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62.【反感(antipathy)】
しおりを挟む======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『抗の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは、ライブ会場。
凄い人だ。邦議事堂の近くではない。だが、SNSで中継すれば、相応の効果があるだろう。何となく、止揚のことを思い出した。
若者がチラシを俺にくれた。
お陰で、何の歌を歌っているのかも、ここの国のトップの名前も分かった。
石我さん 辞めてよ
私達は奴隷じゃない
石我さん 辞めてよ
「庶民税」減税するって言ったじゃない
石我さん 辞めてよ
自国ファースト 何故イケないの?
石我さん 辞めてよ
レイプは自国民だけ犯罪なの?
石我さん 辞めてよ
可哀想なのは 余所の国の子じゃない
石我さん 辞めてよ
自国の子が飢えてるの知らないの?
石我さん 辞めてよ
あなたの子供は どこの子?
石我さん 辞めてよ
自国と隣国 あなたの血の子供だけ特別?
石我さん 辞めてよ
いつまで その席座ってるの?
石我さん 辞めてよ
自分の都合で 法律変えないでよ
石我さん 辞めてよ
パンピーの投稿 勝手に消さないでよ
石我さん 辞めてよ
テレビで嘘 宣伝 皆知ってるし
石我さん 辞めてよ
総代選するなら 解散するぞって?
石我さん 辞めてよ
解散して 議席減っても責任逃れする積もり?
石我さん 辞めてよ
辞めて欲しくないのは 利権階級
石我さん 辞めてよ
世界中の 笑いもの クラウンよ
石我さん 辞めてよ
辞意が嫌なら 卒業でいいよ
石我さん 辞めてよ
辞意が気に入らないなら 脱皮でいいよ
石我さん・・・。
突然、歌っている女の子目指して手榴弾が跳んで来た
俺は、すかさず「転送」した。
全ての手榴弾を。
今度は拳銃の弾が跳んで来た。
俺は、すかさず「転送」した。
騒然となったが、女の子は無事だった。
500メートル先に駐まっていた装甲車やジープが引き揚げた。
俺は、今度は、彼女達の取材に来ていた記者達を、その近くに転送した。
俺は、ジープのドライバーの思念を読み取り、タイムリープした。
装甲車やジープが、あるビルから出てきた。
その模様とビルの看板の名前を撮影し、元の時間軸に跳んだ。
カメラのSDを抜き、装甲車を撮影しているカメラマンの肩を叩いた。
「落ちましたよ。」
会場では、まだまだ盛り上がっていた。
さっきの若者がいた。
「さっきのチラシ。もう一枚貰えない?友達にあげようと思って。いい歌だね、歌ってる子の声もいい。歌、上手いよね。」
若者は、大きく頷き、チラシを三枚くれた。
俺は会場を跡にして、また、跳んだ。
彼女の存在そのものが、世界を変える、と信じて。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
一番いいのは、その国の人間達による「浄化」だ。
さ、跳ぶか。チラシ、持っていけないのは残念だな。
―完―
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