1 / 1
僕は豆腐
しおりを挟む
僕は豆腐。
昨日すずもとさん家のお母さんに買われてこの家にやって来た。
今夜、僕は料理されるみたい。
一体何になるんだろう?
すき焼きかな?
それとも豆腐ハンバーグ?
ストレートに冷奴?
麻婆豆腐で中華に決める?
すごく楽しみ。
僕はこれから何になるか想像してワクワクしながら冷蔵庫で待っていた。
その時冷蔵庫の扉が開いた。
あ!すずもとさん家の娘スズちゃんだ!
僕は怯んだ。
なぜなら、すずもとさん家の娘スズちゃんが1人で冷蔵庫を開けて悪そうな顔をして立っていたからだ。
スズちゃんはイタズラ盛りの3才だ。
昨日スーパーでも他の豆腐をつついてた。
僕もつつかれる!
そう思った側からつつかれた。
しかも容赦ない。
力いっぱい押されたり叩かれる。
プニっとした感触が楽しいみたい。
そんなに力いっぱい押されたら、いくらパックに入っているとはいえ、潰れてしまう!
もうダメだ!僕は形が残ったままの料理になる、すき焼きや麻婆豆腐にはなれないんだ!
そう思ったその時
「こら!ダメでしょ!」
すずもとさん家のお母さんが気づいて止めに入ってくれた。
良かった。
そのまま僕を持ち上げてまな板の横へ。
スズちゃんは恨めしそうに僕を見てる。
お母さんが僕をパックから出してちょこっとスプーンで掬ってスズちゃんに渡した。
「お腹空いてるの?ちょっとだけよ。」と。
スズちゃんは一口頬張りテレビのほうに行ってしまった。
僕はちょっと欠けてしまったけど、これから本格的に料理してもらえるみたい。
お母さんは人参を切り出した。お花の形。とても可愛い。
次は大根。トントントン、と美味しそうな音がする。
お次は白菜。シャキン、シャキン!と小気味いい音。
お次は椎茸。先っぽをチョッキン。
お鍋にお湯とスープを入れてグツグツグツ。
湯気がフワッと良い匂い。
お母さんは順番に野菜を入れていく。
「あ、お肉も入れなきゃ」
お母さんは冷蔵庫から昨日僕と一緒に買った豚バラ肉に料理酒と片栗粉を絡めてお鍋に入れた。
しばらくコトコト鍋が煮える音。
僕はまだまな板の横にいる。
僕の出番は?とソワソワしてたら、ついにお母さんが僕をまな板の上に出した。
スッと包丁が通る。厚めのサイの目に切られる。
そして、ドボンと鍋に入れた。
うん良い湯加減。
少ーし火にかけてお母さんは火を止めた。
そう。僕は鍋料理になったんだ。
野菜たっぷりポカポカ鍋。
スズちゃんも僕たちを見て目をキラキラさせた。
「うわあ。美味しそう」
みんなでいただきます。
昨日すずもとさん家のお母さんに買われてこの家にやって来た。
今夜、僕は料理されるみたい。
一体何になるんだろう?
すき焼きかな?
それとも豆腐ハンバーグ?
ストレートに冷奴?
麻婆豆腐で中華に決める?
すごく楽しみ。
僕はこれから何になるか想像してワクワクしながら冷蔵庫で待っていた。
その時冷蔵庫の扉が開いた。
あ!すずもとさん家の娘スズちゃんだ!
僕は怯んだ。
なぜなら、すずもとさん家の娘スズちゃんが1人で冷蔵庫を開けて悪そうな顔をして立っていたからだ。
スズちゃんはイタズラ盛りの3才だ。
昨日スーパーでも他の豆腐をつついてた。
僕もつつかれる!
そう思った側からつつかれた。
しかも容赦ない。
力いっぱい押されたり叩かれる。
プニっとした感触が楽しいみたい。
そんなに力いっぱい押されたら、いくらパックに入っているとはいえ、潰れてしまう!
もうダメだ!僕は形が残ったままの料理になる、すき焼きや麻婆豆腐にはなれないんだ!
そう思ったその時
「こら!ダメでしょ!」
すずもとさん家のお母さんが気づいて止めに入ってくれた。
良かった。
そのまま僕を持ち上げてまな板の横へ。
スズちゃんは恨めしそうに僕を見てる。
お母さんが僕をパックから出してちょこっとスプーンで掬ってスズちゃんに渡した。
「お腹空いてるの?ちょっとだけよ。」と。
スズちゃんは一口頬張りテレビのほうに行ってしまった。
僕はちょっと欠けてしまったけど、これから本格的に料理してもらえるみたい。
お母さんは人参を切り出した。お花の形。とても可愛い。
次は大根。トントントン、と美味しそうな音がする。
お次は白菜。シャキン、シャキン!と小気味いい音。
お次は椎茸。先っぽをチョッキン。
お鍋にお湯とスープを入れてグツグツグツ。
湯気がフワッと良い匂い。
お母さんは順番に野菜を入れていく。
「あ、お肉も入れなきゃ」
お母さんは冷蔵庫から昨日僕と一緒に買った豚バラ肉に料理酒と片栗粉を絡めてお鍋に入れた。
しばらくコトコト鍋が煮える音。
僕はまだまな板の横にいる。
僕の出番は?とソワソワしてたら、ついにお母さんが僕をまな板の上に出した。
スッと包丁が通る。厚めのサイの目に切られる。
そして、ドボンと鍋に入れた。
うん良い湯加減。
少ーし火にかけてお母さんは火を止めた。
そう。僕は鍋料理になったんだ。
野菜たっぷりポカポカ鍋。
スズちゃんも僕たちを見て目をキラキラさせた。
「うわあ。美味しそう」
みんなでいただきます。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
ナナの初めてのお料理
いぬぬっこ
児童書・童話
ナナは七歳の女の子。
ある日、ナナはお母さんが仕事から帰ってくるのを待っていました。
けれど、お母さんが帰ってくる前に、ナナのお腹はペコペコになってしまいました。
もう我慢できそうにありません。
だというのに、冷蔵庫の中には、すぐ食べれるものがありません。
ーーそうだ、お母さんのマネをして、自分で作ろう!
ナナは、初めて自分一人で料理をすることを決めたのでした。
これは、ある日のナナのお留守番の様子です。
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
そうして、女の子は人形へ戻ってしまいました。
桗梛葉 (たなは)
児童書・童話
神様がある日人形を作りました。
それは女の子の人形で、あまりに上手にできていたので神様はその人形に命を与える事にしました。
でも笑わないその子はやっぱりお人形だと言われました。
そこで神様は心に1つの袋をあげたのです。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる