蒼淵の独奏譚 ~どこか壊れた孤高で最強の魔法使いがその一生を終えるまでの独奏物語~

蔵之介

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三. セトの章

50. 滅ぼされた町

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 事切れる前、余程恐ろしい目に遭ったのだろうか。両目は飛び出さんばかりに見開き、口はあんぐりと開いて舌がびろんと顎まで伸びていて、鼻は有り得ない方向に曲がっていた。
 胴体と離れた首の付け根が、その、何かに思いっ切り捻じ切られたような裂け目で、垂れた皮膚が僕の脛にぴったりと張り付いていた。

「おげぇ!うぇえええ!!」

 気持ち悪くてその首を蹴飛ばしたら、裸足の親指が見開いた眼球にハマってしまって、その生々しい感触にまた吐いてしまう。
 慌てて手で退かそうとしたら、その手が真っ赤な血で染められているのに気付いて、僕は女の子のようにきゃあと悲鳴を上げてへたり込んでしまった。

 それからぴちゃりぴちゃりと中から水音が聴こえてきて、それが扉の方にゆっくりと近付いてくるもんだから滅茶苦茶怖くなっちゃってパニックを起こし、自分でも意味不明な戯言を喚き散らしていた。
 叫びながらじりじりと尻だけで後退りしていたら、扉からひょっこりと女の子が顔を出してきた。

「ああ、良かった!やっと開きました!さすがは坊ちゃまです!」
「ぶ、ブリッサ…!?」
「はいっ!怖かったですよ~、開けて下さってありがとうございます。あのまま閉じ込められて死んでしまうかと、怖くなってました!やっと皆さんを殺しに行けます!」

 その顔は返り血で赤一色。細い顎から肉片のようなドロリとした何かが地面に落ち、赤い染みを作る。
 右手にはぐちゃぐちゃになった誰かの頭。左手には今にも千切れそうな、これも誰かは判別できない首を持っていた。
 満面の笑みを浮かべるブリッサの歯までもが血で汚れ、彼女の狂気を垣間見る。

「さ、さっきの音は…」
「えへへ、皆さんが殺し合いをしていた音ですよ?私も壁に頭をガンガンやられちゃいましたが、返り討ちにしてやりやがりましたよ!旦那様に護衛術を習っていたお陰です!あの屈強な用心棒さんたちが同時討ちしてくれたから、隙を見てクイっとしたら簡単でしたぁ!」

 戦利品を見せつけるかのように、二つの首印を僕に掲げるブリッサの声はごく普通だった。
 何か変ですかと首を傾げる表情は穏やかで、なのに不謹慎にも首同士の顔をくっ付け合って遊んだりと悪魔の所業を愉しんでいる。

 閉所恐怖症で精神的におかしくなっても、人間を嬲り殺しにするとは異常が過ぎる。
 それに彼女の発言にも引っ掛かった。
 ブリッサはなんと言った?
 と、言っていなかったか。

「ねえ、坊ちゃま」

 ブリッサが間合いを詰めてくる。
 尻が瓦礫を踏んで痛いだなんて言っていられない。
 彼女を下手に刺激しないように苦笑いを張り付かせながら後退するも、すぐに別の大きな瓦礫の破片に阻まれてしまう。

 ブリッサはニコニコしていて、興味を失くしたのか持っていた首を二つとも放り投げた。
 ぐしゃりと肉の潰れる音がして彼女はすぐに僕に追い付くと、今度は僕の首に手を掛けた。

「ひぅ…っ」

 グググと力が込められて、僕は息を詰まらせる。
 血塗れのてのひらから滴り落ちた赤い血液が首を伝い、裸の身体をいちいち汚していく。

「ぼ、僕も…ころす…の…」

 覚悟なんて出来てない。
 でも丸腰で戦意なんで最初から持っていない僕に、勝ち目なんてものもない。
 足掻きようがないから、ただ漠然と訊いてみた。

 するとブリッサは僕の首を掴んでいた手を身体に沿って下ろしていき、恐怖で縮こまっている股間をぎゅっと握ったのである。

「!!!!」
「ざぁんねん、殺しませ~ん!」
「へ…!!」

 このまま握り潰されるかと思った。
 邪悪な笑みは平気で僕の最も大事な一部アイディンティティをもぎ去っていくのかと思った。
 だけどブリッサはすぐにその手を離してくれた。これ以上無いってくらい、蔑んだ目で僕の半身を見つめながら。

「今にもおしっこ漏らしちゃいそうな、貧相で可哀想な小さな小さな豆粒くんをプチリといっちゃっても良かったんですが~、残念ながら坊ちゃまはみたいなのでどうでもいいです!」
「……は?」
「私はやんなくちゃいけないんですよ~。誉れ高き闘いの参加資格もない愚民さんと関わっている暇なんてないんです!」
「やんなくちゃならないって…何を」
「だから殺し合いですってば。そんな無知でよく平然と生きていられますね、あははは!!」

 いかにも可笑しいんだと言わんばかりに、大袈裟に腹を抱えて笑う。

「私は10人で闘って勝ち残ったんです!まだまだ殺しますよ~。全部殺し終えたら、私は真の選ばれた人と認められて、あのお方のお側にいつまでもいられるんですよ。これって凄い事なんですから!」
「…もう何がなんだか…」

 ブリッサはもう僕の方など見ていない。
 立ち上がり、久方ぶりに浴びる陽射しに目を細め、返り血を滴らせながら瓦礫を乱暴に掻き分け、顔は明後日の方を向きながら何処いずこへと歩いていく。

「あ、そうそう」

 唖然と見送る僕を、ブリッサが振り返った。
 まだ用事があるのか、助かったのかそうじゃないのか、僕の緊張は解けない。

「鉄の扉を開けて下さってありがとうございます!鉄だけは人間の力だけではどうにもならなかったんで、本当に助かりました!なので、お礼に二つばかり、良い事を教えちゃいます!」
「え…?」
「一つ目はですね、逃げろ、です!この町はもう戦場なので、とばっちりに遭う前にさっさと逃げ出した方がいいと思いますよ!」

 この町ヴァレリが戦場?
 一体僕が眠っている間に、何があったというのだ。
 一晩で僕の知る世界はガラリと姿を変えた。町は破壊し尽くされ、人々は死に絶え、辛うじて生き延びた人達で命の捕り合いをしているなど、例え終末だとしても質が悪すぎる。
 ここは本当に僕の知っている世界なのか。どうして誰も説明してくれないのだ。

「それともう一つ。坊ちゃまのお母様のお話ですよ!」
「僕の母…だって!?」
「ええ、旦那様が死んじゃって真実を知らないままじゃ可哀想過ぎますもん!えっとですね~、奥様が出て行かれたのは、旦那様の所為だったみたいですよ!」
「どういう…こと?」

 思わず身を乗り出す。
 ブリッサは器用に後ろ向きで歩きながら、僕と距離を開けていく。
 どんどん声が小さくなっていくのを、這いずってでも聞き逃さぬとブリッサを追いかける。

「奥様は旦那様に無理やり手篭めにされちゃったんですって!都に婚約者もいたのに処女を奪われて、坊ちゃまを懐妊して頭がヘンになっちゃったんです。目を離したら直ぐにお腹の赤ちゃんを殺そうとして大変だったってボヤいてました!旦那様はよっぽど貴族との繋がりが欲しかったんですねぇ」
「……」
「坊ちゃまが産まれたら、今度は奥様のご実家を脅迫したみたいですよ!あっちの家は不義の子なんか要らないし、でも血筋は無視できないからしょーがなく貴族の位を授けたんですって!そういえば伯は爵位でも下の方ですしねぇ。今度一切奥様に関わらない事と、坊ちゃまの王位継承権を剥奪するって条件でね。旦那様の事だから、そんな約束どうにでもなるとか思ってたみたいですけどぉ」
「継承権が、僕に無い?」

 実の母から捨てられたのだ。それなりの理由があるとは思っていた。
 まさか父が母を強姦して子を強制していただなんて。

 父は成り上がるのを夢見ていた野心家だった。そんな折に、たまたま砂漠を旅する貴族の護衛を仰せつかり、その時に束の間の恋に落ちて母と契りを交わしたと父は僕に言っていたのだ。

 うら若き乙女を拉致し、砂漠で犯した。
 結果出来た子供が僕で、母としてはその存在自体が憎くて堪らなかっただろう。
 胎内にいた時に殺されなかったのは運が良かっただけで、僕は最初から要らない子だったのだ。

「母のその後は…」
「えっとですね~。今はその婚約者さんと結婚して、お子さんがなんと4人もいらっしゃるみたいですよ!仲睦まじいご夫婦で、お子様たちも愛され健やかに暮らしているとかなんとか。旦那様はご自分の思い通りになる坊ちゃまさえいれば良かったから、奥様の事はどうでもいいと仰られていましたね。ま、奥様達は《王都》に幽閉されて、旦那様は死んじゃったから、どっちにしろ坊ちゃまの独り勝ちですね」
「……」

 母は僕を産み、逃げるように都に戻った。
 僕の出生は隠され、どこかの王族の一人が旅籠はたごの女との間に出来た落とし子を、父が可哀想に思って拾って育てた。事実そのものを捻じ曲げて。
 そう伝えられているのだとブリッサは語ったが、彼女の言う通り、いずれにせよ父と母は物理的にもういないのである。

「まあまあ、そう悲観しなくてもいいじゃないですか!どうせ私が全てを治める事になるんです!この町で一番になった暁には、私は人の王として執りたてられるんですよ。坊ちゃまも、その異父兄弟もみんな一気に平民落ちです!!」
「ちょっ…端折りすぎて何がなんだか!」
「さて、無駄話もここまでですよ。出遅れるわけにはいきませんからね!それじゃあ坊ちゃま、私が勝ち残るのを応援していてください!しなくても一番なんですけどね!ふふっ、ふふへへへへへへ!!!」

 そして踵を翻し、血塗れのブリッサは意気揚々と去った。
 今度こそ僕の事などどうでも良くなったのだろう。鼻歌交じりに去るブリッサは素早く、その後ろ姿は瞬く間に見えなくなってしまう。
 彼女は僕の言葉など全く聴いていなかった。僕など眼中になかった。
 一方的にその話を聴かされて、僕のショックの重さの度合いを図り知ろうともしないで。

「くそ…」

 僕らしからぬ悪態を吐いても、ブリッサはもういないしどうせ聴いてもくれないに違いない。

 ブリッサの目は完全にイってしまった狂人のソレだったけれど、会話は成り立っていた。やや一方通行ではあるものの、行動とは裏腹に落ち着いてもいた。
 彼女の言葉を反芻するも、僕にはてんで分からない事だらけでどうしようもなかった。ブリッサから言わせると、何を今更当たり前の事をと云わんばかりの口調だった。

 これも蟲の影響なのか。
 蟲の襲来は昨夜で終わったのではないのか。
 また新たな問題が発生したのか。
 それすらも分からない。

 彼女の去り際の台詞の一言一句が、ボディブローのように地味に効いている。
 何故ここで父と母の真実を告げたのだ。
 母が去った後、幸せな家庭を築いていたなんて聞きたくもなかった。父が母を犯して脅迫し、私欲の為に僕を産ませたなんて知りたくもなかった。
 その事実を父はずっと僕に隠していて、それなのに何の関係もないメイド如きにペラペラしゃべるその神経もおかしい。
 父は死んだのだから、せめてその真実は文字通り墓の中に持っていくべきものだった。
 なのに、どうして。

 これからどうしようと途方に暮れた。

 いや、やるべき事は分かっているのだ。
 まずは砂漠に行き、黒の行商人と再会して今度の取り決めをする。この町の惨事は無かった事となり、父に代わって僕がこの町を取り仕切る算段を決めなければならないのだ。
 あわよくばあの綺麗な占い師を傍に置き、ギルドとの懸け橋になってもらって僕の地位を確固たるものとする。彼女が嫌だというなら、それも行商人に頼んで結婚するのも有りだ。
 それから4大ギルドの中枢に進出して、《中央》に僕の国家を設立する。

 現状だとこの町はもうおしまいだ。
 人も建物も食料もなんにもなくなった。
 一回チャラにしなければ、復興など叶うはずもない。

 王位継承権がない?
 そんなの、どうにだってなる。
 だってその真実を知っているのは実質もう僕とブリッサだけだし、彼女は僕自体に興味が無い。
 《王都》だって丸ごと彼らグレフに占拠されちゃっているのだから、もはや無いのと同義だ。

 何の問題もないよ。

 僕は立ち上がる。身体にこびり付いた血を擦って、瓦礫の砂を叩く。
 不気味に静まり返った鉄の部屋に戻る気にはならなかった。
 時折ぴちょんと水滴が落ちる音がして、それは多分僕の想像通りになっているだろうから、近付く気にもならなかった。
 部屋の入り口には二体の死骸。元は五体満足の人間だったのに、今は色んなところが欠けている。
 あの中もそんな屍で埋め尽くされているのだろう。ブリッサを除く、9人分の部品が。

 裸のまま、部屋を離れた。
 ここが屋敷なのだとしたら、と間取りを頭に描きながら歩き回り、元は馬舎があった裏庭の方を瓦礫越しで覗いたら、なんと壊れてボロボロの馬舎跡地に、一頭だけ馬が繋がれていた。

「神の助けか…。僕はついてるな」

 砂漠には馬でも半日は掛かる道のりだ。徒歩だと途方もなく、現実的でもなかっただろう。
 蟲の被害にも遭わず、壊れた舎に圧し潰されることもなく、一晩中外にいて無事である違和感に疑問も湧かず、僕は素直に馬に跨った。

 白一色の瓦礫を避けながらカポカポと砂漠側の出口に向かっていると、途中で何人もの死体を見かけた。
 その中で、比較的綺麗な死体から衣服を拝借する。
 気持ちのいいものではなかったが、裸でいるよりはマシだし背に腹は代えられない。

 町のあちこちで息絶えた屍は、ブリッサの時と同じように力で捻じ切られたような凄まじい死に方をしていたから、服も使い物にならない事が多かった。
 これは数センチほどの水溜まりに顔を押し付けられて窒息死したみたいで、首の部分が多少濡れているぐらいで着る分には何の問題も無い。

 服を着て、重いばかりの死体を放り投げると、遠くから複数の人間の叫び声が近づいてくるのが分かった。
 ブリッサは言っていた。僕には資格とやらが無いから戦う対象にはならないが、とばっちりに遭って死ぬ可能性はあるのだと。
 勝手にバトルロワイアルをやっていればいいのだ。僕には関係ないし、全て無かった事にしてしまえば基地外共々葬り去れるのだから、それまで精々勝手にやってろと思う。
 一番になるとああだこうだとのたまっていたのも、分からないのなら無視するのが一番なのだ。



 僕は早々に立ち去った。

 僕の町の、大事だけどゴミ以下の民達が殺し合いの咆哮を背中に聴きながら、砂漠へと急ぐ。

 路は長い。
 僕は立ち止まるわけにはいかないのだ。


 僕がセトである限り。


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