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1話。おじさん、金を錬成する。
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錬金術。
それは究極は卑金属から貴金属、特に金を生み出すための術。
広義では様々な物質をより完全な存在に至らせるための術。
しかし科学の解明が進み文明の発展が進んだ状況では広義での目的ですら失われている。
「錬金術師と言えば生産職のイメージだしねぇ。ファンタジーもの的にはさ」
創作物的には錬金術師と言えば物質と物質を錬成し製品を作る職。
一応錬金術を戦う術として活躍することもあるが基本は生産職。
実際この世界でも錬金術師と言えば生産職。
もちろん不老不死など追い求める者がいないわけではない。
けれど生産職として活動している者が圧倒的に多い。
しかも金の生成や完全を追い求めるのではなく日常を豊かにする開発者としての側面が強い。
魔法魔術が存在しそれを日常の道具として活用するには錬金術師の能力が必要なのだから当然ともいえる。
それ故に錬金術への適性が高いと判断されれば本来の目的ではなく生産系に傾倒するのも当然の流れ。
「誰も本当に出来るとは思わないからなぁ」
いや誰もが願い挫折すると言った方が正しいか。
あるいは奇人変人たちが出来ないのだから平凡な自分にはできない物だと始めから諦めているか。
夢見がちな子どもなら試してみるかもしれないが、少し知恵が回れば不可能だと理解する。
結局のところ卑金属を貴金属へ錬成することはできないと。
だから。
「嫌だねぇ。おじさんというのは」
さて、改めて状況を確認しよう。
私の名前はルルートゥ・クック。
34歳の冴えないおじさんである。
一応国際錬金術師というこの世界では上位にあたる資格を持つ。
と言ってもA~Eまでの5等級ある中で下から2番目のD級なのでそれほどすごい存在でもない。
D級は研究所や工房で5年以上の実働経験があり倫理的違反行為が無ければ認定される。
国際錬金術師の大多数であり最低ランクともいえる。
そもそも国際錬金術師の資格も特定の教育機関を卒業できれば取得できる資格。
そんな資格に価値がある理由はこの世界では教育が普及しておらず才能や素質があったとしてもそれを上手く伸ばせる状況にないため。
逆に言えば才能に恵まれずとも幸運を上手く使えば取得できる資格ということ。
私の場合は転生:前世の記憶を持って生まれたという幸運を上手く活用しただけ。
都合よく今世の文化文明教育の水準が前世より低かっただけ。
同じ世界からの転生者であれば概ね取得できるだろう。
私自身の才能素養ではない。
と言っても幼少期からの積み重ねは私自身の能力というくらいの自負はあるけれど。
それなりの積み重ねが出来る私はそこそこの成績を修めて資格を取得しいくつかの研究所でそこそこの結果を出してきた。
そんな感じでふらふらすること十余年。
出世には興味なく人間関係も然程興味なく、発明研究自体にもそれほど興味なく生きるために生きてきた。
私の人生はこんなものだろうと思う今日この頃。
けれど目の前には私の人生を壊すものが。
小さく金色に光り輝く物体が。
「どうしよう。出来ちゃった」
ルルートゥ・クック。
34歳のおじさん錬金術師。
史上初めて卑金属から金を錬成する。
それは究極は卑金属から貴金属、特に金を生み出すための術。
広義では様々な物質をより完全な存在に至らせるための術。
しかし科学の解明が進み文明の発展が進んだ状況では広義での目的ですら失われている。
「錬金術師と言えば生産職のイメージだしねぇ。ファンタジーもの的にはさ」
創作物的には錬金術師と言えば物質と物質を錬成し製品を作る職。
一応錬金術を戦う術として活躍することもあるが基本は生産職。
実際この世界でも錬金術師と言えば生産職。
もちろん不老不死など追い求める者がいないわけではない。
けれど生産職として活動している者が圧倒的に多い。
しかも金の生成や完全を追い求めるのではなく日常を豊かにする開発者としての側面が強い。
魔法魔術が存在しそれを日常の道具として活用するには錬金術師の能力が必要なのだから当然ともいえる。
それ故に錬金術への適性が高いと判断されれば本来の目的ではなく生産系に傾倒するのも当然の流れ。
「誰も本当に出来るとは思わないからなぁ」
いや誰もが願い挫折すると言った方が正しいか。
あるいは奇人変人たちが出来ないのだから平凡な自分にはできない物だと始めから諦めているか。
夢見がちな子どもなら試してみるかもしれないが、少し知恵が回れば不可能だと理解する。
結局のところ卑金属を貴金属へ錬成することはできないと。
だから。
「嫌だねぇ。おじさんというのは」
さて、改めて状況を確認しよう。
私の名前はルルートゥ・クック。
34歳の冴えないおじさんである。
一応国際錬金術師というこの世界では上位にあたる資格を持つ。
と言ってもA~Eまでの5等級ある中で下から2番目のD級なのでそれほどすごい存在でもない。
D級は研究所や工房で5年以上の実働経験があり倫理的違反行為が無ければ認定される。
国際錬金術師の大多数であり最低ランクともいえる。
そもそも国際錬金術師の資格も特定の教育機関を卒業できれば取得できる資格。
そんな資格に価値がある理由はこの世界では教育が普及しておらず才能や素質があったとしてもそれを上手く伸ばせる状況にないため。
逆に言えば才能に恵まれずとも幸運を上手く使えば取得できる資格ということ。
私の場合は転生:前世の記憶を持って生まれたという幸運を上手く活用しただけ。
都合よく今世の文化文明教育の水準が前世より低かっただけ。
同じ世界からの転生者であれば概ね取得できるだろう。
私自身の才能素養ではない。
と言っても幼少期からの積み重ねは私自身の能力というくらいの自負はあるけれど。
それなりの積み重ねが出来る私はそこそこの成績を修めて資格を取得しいくつかの研究所でそこそこの結果を出してきた。
そんな感じでふらふらすること十余年。
出世には興味なく人間関係も然程興味なく、発明研究自体にもそれほど興味なく生きるために生きてきた。
私の人生はこんなものだろうと思う今日この頃。
けれど目の前には私の人生を壊すものが。
小さく金色に光り輝く物体が。
「どうしよう。出来ちゃった」
ルルートゥ・クック。
34歳のおじさん錬金術師。
史上初めて卑金属から金を錬成する。
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