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迷い
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俺の家族は両親と兄弟と祖父母の7人家族だった、でも今は1人でこのだだっ広い家に住んでいる、両親も祖父母も俺の弟さえ逃げ出してしまった。それでも俺達家族、いや一族のために代々守っている物がある。その為なら最後の1人になるまで守り抜くと決めたのだが・・やがてその事も薄れていった。俺は思った。この代々守り抜いている物は確かに大切な物には違いない、ただ俺はたびたび自分が怖くなる、まるで自分がこの世の中に不幸を招いているのではないかと凄く怖くなるのだ、おそらく兄弟も両親もその理由で逃げ出したのだろう、祖父母さえも両親に着いて行く様に家を出て行ってしまった。俺は絶対にこれを守ると言って10年ぐらいの月日が経っていた。そう、代々守る為に受け継がれたこれは絶対に壊してはならないし他の人間に話してはならない掟があった。でも、もう限界だった。どうする・・警察に言うか?いや、おそらく言っても信じてはもらえないだろう。もしこれが罪になるとしたら何罪になるかも分からない代物だからだ。
だんだんと考えるだけで疲れてきてしまった。俺は思い切って床下の収納の扉を開けて例の守り抜いているアレを見つめた。しかし何も考えは浮かばない、ただ罪を償う為に警察にいくかどうかの迷いはあった。もうどうすればいいのか分からない。もう自分が一族の中でこれを守るのを最後にしたいという考えもあった。もういくらなんでも身がもたない。まるで自分達のせいで学校や職場で起きているように思える。
そう・・俺達一族が代々守り抜いているのは「いじめ」という人と人同士が嫌がらせや不快な思いをさせるあのいじめの本体、すなわち「いじめ」を世の中に生み出した物だった。一見紫色の光を放ったサッカーボールぐらいの球体なのだがこれがいじめという物の本体なのだ。そう、だから簡単に壊せないのだ、確かにこの紫色の球体を破壊したとしたら全世界のいじめが無くなるだろう。しかし。その後何が起きるのかは分からないのだ。
そう、俺達一族は最悪な物を生み出してしまった。
最悪な一族なのだ。
だんだんと考えるだけで疲れてきてしまった。俺は思い切って床下の収納の扉を開けて例の守り抜いているアレを見つめた。しかし何も考えは浮かばない、ただ罪を償う為に警察にいくかどうかの迷いはあった。もうどうすればいいのか分からない。もう自分が一族の中でこれを守るのを最後にしたいという考えもあった。もういくらなんでも身がもたない。まるで自分達のせいで学校や職場で起きているように思える。
そう・・俺達一族が代々守り抜いているのは「いじめ」という人と人同士が嫌がらせや不快な思いをさせるあのいじめの本体、すなわち「いじめ」を世の中に生み出した物だった。一見紫色の光を放ったサッカーボールぐらいの球体なのだがこれがいじめという物の本体なのだ。そう、だから簡単に壊せないのだ、確かにこの紫色の球体を破壊したとしたら全世界のいじめが無くなるだろう。しかし。その後何が起きるのかは分からないのだ。
そう、俺達一族は最悪な物を生み出してしまった。
最悪な一族なのだ。
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