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第75話 ――あなたたちが、私の祝福
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朝。
王城の準備室では、
ユウトが淡く金の刺繍が入った式典用ドレスに身を包んでいた。
「似合ってる……ほんとうに」
「うれしいけど……緊張するね」
リュミエールのセレモニードレスは、
雪のような純白。
胸元に“祝福のリボン”が結ばれていて、
とても神聖で、愛らしかった。
王宮の祝宴ホール。
国王夫妻、宰相、近衛隊長、そして旧友たち――
温かな人々が集う中、
ふたりとリュミエールが、ゆっくりと入場する。
「本日は、“新たなる命”の誕生に――
この国をあげての祝福を」
その言葉に、会場は拍手と笑顔で包まれる。
ザディクは抱き上げたリュミエールを見せながら、
照れくさそうに笑う。
「この子は……俺たちの光だ。
君と出会えたから、この命に会えた。
だから今日は、俺たちの家族を……世界に紹介させてほしい」
ユウトは涙をこらえながら、静かに頷いた。
「……この子の名は、リュミエール。
私たちの“光”であり、“始まり”です」
夜。
すべての拍手と花と祝辞を終えて、
ふたりは久しぶりに、ベッドの中で肩を並べた。
リュミエールは、ぐっすりと天使の寝息を立てている。
「……今日、すごく幸せだった」
「うん。“見せたかった景色”が、ちゃんと叶った気がする」
ザディクはそっとユウトの髪を撫でて、囁いた。
「今夜は、君という奇跡に“ありがとう”を伝えたい。
世界のどこよりも、深く、やさしく、愛したい」
「……私も、あなたの腕に溶けたい……っ」
キスはいつもよりも深くて、
呼吸が触れるだけで、身体がとろけていく。
ゆっくりと脱がされるドレスの名残。
肌にふれる指先が、あたたかい誓いを運んでくる。
「今日は、世界が君たちを祝った日。
でも俺は、毎日、君を祝いたいんだ。
君がいてくれる日々を、永遠に感謝したい」
挿れられる感触に、ユウトの瞳が潤む。
「っ……すき……愛されてるって、全部に伝わってくる……っ」
「君と、リュミエールと――これから先、何十年でも、何百回でも、
“幸せ”を交わしたい」
世界が祝ってくれた今日のあと――
ふたりは静かに、自分たちだけの愛を重ねた。
“祝福”は、ここにある。
この胸の中に、いつまでも――。
王城の準備室では、
ユウトが淡く金の刺繍が入った式典用ドレスに身を包んでいた。
「似合ってる……ほんとうに」
「うれしいけど……緊張するね」
リュミエールのセレモニードレスは、
雪のような純白。
胸元に“祝福のリボン”が結ばれていて、
とても神聖で、愛らしかった。
王宮の祝宴ホール。
国王夫妻、宰相、近衛隊長、そして旧友たち――
温かな人々が集う中、
ふたりとリュミエールが、ゆっくりと入場する。
「本日は、“新たなる命”の誕生に――
この国をあげての祝福を」
その言葉に、会場は拍手と笑顔で包まれる。
ザディクは抱き上げたリュミエールを見せながら、
照れくさそうに笑う。
「この子は……俺たちの光だ。
君と出会えたから、この命に会えた。
だから今日は、俺たちの家族を……世界に紹介させてほしい」
ユウトは涙をこらえながら、静かに頷いた。
「……この子の名は、リュミエール。
私たちの“光”であり、“始まり”です」
夜。
すべての拍手と花と祝辞を終えて、
ふたりは久しぶりに、ベッドの中で肩を並べた。
リュミエールは、ぐっすりと天使の寝息を立てている。
「……今日、すごく幸せだった」
「うん。“見せたかった景色”が、ちゃんと叶った気がする」
ザディクはそっとユウトの髪を撫でて、囁いた。
「今夜は、君という奇跡に“ありがとう”を伝えたい。
世界のどこよりも、深く、やさしく、愛したい」
「……私も、あなたの腕に溶けたい……っ」
キスはいつもよりも深くて、
呼吸が触れるだけで、身体がとろけていく。
ゆっくりと脱がされるドレスの名残。
肌にふれる指先が、あたたかい誓いを運んでくる。
「今日は、世界が君たちを祝った日。
でも俺は、毎日、君を祝いたいんだ。
君がいてくれる日々を、永遠に感謝したい」
挿れられる感触に、ユウトの瞳が潤む。
「っ……すき……愛されてるって、全部に伝わってくる……っ」
「君と、リュミエールと――これから先、何十年でも、何百回でも、
“幸せ”を交わしたい」
世界が祝ってくれた今日のあと――
ふたりは静かに、自分たちだけの愛を重ねた。
“祝福”は、ここにある。
この胸の中に、いつまでも――。
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