6 / 155
序章の色
第6話 記憶の色
しおりを挟む
文字が読めたのは剣を見た瞬間だった。ただの図形か文字かよくはわからないがそれを見た瞬間、俺の頭の中で知っている文字に変換することができた。そしてその意味も理解できる。よくよく考えてみたらこの世界に来て俺はそつなくこの世界の人間と会話ができている故に、これはすべての言語を理解できることができるのではないか? と思った。そして先程、彼女に....もといリーフェにこの文字は読めるのかと聞いて確信をした。
俺はこの世界の言語すべてを理解できる、けど....
「できれば地球でこの能力欲しかったなぁ~」
ベットに身を投げ出してそう呟いてみる。
言語の勉強といっても実践ではその全てが原則通りとは限らないことが過去にも何回かあった記憶がある。それ故に苦労してきたことが度々あったが、この能力はそう言った例外をものともしない画期的なものである。
「とにかく嘆いてもしょうがないし、まあ寝るか」
明日からどうしようか、そんなことを考えているうちに意識は深く沈んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
物音がしたような気がしてふと目をさますと外はすでに朝だった。窓から入ってくる陽がこそばゆい、とにかく昨日食事したリビングへと進んだがそこには誰もいない。
「あの~、リーフェさん?」
反応はない。
もしかしていないんだろうか? ふと側のテーブルを見るとその上には紙が乗ってている、手に取ると何かが書いてあるがやはり昨日検証した通りこの世界の文字は読めるらしい、そしてそこには。
「太陽が真上に来た時に昨日のギルドに来てください」
ギルドは昨日押しかけたあそこか。行きづらいなぁ、でもそれより気になるのが。
俺ここで一人?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんとなくこのまま家にいると何かよからぬことをしそうな衝動にかられるため、とりあえず外に出てみると空には雲ひとつない晴天だ。風が少しあるがそよ風程度で、見れば周りは風に揺れるほどの高さの草が生えている平野、家などは見えない。何かをするには十分な広さだ。
「にしても、剣を手にするなんて初めてだな....」
手には昨日、ポイしたにもかかわらず戻ってきた剣がある。
「試しに少し振ってみるか....」
服装は以前と変わらず、作業現場でも動きやすい格好をしている。腰にはちょうどベルトを差し込む穴があるのでそこに通し下げてみる、昔は日本刀だったが・・・
「よし」
剣を抜くと鞘走りの音がするがその音も今では懐かしい心地よさがある、そしてその白い刀身が太陽に照らされてキラキラと反射している。
「ふぅ....っ!」
横に剣を振るうと、空気を切る音が風の音に混じって鳴る。その音もとても懐かしい、自分の周りの草が放射状になびき、ほんの少しの空虚。
「親父....」
俺はこの世界の言語すべてを理解できる、けど....
「できれば地球でこの能力欲しかったなぁ~」
ベットに身を投げ出してそう呟いてみる。
言語の勉強といっても実践ではその全てが原則通りとは限らないことが過去にも何回かあった記憶がある。それ故に苦労してきたことが度々あったが、この能力はそう言った例外をものともしない画期的なものである。
「とにかく嘆いてもしょうがないし、まあ寝るか」
明日からどうしようか、そんなことを考えているうちに意識は深く沈んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
物音がしたような気がしてふと目をさますと外はすでに朝だった。窓から入ってくる陽がこそばゆい、とにかく昨日食事したリビングへと進んだがそこには誰もいない。
「あの~、リーフェさん?」
反応はない。
もしかしていないんだろうか? ふと側のテーブルを見るとその上には紙が乗ってている、手に取ると何かが書いてあるがやはり昨日検証した通りこの世界の文字は読めるらしい、そしてそこには。
「太陽が真上に来た時に昨日のギルドに来てください」
ギルドは昨日押しかけたあそこか。行きづらいなぁ、でもそれより気になるのが。
俺ここで一人?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんとなくこのまま家にいると何かよからぬことをしそうな衝動にかられるため、とりあえず外に出てみると空には雲ひとつない晴天だ。風が少しあるがそよ風程度で、見れば周りは風に揺れるほどの高さの草が生えている平野、家などは見えない。何かをするには十分な広さだ。
「にしても、剣を手にするなんて初めてだな....」
手には昨日、ポイしたにもかかわらず戻ってきた剣がある。
「試しに少し振ってみるか....」
服装は以前と変わらず、作業現場でも動きやすい格好をしている。腰にはちょうどベルトを差し込む穴があるのでそこに通し下げてみる、昔は日本刀だったが・・・
「よし」
剣を抜くと鞘走りの音がするがその音も今では懐かしい心地よさがある、そしてその白い刀身が太陽に照らされてキラキラと反射している。
「ふぅ....っ!」
横に剣を振るうと、空気を切る音が風の音に混じって鳴る。その音もとても懐かしい、自分の周りの草が放射状になびき、ほんの少しの空虚。
「親父....」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる