと訴えているようだった。
ネブラはトゥーリの部屋まで魔王を案内し、彼女の部屋の扉をノックした。
「……お嬢様、魔王様がおいでです。部屋から出てきていただけますか?」
ネブラの問いかけに、トゥーリは反応しなかった。
「魔王様がはるばるおいでになったというのに、無礼だぞっ!早く出てこい!」
衛兵はトゥーリの部屋の壁を乱暴にたたいた。そんな横柄な態度の衛兵を魔王は手で制し、ドアノブをひねった。すると、閉じられていた扉はまるで初めから開いていたかのように、何の抵抗もなく開いた。そして、魔王――イアン・ル・デセルは躊躇なく部屋の中へと入っていった。
トゥーリは部屋へと入ってきた闖入者をうつろな顔で見上げた。彼女のそんな様子など気にも留めずに、魔王は言った。
「君がトゥーリか。早速で悪いが君の魔法を見せてもらおうか」
その言葉を聞いたトゥーリはびくっとして、身をすくませた。
「でも、私の魔法は……」
「聞いたところによると、君の魔法はとても素晴らしいものだ。ぜひ帝国のために役立ててもらいたい」
その言葉を聞いた彼女は、私の魔法が役に立つ?とつぶやいた。
「あぁ、その通りだ。君の魔法を帝国のために使ってほしい。そのためにまず、君の魔法を見せてほしい」
魔王はトゥーリに微笑みかけた。その微笑は一見相手をおもんばかっているように見えたが、クロウにはそれが相手を闇へと引きずり落とす邪悪な笑みに見えた。
「ですけど私の魔法は相手がいないと……」
下を向きおどおどするトゥーリに対し、魔王は屈んで彼女と同じ目線になった。
「そう怖がらなくてもいい。君は素晴らしい魔法を持っているんだ、自信を持ちたまえ。それと君が魔法を試す相手だが、私の隣にいる男にかけてくれ」
魔王のその言葉を聞き、衛兵はぎょっとした。
「えっ、あの魔王様?ははっ、御冗談ですよね?」
「私の顔が冗談を言っているように見えるかね?何のために、君みたいな凡人を連れてきたと思っているんだ?」
その言葉を聞いた衛兵は一瞬後ろへと下がりかけたが、逃亡した場合の罰を想像したのか真っ青になり、観念したかのようにその場へとどまった。
トゥーリは衛兵へとふらふらと近づくと、手のひらを彼へとかざした。すると、衛兵が一瞬まばゆく輝くと、彼がいた場所にポトリと一枚の絵画が落ちた。そこには恐怖に身をすくませ、ぎゅっと目をつぶる衛兵の姿があった。
「すばらしい!なんてすばらしい魔法なんだ!ちなみに何かほかにできることはあるかね?」
「ええと……、この絵の中に入っている男の人と全く同じニセモノを創ることが出来ます」
トゥーリは先ほどよりも生気のある瞳で魔王の方を見た。
「ほほう、やって見せてくれ」
魔王の命令に彼女はこくんと頷くと、再びその絵画へ手のひらを向けた。すると、絵画の中からぬるっと衛兵が出てきた。だが、彼の瞳からは光が消え、先ほどまでの高圧的な様子は全く見られなかった。
「このニセモノに魔法を使わせたり、命令することは可能かね?」
「はい、できます。ただ、魔法に関してはこのニセモノに込めた魔力量を超える分の魔法を行使すると、ニセモノは霧散すると思います」
彼女の答えを聞き、魔王は満足げにうなずいた。そして、彼はトゥーリの肩に手を置くと、彼女に帝国首都へ共に来るように言った。
「現在わが帝国は一丸となっているとはいいがたい。このままでは、人間どもに同胞が多くやられてしまう。そこで君には、我が帝国をまとめるのに協力してもらう」
「……でも、私にできるでしょうか?」
そんな様子のトゥーリを見て、魔王の瞳が一瞬怪しく光った。だが、何事もなかったように彼女へ微笑み、そして力づけるように言った。
「君ならできると、その魔法を見て直感したよ。君の力が我が帝国の希望になるだろうとね」
その言葉を聞き、トゥーリはうれしさと気恥ずかしさ、そして誇らしさが入り混じった顔をした。そして彼女の表情からはいつの間にか、不安や悲しみといった感情が拭い去られていた。
「ではトゥーリ、すぐに出発の準備をしてきなさい、玄関で待っているよ。出発は半刻後だ」
魔王はそう言うと床に落ちた絵を拾い、彼女の部屋を後にした。ネブラはトゥーリの部屋に残るか一瞬逡巡した様子だったが、彼女に一礼をすると魔王の後を追った。
ネブラが魔王に追いついた時、彼は衛兵の絵画に向かって手をかざしていた。何をしているのかというネブラの疑問は、すぐに解消された。魔王の手から炎の塊が噴出し、その絵画を燃やしたのだ。そして、1分ほどでその絵画は完全に燃え尽き、灰となった。その様子を魔王は興味深げに見た後、近くに佇むネブラに気が付いた。
「あぁ、トゥーリの従者か。あぁ、これかね。これは絵画にされたものが、その絵画に危害を与えるとどうなるのかの検証だよ。その結果、絵画が壊れれば、中に閉じ込められている人間も死ぬことが分かった。いやはや、君の主人の魔法は本当に素晴らしいよ」
クロウはネブラの瞳越しに魔王をにらみつけた。その行為が無意味だと知っていてなお、せずにはいられなかった。自分の同胞であるはずの部下をなんでもない消耗品のように扱う彼が許せなかった。
ネブラも何か思うところがあったのか両手を握り締めたが、それ以上従者の彼には何かできるはずもなく、ただただその場に佇んでいた。そして、荷造りを済ませたトゥーリが玄関までやってくると、すぐさま魔王と彼女は馬車へと乗り込み、首都を目指して走り去っていった。出発の間際、トゥーリはネブラに対して一言だけ残した。
「ネブラ、お父様とお母様の部屋の掃除をお願い。それ以外のお屋敷の管理は別にしなくてもよいから」
主人のその言葉に彼は礼をし、かしこまりました、とだけ言った。
そこから長い時間、トゥーリが屋敷へと帰ってくることはなかった。ただ、数か月に一回、屋敷に恐怖に慄く人物が描かれた絵画が送られてきていた。クロウにはその人物がだれなのかは分からなかったが、おそらく魔王に逆らった人たちなのだろうと悟った。
そして、送られてくる絵画が10枚ほどたまったある日のこと、屋敷にトゥーリが帰ってきた。彼女は、屋敷を出て行った時の少女のような様相とは打って変わり、完全に1人の女となっていた。
「ただいま、ネブラ。長い時間留守にしてごめんなさいね」
「いえ、とんでもございません。それよりも、もう首都でのお仕事はよろしいのですか?」
長期間留守にしてなお、見放さず尽くしてくれた従者にトゥーリは優しく微笑みかけた。
「えぇ、帝国は一つにまとまることが出来ました。後は、人間がこの森を抜けて帝国首都に攻め入らぬように監視と、有用な人材がいれば魔王様に紹介するぐらいかしらね。さて、ネブラ長旅で疲れちゃったし、湯浴みの用意をお願いできるかしら。そして、そのあとは久方ぶりにあなたの手料理が食べたいわ」
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