『この想いは、君に届かないと知っていた。』

春夜夢

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第7話『放たれる言葉、揺れる絆』

ある日の昼休み。
校舎裏で、一真が上級生と揉み合っているのを見た。

「おまえさ、氷川とできてんのか?」

「……関係ねえだろ」

「は? あんな優等生と釣り合うわけねーだろ」

「言い直せ。今、ぶん殴る前に」

周囲にいたやつらが冷やかす中、
一真の声だけが、怒気を孕んでいた。

その場はなんとか収まったものの、
噂は確実に広がっていた。

「不良が優等生を手籠めにした」
「氷川が抱かれてるってマジ?」
「生徒会が動くかも」

──耳を塞ぎたくなる。


---

放課後、俺は一真に問いただした。

「今日、上級生と揉めたって……本当?」

「……ああ。でも大したことねえ」

「でも、俺たちのことが、全部噂になって……」

言葉が詰まる。
自分のせいで、一真を傷つけてるんじゃないかと、不安になる。

「もし、別れた方がいいなら……」

「言うな」

一真が抱き寄せ、唇を塞いだ。

「……なんで、そんなこと言う?」

「俺、怖くて……」

「氷川。俺は、おまえのために拳を振るうことはあっても、
 おまえを手放す理由にはしねぇ」

その言葉に、胸がきゅっと痛む。

(ほんとうに、一真は強い)


---

夜。
ふたりは、お互いを確かめるように身体を重ねた。

シャツを脱がされ、首筋に熱いキスが落ちる。

「好きだよ、氷川……世界中に何を言われても」

「俺も……一真がいないと、生きてけない」

舌が胸を転がし、指が腰を撫でて、
脚が自然と開いていく。

「もう……濡れてる……」

「……だって、おまえに触れられると、すぐ……」

ローションをたっぷり垂らされ、指が奥をほぐしていく。

「んっ……くっ、そこ、もっと……」

「入れるぞ」

「うん……全部、欲しい」

一真の熱が、奥までずぷりと沈み込む。

「ああっ、んんっ……一真……!」

「氷川……おまえの中、最高……」

腰を打ちつけるたび、甘い声が響く。

「いっちゃう……また、いっちゃう……!」

「一緒に、いこう……!」

ふたりは快楽に溺れ、
心を、身体を、何度も重ね合った。


---

朝。
制服を着ながら、一真がふっと言った。

「なあ……もし俺が、誰かに引き離されそうになったら」

「俺が、奪い返す」

一瞬驚いた顔をして、彼は笑った。

「そう言うと思ってた」


---

🌙 次回:第8話『さよならを言わせない』へつづく
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