34 / 76
運命のつがいと初恋 第2章
⑪
しおりを挟む
「お注射しましょうね」
どうやら診察の結果注射が必要と判断されたらしい。
腕を捲られ「いたくないよ~」と声かけ頂いたとき、ピピっと体温計が鳴った。
すかさず凛子が体温計を抜き取り、難しい顔で眺めたあと体温計を陽向に渡してきた。
37.1℃、微熱というほどもない。
「ちょっとお熱なので、お注射ですね~」
また、いたくないよ~と言いながら凛子はプラスチックの注射器を陽向の腕に当てた。
ちゅ~と言いながら注射器を揺らす凛子に「先生、すぐなおりますか」と聞いてみる。
「お注射したからなおりますっ」
力強く頷く凛子にありがとうございましたとお礼を言って陽向は注射の後を揉む真似をする。
微熱だけど、どんどん身体が重たく顔が熱くなっている。
「陽向さん、大丈夫? 私もう帰るけど」
「あ、はい、微熱でした。全然大丈夫です、心配かけてすみません」
「馨さんにお伝えしましょうか?」
陽向は目を見開いてとんでもないと首を振った。
「本当に大丈夫です。このくらいで連絡貰ったら馨が困っちゃいますよ! よし、動きます!動いたら元気になりますので」
「馨さんはなんでも知りたいんじゃないかと思いますけども……、本当に大丈夫? 無理はしないでくださいね」
心配げな三浦を安心させるため、しゃきっと立ち玄関まで見送った。が、三浦が去ったあと、陽向はめまいがして玄関に座り込んだ。
今までにない体調の変化に少し怖くなる。
身体のだるさ具合から考えると、もっと熱があっても良さそうに思う。
あと、だるいといえば発情期も考えられるが、今はその期間ではない。
陽向のように通常の生活が出来る程の軽い発情期でも一応少しはだるさがあり、周期くらいは分かる。
陽向の発情期は周期から考えるとあと一月以上先だ。今までに周期がずれた事はないので今日の体調不良は発情期ではないはず。
お絵描きを止めて幼児番組のキャラクターと一緒に踊る凛子を見守りながら、微熱でももし風邪なら凛子に移したくないなと思う。
明日病院に行こうかなと考えていたらスマホが震え、東園からもう帰ると連絡が来た。
三浦が報告したのかもしれない。連絡しなくていいとは言ったものの、こう具合が悪くては凛子をちゃんと見ていることが出来ないかもしれない。
幼児は本当に、目を離した一瞬で事故にあったり、誤飲したりするものなのだ。
ソファに座っていたが体勢が保てず横になる。
「ひーたんおねつ?」
「ううん、大丈夫」
凛子が首をかしげる。
切り揃った前髪の下の、黒目がちな大きな瞳が陽向をじっと見ている。
笑って見せると凛子におでこを触られ、そのあとよしよしと頭を撫でられた。
凛子がお熱のとき、して貰ったことを覚えていて、その真似をしているのかなと思いながら見ていると、和室の押し入れから小さめの毛布を引きずってきた凛子がそれを陽向にかけた。
「りんちゃん優しいね。ありがとう」
未就園児さんなのに、さっきのお医者さんごっこといいこんな事出来るなんて天才じゃないかなと真剣に思う。
もちろん陽向は凛子を産んではないし、知り合ったのはつい最近だけど、毎日一緒にいるからか、なんだかもう凛子が我が子のように感じる瞬間がある。
大好きだよと頭を撫でると凛子は得意気に頷いておもちゃ箱へ向かった。
横になったまま凛子の背中を眺める。
身体がなんだかどんどん熱くなっている、頬を触ると手の冷たさが気持ち良い。
一応これでも仕事中なのだから、せめて座っていたいのに身体が動かない。
ふと、玄関で物音がたったような気がする。見に行かなきゃと身体を起こそうとするけれど、腕の力が途中で抜けてしまう。
凛子を見ている視界が急に塞がれ目の前に東園が現れた。
「ああ、よかった。馨か、お帰り」
休日の、手を加えていない髪型だと年相応だがスーツに横に流した髪型をした東園は年上に見える。しゃがんだ東園の顔はすぐそこで、眉根を寄せて陽向を見ているのが分かる。
「ごめんちょっと体調が悪くなっちゃって」
起き上がろうとした陽向を東園が制した。
「起きるな、顔色が悪いな。気持ちが悪いか? しかし、すごいな」
「え、なに?」
「いや、陽向顔が赤い。ちょっと触ってもいいか?」
頷くと東園は手の甲でそろっと陽向の頬を撫でた。
「熱いな。ちょっと待ってろ。すぐ上に運ぶから」
東園は凛子のそばにより声をかけると二階に上がっていった。
「かおちゃんね、ひーたんねんねって」
凛子が横になった陽向の腰あたりをとんとんと叩き、東園の真似をして手の甲で陽向の頬を触る。
「ありがとう、りんちゃん」
お熱があるね、という凛子に苦笑しながら本当に発熱しているのか分からなくなってきた。
顔もだけど身体の奥まで熱くて、その今までに感じたことのない感覚に少し怖くなってきた。
やっぱり外で何らかのウイルスに感染してしまったんじゃないかと少し落ち込む。マスクに消毒、手洗いうがい、幼児がいるんだからと気をつけていたのだけど。
「りんちゃん遊んでてね。僕は二階に上がるから。かおちゃんが来たらごはん食べてお風呂に入ってね」
起きるなと言われたものの、さすがに二階へ運ばれる程、陽向の身体は軽くないと思う。
座面に手をついてゆっくり上体を起こす。
頭が持ち上がっただけで目眩がして、その体勢から変えられない。
「おいおい無理するな」
カッターシャツの上から二つのボタンを外した東園が陽向の顔を覗き込みながら袖を折り曲げている。
「自分で、行ける、から」
「起きられてないだろ。いったん横になれ、持って行くから」
「持って行けるほど、軽くないと思うけど」
確かに立ち上がって二階に行けないかもしれない。しぶしぶソファに横になると肩の下と膝裏に腕を差し入れた東園が危なげなく陽向を抱え上げた。
「わ、ちょ、」
横抱きに持ち上げられ、落ちちゃうんじゃないかと怖く身体が落ち着かない。
「俺に寄りかかって」
「う、うん」
小さい頃はこうやって運ばれたこともあったのだろうけれど、二十代の今、その感覚を覚えているはずもなくただただ恐ろしくて東園の言うとおりにする。
肩口に顔を寄せると東園の匂いがして脳の奥がじんと痺れる。
なんだろうこの感覚。
身体の中心に火が灯ってじわじわと溶けていく感じ。
どうしてか分からないけれどもっともっと溶けてしまいたい気がして東園のシャツに顔をこすりつける。癖になる匂いだと思いながらふうっと深く息を吐く。
どんどん身体の力が抜けていく。
「下ろすぞ」
「あ、うん」
いつの間に自分の部屋に入ってきたのか、気がつかないほど夢中になって東園の匂いを嗅いでいたかと思うと恥ずかしくなる。
そろっとベッドに下ろされ、布団を掛けられる。
どうやら診察の結果注射が必要と判断されたらしい。
腕を捲られ「いたくないよ~」と声かけ頂いたとき、ピピっと体温計が鳴った。
すかさず凛子が体温計を抜き取り、難しい顔で眺めたあと体温計を陽向に渡してきた。
37.1℃、微熱というほどもない。
「ちょっとお熱なので、お注射ですね~」
また、いたくないよ~と言いながら凛子はプラスチックの注射器を陽向の腕に当てた。
ちゅ~と言いながら注射器を揺らす凛子に「先生、すぐなおりますか」と聞いてみる。
「お注射したからなおりますっ」
力強く頷く凛子にありがとうございましたとお礼を言って陽向は注射の後を揉む真似をする。
微熱だけど、どんどん身体が重たく顔が熱くなっている。
「陽向さん、大丈夫? 私もう帰るけど」
「あ、はい、微熱でした。全然大丈夫です、心配かけてすみません」
「馨さんにお伝えしましょうか?」
陽向は目を見開いてとんでもないと首を振った。
「本当に大丈夫です。このくらいで連絡貰ったら馨が困っちゃいますよ! よし、動きます!動いたら元気になりますので」
「馨さんはなんでも知りたいんじゃないかと思いますけども……、本当に大丈夫? 無理はしないでくださいね」
心配げな三浦を安心させるため、しゃきっと立ち玄関まで見送った。が、三浦が去ったあと、陽向はめまいがして玄関に座り込んだ。
今までにない体調の変化に少し怖くなる。
身体のだるさ具合から考えると、もっと熱があっても良さそうに思う。
あと、だるいといえば発情期も考えられるが、今はその期間ではない。
陽向のように通常の生活が出来る程の軽い発情期でも一応少しはだるさがあり、周期くらいは分かる。
陽向の発情期は周期から考えるとあと一月以上先だ。今までに周期がずれた事はないので今日の体調不良は発情期ではないはず。
お絵描きを止めて幼児番組のキャラクターと一緒に踊る凛子を見守りながら、微熱でももし風邪なら凛子に移したくないなと思う。
明日病院に行こうかなと考えていたらスマホが震え、東園からもう帰ると連絡が来た。
三浦が報告したのかもしれない。連絡しなくていいとは言ったものの、こう具合が悪くては凛子をちゃんと見ていることが出来ないかもしれない。
幼児は本当に、目を離した一瞬で事故にあったり、誤飲したりするものなのだ。
ソファに座っていたが体勢が保てず横になる。
「ひーたんおねつ?」
「ううん、大丈夫」
凛子が首をかしげる。
切り揃った前髪の下の、黒目がちな大きな瞳が陽向をじっと見ている。
笑って見せると凛子におでこを触られ、そのあとよしよしと頭を撫でられた。
凛子がお熱のとき、して貰ったことを覚えていて、その真似をしているのかなと思いながら見ていると、和室の押し入れから小さめの毛布を引きずってきた凛子がそれを陽向にかけた。
「りんちゃん優しいね。ありがとう」
未就園児さんなのに、さっきのお医者さんごっこといいこんな事出来るなんて天才じゃないかなと真剣に思う。
もちろん陽向は凛子を産んではないし、知り合ったのはつい最近だけど、毎日一緒にいるからか、なんだかもう凛子が我が子のように感じる瞬間がある。
大好きだよと頭を撫でると凛子は得意気に頷いておもちゃ箱へ向かった。
横になったまま凛子の背中を眺める。
身体がなんだかどんどん熱くなっている、頬を触ると手の冷たさが気持ち良い。
一応これでも仕事中なのだから、せめて座っていたいのに身体が動かない。
ふと、玄関で物音がたったような気がする。見に行かなきゃと身体を起こそうとするけれど、腕の力が途中で抜けてしまう。
凛子を見ている視界が急に塞がれ目の前に東園が現れた。
「ああ、よかった。馨か、お帰り」
休日の、手を加えていない髪型だと年相応だがスーツに横に流した髪型をした東園は年上に見える。しゃがんだ東園の顔はすぐそこで、眉根を寄せて陽向を見ているのが分かる。
「ごめんちょっと体調が悪くなっちゃって」
起き上がろうとした陽向を東園が制した。
「起きるな、顔色が悪いな。気持ちが悪いか? しかし、すごいな」
「え、なに?」
「いや、陽向顔が赤い。ちょっと触ってもいいか?」
頷くと東園は手の甲でそろっと陽向の頬を撫でた。
「熱いな。ちょっと待ってろ。すぐ上に運ぶから」
東園は凛子のそばにより声をかけると二階に上がっていった。
「かおちゃんね、ひーたんねんねって」
凛子が横になった陽向の腰あたりをとんとんと叩き、東園の真似をして手の甲で陽向の頬を触る。
「ありがとう、りんちゃん」
お熱があるね、という凛子に苦笑しながら本当に発熱しているのか分からなくなってきた。
顔もだけど身体の奥まで熱くて、その今までに感じたことのない感覚に少し怖くなってきた。
やっぱり外で何らかのウイルスに感染してしまったんじゃないかと少し落ち込む。マスクに消毒、手洗いうがい、幼児がいるんだからと気をつけていたのだけど。
「りんちゃん遊んでてね。僕は二階に上がるから。かおちゃんが来たらごはん食べてお風呂に入ってね」
起きるなと言われたものの、さすがに二階へ運ばれる程、陽向の身体は軽くないと思う。
座面に手をついてゆっくり上体を起こす。
頭が持ち上がっただけで目眩がして、その体勢から変えられない。
「おいおい無理するな」
カッターシャツの上から二つのボタンを外した東園が陽向の顔を覗き込みながら袖を折り曲げている。
「自分で、行ける、から」
「起きられてないだろ。いったん横になれ、持って行くから」
「持って行けるほど、軽くないと思うけど」
確かに立ち上がって二階に行けないかもしれない。しぶしぶソファに横になると肩の下と膝裏に腕を差し入れた東園が危なげなく陽向を抱え上げた。
「わ、ちょ、」
横抱きに持ち上げられ、落ちちゃうんじゃないかと怖く身体が落ち着かない。
「俺に寄りかかって」
「う、うん」
小さい頃はこうやって運ばれたこともあったのだろうけれど、二十代の今、その感覚を覚えているはずもなくただただ恐ろしくて東園の言うとおりにする。
肩口に顔を寄せると東園の匂いがして脳の奥がじんと痺れる。
なんだろうこの感覚。
身体の中心に火が灯ってじわじわと溶けていく感じ。
どうしてか分からないけれどもっともっと溶けてしまいたい気がして東園のシャツに顔をこすりつける。癖になる匂いだと思いながらふうっと深く息を吐く。
どんどん身体の力が抜けていく。
「下ろすぞ」
「あ、うん」
いつの間に自分の部屋に入ってきたのか、気がつかないほど夢中になって東園の匂いを嗅いでいたかと思うと恥ずかしくなる。
そろっとベッドに下ろされ、布団を掛けられる。
20
あなたにおすすめの小説
没落貴族の愛され方
シオ
BL
魔法が衰退し、科学技術が躍進を続ける現代に似た世界観です。没落貴族のセナが、勝ち組貴族のラーフに溺愛されつつも、それに気付かない物語です。
※攻めの女性との絡みが一話のみあります。苦手な方はご注意ください。
【BL】『Ωである俺』に居場所をくれたのは、貴男が初めてのひとでした
圭琴子
BL
この世界は、αとβとΩで出来てる。
生まれながらにエリートのαや、人口の大多数を占める『普通』のβにはさして意識するほどの事でもないだろうけど、俺たちΩにとっては、この世界はけして優しくはなかった。
今日も寝坊した。二学期の初め、転校初日だったけど、ワクワクもドキドキも、期待に胸を膨らませる事もない。何故なら、高校三年生にして、もう七度目の転校だったから。
βの両親から生まれてしまったΩの一人息子の行く末を心配して、若かった父さんと母さんは、一つの罪を犯した。
小学校に入る時に義務付けられている血液検査日に、俺の血液と父さんの血液をすり替えるという罪を。
従って俺は戸籍上、β籍になっている。
あとは、一度吐(つ)いてしまった嘘がバレないよう、嘘を上塗りするばかりだった。
俺がΩとバレそうになる度に転校を繰り返し、流れ流れていつの間にか、東京の一大エスカレーター式私立校、小鳥遊(たかなし)学園に通う事になっていた。
今まで、俺に『好き』と言った連中は、みんなΩの発情期に当てられた奴らばかりだった。
だから『好き』と言われて、ピンときたことはない。
だけど。優しいキスに、心が動いて、いつの間にかそのひとを『好き』になっていた。
学園の事実上のトップで、生まれた時から許嫁が居て、俺のことを遊びだと言い切るあいつを。
どんなに酷いことをされても、一度愛したあのひとを、忘れることは出来なかった。
『Ωである俺』に居場所をくれたのは、貴男が初めてのひとだったから。
肩甲骨に薔薇の種(アルファポリス版・完結済)
おにぎり1000米
BL
エンジニアの三波朋晴はモデルに間違われることもある美形のオメガだが、学生の頃から誰とも固定した関係を持つことができないでいる。しかしとあるきっかけで年上のベータ、佐枝峡と出会い、好意をもつが…
*オメガバース(独自設定あり)ベータ×オメガ 年齢差カプ
*『まばゆいほどに深い闇』の脇キャラによるスピンオフなので、キャラクターがかぶります。本編+後日談。他サイト掲載作品の改稿修正版につきアルファポリス版としましたが、内容はあまり変わりません。
出会ったのは喫茶店
ジャム
BL
愛情・・・
相手をいつくしみ深く愛すること・・・
僕にはそんな感情わからない・・・
愛されたことがないのだから・・・
人間として生まれ、オメガであることが分かり、両親は僕を疎ましく思うようになった
そして家を追い出される形でハイワード学園の寮に入れられた・・・
この物語は愛情を知らないオメガと愛情をたっぷり注がれて育った獅子獣人の物語
この物語には「幼馴染の不良と優等生」に登場した獅子丸博昭の一人息子が登場します。
泡にはならない/泡にはさせない
玲
BL
――やっと見つけた、オレの『運命』……のはずなのに秒でフラれました。――
明るくてお調子者、だけど憎めない。そんなアルファの大学生・加原 夏樹(かはらなつき)が、ふとした瞬間に嗅いだ香り。今までに経験したことのない、心の奥底をかき乱す“それ”に導かれるまま、出会ったのは——まるで人魚のようなスイマーだった。白磁の肌、滴る水、鋭く澄んだ瞳、そしてフェロモンが、理性を吹き飛ばす。出会った瞬間、確信した。
「『運命だ』!オレと『番』になってくれ!」
衝動のままに告げた愛の言葉。けれど……。
「運命論者は、間に合ってますんで。」
返ってきたのは、冷たい拒絶……。
これは、『運命』に憧れる一途なアルファと、『運命』なんて信じない冷静なオメガの、正反対なふたりが織りなす、もどかしくて、熱くて、ちょっと切ない恋のはじまり。
オメガバースという世界の中で、「個」として「愛」を選び取るための物語。
彼が彼を選ぶまで。彼が彼を認めるまで。
——『運命』が、ただの言葉ではなくなるその日まで。
胎児の頃から執着されていたらしい
夜鳥すぱり
BL
好きでも嫌いでもない幼馴染みの鉄堅(てっけん)は、葉月(はづき)と結婚してツガイになりたいらしい。しかし、どうしても鉄堅のねばつくような想いを受け入れられない葉月は、しつこく求愛してくる鉄堅から逃げる事にした。オメガバース執着です。
◆完結済みです。いつもながら読んで下さった皆様に感謝です。
◆表紙絵を、花々緒さんが描いて下さいました(*^^*)。葉月を常に守りたい一途な鉄堅と、ひたすら逃げたい意地っぱりな葉月。
アルファだけど愛されたい
屑籠
BL
ベータの家系に生まれた突然変異のアルファ、天川 陸。
彼は、疲れていた。何もかもに。
そんな時、社の視察に来ていた上流階級のアルファに見つかったことで、彼の生活は一変する。
だが……。
*甘々とか溺愛とか、偏愛とか書いてみたいなぁと思って見切り発車で書いてます。
*不定期更新です。なるべく、12月までメインで更新していきたいなとは思っていますが、ムーンライトノベルさんにも書きかけを残していますし、イスティアもアドラギも在りますので、毎日は出来ません。
完結まで投稿できました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる