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第1章_ベースとギルドと大阪と
切り札は低音
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難波ギルドの会議室。
治療室から救出した男が正気を取り戻した報告が伝わると、空気が一変した。
誰もが驚きと期待でざわつき、視線が俺――長谷川遼に集中する。
「……ほんまに、ベースの音で“支配”が解けたんか」
「南条の力に対抗できるんは、遼だけやな」
「まさかベーシストがここまで重要になるとは……」
いや、俺も驚いてるんやけど!?
⸻
【解析結果:低音干渉テスト】
成功:支配残滓の除去を確認
効果:対象のリズムを乱し、自我を上書き
危険度:未定(使用者の集中力次第)
⸻
堂島龍臣がスティックをコン、コンと鳴らし、ざわめきを鎮める。
「――っちゅうことで、難波ギルドの切り札は“低音”や。遼、お前の力は本物や」
「いやいやいや、待って! 俺そんな大役背負えるタイプちゃうって!」
「背負え」智樹がいつも通り即答。
「お前も即答すんなや!」
「でも、あれで救われた人がいるのは事実よ」雅が真剣に言った。「それは、誰にでもできることじゃない」
……ぐうの音も出ぇへん。
俺はサニーのストラップをぎゅっと握った。
⸻
会議は続く。
梅田ギルドは少人数の“間者”を街に送り込み、じわじわと難波の治安を崩そうとしている。
これ以上広がれば、市民も巻き込まれる。
「そこでや」堂島が地図を指す。
「次の任務は“迎撃”。南条本人はまだ動かんやろうけど、支配下の奴らは確実に増えてる。潰さなあかん」
⸻
【任務:裏路地迎撃戦】
条件:支配下のプレイヤーを排除/市民の避難誘導
推奨ランク:C
報酬:装備強化券+経験値
⸻
「俺らがやるん?」
「もちろん」堂島がニヤリと笑う。「ただし本隊のフォロー付きや」
「……つまり、俺が低音で支配を乱して、智樹と雅が止めるって形か」
「合理的やな」雅が頷く。
「役割分担決まってきたな」智樹が腕を組む。
「おい待て、俺の負担デカない!?」
「飯のためやろ」
「飯のためや!」
⸻
会議の後。
ロビーで準備をしていると、舞さんが小声で近づいてきた。
「遼くん、少し」
「ん?」
舞さんは俺に、手のひらサイズの黒い石を渡してきた。
表面に細かいリズム模様が刻まれている。
「これは?」
「南条の支配を解析した結果、“低音と共鳴する周波数”が見つかったの。
君の音なら、この石を媒介にして、もっと強く干渉できるはず」
⸻
【アイテム獲得:共鳴石】
効果:ベースの音を増幅し、支配干渉を強化
注意:長時間使用すると使用者が消耗する
⸻
「おおお……サニーがさらに強化されるやん!」
「はしゃぐな。注意書き読め」智樹が冷たく突っ込む。
「でもこれがあれば、南条の支配に本格的に対抗できる」雅の目が光る。
……やっぱり逃げられへん。
俺は共鳴石をベースケースにしまい込み、大きく息を吐いた。
「――しゃあない。次の迎撃、絶対やったる」
そう口にした瞬間、システムウィンドウが新たに開いた。
⸻
【メインクエスト更新】
『梅田ギルドの支配を打ち破れ』
進行度:0% → 5%
⸻
物語はもう、俺たちの選択じゃ止められへんところまで来ていた。
治療室から救出した男が正気を取り戻した報告が伝わると、空気が一変した。
誰もが驚きと期待でざわつき、視線が俺――長谷川遼に集中する。
「……ほんまに、ベースの音で“支配”が解けたんか」
「南条の力に対抗できるんは、遼だけやな」
「まさかベーシストがここまで重要になるとは……」
いや、俺も驚いてるんやけど!?
⸻
【解析結果:低音干渉テスト】
成功:支配残滓の除去を確認
効果:対象のリズムを乱し、自我を上書き
危険度:未定(使用者の集中力次第)
⸻
堂島龍臣がスティックをコン、コンと鳴らし、ざわめきを鎮める。
「――っちゅうことで、難波ギルドの切り札は“低音”や。遼、お前の力は本物や」
「いやいやいや、待って! 俺そんな大役背負えるタイプちゃうって!」
「背負え」智樹がいつも通り即答。
「お前も即答すんなや!」
「でも、あれで救われた人がいるのは事実よ」雅が真剣に言った。「それは、誰にでもできることじゃない」
……ぐうの音も出ぇへん。
俺はサニーのストラップをぎゅっと握った。
⸻
会議は続く。
梅田ギルドは少人数の“間者”を街に送り込み、じわじわと難波の治安を崩そうとしている。
これ以上広がれば、市民も巻き込まれる。
「そこでや」堂島が地図を指す。
「次の任務は“迎撃”。南条本人はまだ動かんやろうけど、支配下の奴らは確実に増えてる。潰さなあかん」
⸻
【任務:裏路地迎撃戦】
条件:支配下のプレイヤーを排除/市民の避難誘導
推奨ランク:C
報酬:装備強化券+経験値
⸻
「俺らがやるん?」
「もちろん」堂島がニヤリと笑う。「ただし本隊のフォロー付きや」
「……つまり、俺が低音で支配を乱して、智樹と雅が止めるって形か」
「合理的やな」雅が頷く。
「役割分担決まってきたな」智樹が腕を組む。
「おい待て、俺の負担デカない!?」
「飯のためやろ」
「飯のためや!」
⸻
会議の後。
ロビーで準備をしていると、舞さんが小声で近づいてきた。
「遼くん、少し」
「ん?」
舞さんは俺に、手のひらサイズの黒い石を渡してきた。
表面に細かいリズム模様が刻まれている。
「これは?」
「南条の支配を解析した結果、“低音と共鳴する周波数”が見つかったの。
君の音なら、この石を媒介にして、もっと強く干渉できるはず」
⸻
【アイテム獲得:共鳴石】
効果:ベースの音を増幅し、支配干渉を強化
注意:長時間使用すると使用者が消耗する
⸻
「おおお……サニーがさらに強化されるやん!」
「はしゃぐな。注意書き読め」智樹が冷たく突っ込む。
「でもこれがあれば、南条の支配に本格的に対抗できる」雅の目が光る。
……やっぱり逃げられへん。
俺は共鳴石をベースケースにしまい込み、大きく息を吐いた。
「――しゃあない。次の迎撃、絶対やったる」
そう口にした瞬間、システムウィンドウが新たに開いた。
⸻
【メインクエスト更新】
『梅田ギルドの支配を打ち破れ』
進行度:0% → 5%
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物語はもう、俺たちの選択じゃ止められへんところまで来ていた。
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