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私の名前はベルモット・オブライエン。
カーゼム帝国において男爵の地位を授かっているオブライエン家の長子。
蝶よ花よと大事に育てられたお嬢様だ。
オブライエン家は男爵という下位貴族ではあるものの並みの貴族よりも力を持っている。
流石に皇族や公爵には劣るが対話が出来る程には力を持つ。
子爵や伯爵程度であればオブライエン家の方が強い。
その理由はオブライエン家が強大な武力を持っていたから。
帝国建国時の戦乱を武力で生き抜き、従属ではなく協力者として帝室に迎え入れられた。
国内で騒乱が起き揺れた時はその尖兵として力を振るった。
その対価として授けられたのが男爵という爵位。
帝室への影響力は戦争の少なくなった今でも変わらない。
国家保有の戦力と一貴族保有の戦力が遜色ないとなれば仕方のないところもある。
オブライエン家に力がある理由はもう1つ。
オブライエン家の始まりは傭兵。
自らも傭兵として前線に立つこともあったが主だった仕事は力あるものを集め組織する棟梁の役割。
傭兵を集団とするためには棟梁自らの力も強大である必要があり多少の恐怖も必要。
戦乱を生き抜いた集団の組織力はかなりのモノだった。
戦乱が終わると集団を形成する意味が薄れ、肥大化した組織を整理する必要が生まれた。
一部の傭兵は各地で騎士や軍人として召し抱えられたが中には戦後に馴染めず騎士や軍にも馴染めずはぐれていった者もいた。
そうして旧オブライエン傭兵は各地に散らばった。
その旧傭兵たちにの末裔には未だオブライエンの名前が通用することが多い。
この影響力がオブライエン家が帝国で発言力を持つ理由。
要するにオブライエン家はヤクザ貴族なのだ。
国を脅せるほどの力を持ち、国内の不穏分子にも影響力がある。
そんな前時代的、荒くれものが集まったようなオブライエン家の娘が私である。
そして現当主であるオブライエン男爵の実子は私だけ。
加えて正妻であった母は私が物覚えがつくより前に病で無くなった。
母を心底愛していた父は後妻を取らないと明言し私を甘やかした。
その結果欲しいモノは全て簡単に手に入り使用人も住民も全てが私の言う通りになる。
そして今日は王に等しい私の6歳の誕生日。
街が領地が国が全て私のために動き私を寿ぐ盛大な日。
私が神になる日。
そんな日の前日に変な夢を観た。
見知らぬ世界の夢を。
見知らぬ世界に生きた見知らぬ男性の一生を夢にみた。
うら若き乙女、それもそれなりに端正な顔立ちである美幼女な私が、だ。
何故乙女な私が冴えない男性なのだ、という感想はどうでもいい。
不満がないと言えばうそになるが重要なのはそこではない。
重要なのは私の知らないその世界。
高度な文明、高度な技術によって構成される近代社会。
惑星全土までに行き渡った人の足跡。
大繁殖した人間。
雲を刺すような巨大建造物に惑星外に送られた建造物。
人ではない機械が作り出す革新的な社会。
それら全てはこの世界にないモノ。
この世界にあったとしても発展しすぎて同じとは言えない代物。
そしてそれらの技術知識は市井に解放されている。
父や執事、行政官が悩んで導き出すそれをその世界では児童が理解していた。
いや、その世界の児童の方が聡く優秀だったかもしれない。
何故ならそれを誰もが理解出来ることを義務として社会が成立していたから。
そんな世界で生きる取り立てて中身のない1人の男性の一生を追体験させられた。
それが妙にリアルなので気味が悪い。
けれどそんな奇妙さもあれを思い出せば全てが晴れる。
感動と興奮。
どきどきとはらはら。
そう、私は異世界の競馬というモノに心惹かれたのだ。
カーゼム帝国において男爵の地位を授かっているオブライエン家の長子。
蝶よ花よと大事に育てられたお嬢様だ。
オブライエン家は男爵という下位貴族ではあるものの並みの貴族よりも力を持っている。
流石に皇族や公爵には劣るが対話が出来る程には力を持つ。
子爵や伯爵程度であればオブライエン家の方が強い。
その理由はオブライエン家が強大な武力を持っていたから。
帝国建国時の戦乱を武力で生き抜き、従属ではなく協力者として帝室に迎え入れられた。
国内で騒乱が起き揺れた時はその尖兵として力を振るった。
その対価として授けられたのが男爵という爵位。
帝室への影響力は戦争の少なくなった今でも変わらない。
国家保有の戦力と一貴族保有の戦力が遜色ないとなれば仕方のないところもある。
オブライエン家に力がある理由はもう1つ。
オブライエン家の始まりは傭兵。
自らも傭兵として前線に立つこともあったが主だった仕事は力あるものを集め組織する棟梁の役割。
傭兵を集団とするためには棟梁自らの力も強大である必要があり多少の恐怖も必要。
戦乱を生き抜いた集団の組織力はかなりのモノだった。
戦乱が終わると集団を形成する意味が薄れ、肥大化した組織を整理する必要が生まれた。
一部の傭兵は各地で騎士や軍人として召し抱えられたが中には戦後に馴染めず騎士や軍にも馴染めずはぐれていった者もいた。
そうして旧オブライエン傭兵は各地に散らばった。
その旧傭兵たちにの末裔には未だオブライエンの名前が通用することが多い。
この影響力がオブライエン家が帝国で発言力を持つ理由。
要するにオブライエン家はヤクザ貴族なのだ。
国を脅せるほどの力を持ち、国内の不穏分子にも影響力がある。
そんな前時代的、荒くれものが集まったようなオブライエン家の娘が私である。
そして現当主であるオブライエン男爵の実子は私だけ。
加えて正妻であった母は私が物覚えがつくより前に病で無くなった。
母を心底愛していた父は後妻を取らないと明言し私を甘やかした。
その結果欲しいモノは全て簡単に手に入り使用人も住民も全てが私の言う通りになる。
そして今日は王に等しい私の6歳の誕生日。
街が領地が国が全て私のために動き私を寿ぐ盛大な日。
私が神になる日。
そんな日の前日に変な夢を観た。
見知らぬ世界の夢を。
見知らぬ世界に生きた見知らぬ男性の一生を夢にみた。
うら若き乙女、それもそれなりに端正な顔立ちである美幼女な私が、だ。
何故乙女な私が冴えない男性なのだ、という感想はどうでもいい。
不満がないと言えばうそになるが重要なのはそこではない。
重要なのは私の知らないその世界。
高度な文明、高度な技術によって構成される近代社会。
惑星全土までに行き渡った人の足跡。
大繁殖した人間。
雲を刺すような巨大建造物に惑星外に送られた建造物。
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それら全てはこの世界にないモノ。
この世界にあったとしても発展しすぎて同じとは言えない代物。
そしてそれらの技術知識は市井に解放されている。
父や執事、行政官が悩んで導き出すそれをその世界では児童が理解していた。
いや、その世界の児童の方が聡く優秀だったかもしれない。
何故ならそれを誰もが理解出来ることを義務として社会が成立していたから。
そんな世界で生きる取り立てて中身のない1人の男性の一生を追体験させられた。
それが妙にリアルなので気味が悪い。
けれどそんな奇妙さもあれを思い出せば全てが晴れる。
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どきどきとはらはら。
そう、私は異世界の競馬というモノに心惹かれたのだ。
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