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僕はひみこの夢を叶えた
しおりを挟む============= フィクションです =============
御子日美子(みこひみこ)。それが、僕の幼馴染みの名前だ。
氷見子は、ポリオ、つまり小児麻痺の影響で、今でも、たまに脚を引きずる。
日本では『根絶した』とされるが、飽くまでも統計上の話。
姓名共に珍しいので、よくイジメに遭った。
僕が庇うと、いじめっ子は、僕にもはやし立てた。
「ひみこさまの家来が何か言ってるぞ。」
彼女は、勉強が出来た。
いつも学年トップ。
小学校の生徒会長に立候補した。
いや、させられたのだ。いじめっ子の計略で。
そして、当選すると、「おろし」が始まった。
あらぬ噂を立てられた。買収したとかなんとか。「みこさんだから、超能力使った」とか何とか。
「おし。気にするな。俺がついてる。」
僕は、名前をストレートに呼ばなかった。いじめっ子と区別する、あだ名を作った。
姓は、先祖代々だし、名前は、死んだお祖母ちゃんと、お母さんの名前かららしい。
お祖母ちゃんは日向子(ひなこ)、お母さんは美子(よしこ)。
まさか、イジメの対象になるとは思っていなかっただろう。
お母さんとお父さんは事故で亡くなっていた。
叔母夫婦に厄介になっている為に、日美子はイジメを報告しなかった。
全国、どこでもイジメに遭った時、学校側や教育委員会とやらは加害者側に立つ。
「虐められる方にも原因がある。」そう言って。
例え、亡くなっても、警察に捕まっても、マスコミが加害者側に味方する。
虐められ損だ。
中学高校でも、同じことがあった。
僕は、僕の両親と、彼女の叔母さん叔父さんに宣言した。
僕が彼女を守る、と。
彼女は、名前の方をお祖母ちゃんの名前に変え、僕の籍に入った。
僕の名前は山田鎮(やまだまもる)。
平凡でしょ?
でも、神職なんだ。
彼女は、『職業』として、巫女(みこ)になった。
もう彼女を辱める者はいない。
僕は今、「おし」と呼ばず、「ひみこ」と呼ぶ。
やまだ、ひみこだ。
―おしまいー
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