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64.【流動(flow)】
しおりを挟む======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『流の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは、ある家の仏間。
仏壇の近くにPCがある。
「誰?強盗かい?お金欲しいなら家捜ししていいよ。通帳も判子もね。殺してからじっくり探す?」
俺は、線香をあげてから、南極ボケを封印して、全てを話した。
「異次元の殺し屋?面白いね。誰か異次元から、アンタに殺しを依頼したの?人違いかな?俺は大物じゃないよ。趣味でWeb小説投稿してるけどさ、収入にはならない、趣味だし、モノカキとしても下手っぴいかな。アンタのことネタにいいな、って思う位さから。南極のこと言わなくて正解。他の次元じゃどうか知らないが、キックバック大量に入らないから、とっくに止めてる。金って言えば、アンタが出逢った多くの『国のトップ』と同じだな。昨日、やっと辞意表明したが、裏に何かあるって評判だ。SNSでは。TVが大きく扱うことは『小さなこと』の証。コーヒー飲む?インスタントだけど。」
「はい。」
「いつもこの台所を書斎代わりにして執筆しているが、暑くてね。一部環境を引っ越した。
俺は、炬燵に並んで座り、コーヒーをご馳走になった。
「面白い、って言えば、アンタが最後に行った次元の、若者のバンド。この次元でも流行り始めている。いつも人気な若者も危機感を覚えている。文字通り『売国』されたら、もう自由なんかない。ただでさえ迷惑系外国人が多いのに。可哀想なのは外国人じゃない。余裕もないのに外国人の『みつぐ君』やらされている自国民さ。」
「今、国のトップは、どこに?」俺は尋ねてみた。
「多分、公邸だな、意地嘴は。意地嘴究極大臣様は。」モノカキさんは、即答した。
究極とは、恐れ入った役職名だ。
俺は、姿を消して、核僚のみならず与党の重要ポストの人間が集まる、究極公邸の一室に跳んだ。
「まだ、やれるんだ。」
「馬鹿野郎!お前の体力なんか誰も心配しちゃいねえよ。時期はとっくに過ぎているんだ。賞味期限も消費期限も過ぎているんだ。一般人だけゃない。党員の過半数が続投を反対しているんだ。これ以上、党員も議席も減らす訳にいかないんだ。」
「だって、支持率が・・・。」
「アホ!!支持率は座位務省がマスコミに作らせた『ヤラセ』、茶番だ。お前の支持率は0.5%だ。我が党が出来て、こんな屈辱的な数字はない。選挙惨敗空いたとき、何故責任取らなかった?」
「僕が辞めたら、この国は滅びるんだ。」
「お前は神様か。とにかく辞めろ。辞意表明の記者会見は夕方用意してある。」
「僕は辞めない。まだやらなきゃいけないことがあるんだ。」
「隣国の『乙姫様』の命令の方が大事か。民意よりも。」
「当たり前だ。この国は、『もともと』隣国のモノなんだ。」
「はあ?観望長官、鎧武大臣。我が国の建国年と、隣国が出来た年と、どっちが古い?」
「我が国です。」と観望長官が答えた。
「文字を教えてくれた国に無礼だぞ。」
「究極大臣。残念ながら、文字を習ったのは、今の隣国の民族よりずっと前に栄えていた頃の、大陸の民族です。」
「子供達に何て言われているか知っていますか?『裸の〇様』です。昨日まで、『辞めろ』デモが続いていました。今日は静かです。何故か?貴方の退陣表明を待っているからです。」と、艦橋大臣が言った。
「分かった。今反対をした者は、命をもって償え!!!!!!!」
部屋の外から、雪崩込む音がした。
どうやら、隣国の『殺し屋』達は、会議が隣の部屋だと『勘違い』したらしい。
何分経っても、意地嘴の思惑通りにはならなかった。
夕方。記者会見場。
「私は、国の為に辞意を表明します。でも・・・。」
その後は、言葉が続かなかった。SPが脈を取ると、首を横に振った。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
健康は大事だぜ。ああ、よく居眠りしていたね。病気があったんだ。
さて、次の世界は、どうなっているかな?
―完―
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